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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

芦ノ湖東岸自然情報  2019年9月28日

9月も末というのに今日は日差しの強い一日でした。
朝方は涼しかった箱根も出発時には気温は20℃に上がり、思わず
日陰をさがしてしまう観察日となりました。

しかし、暑いとは言えもうすぐ10月。
秋の花は咲き始め木の実も実り始めています。
ドングリやキノコ 。。。
センブリやリンドウの花 。。。

芦ノ湖も秋色に染まり始めています。
ワカサギ釣りでしょうか。
何艘ものボートが湖面に浮かびのどかです。

本日の参加PVは4名、ビジターさん1名の計5名で芦ノ湖東岸&駒ヶ岳を
堪能しました。

余談ですが、
昨夕、子連れのイノシシが人けのない桃源台駅前を悠然と歩く姿を見かけ
ました。 VC周辺には3組のイノシシファメリーがいるそうです。

*~*~*~*~*

セキヤノアキチョウジ  ( シソ科 ヤマハッカ属)
毎年、総状に多数つく青紫色の花が涼し気に風に揺れる姿に
秋の訪れを感じます。
セキヤは関屋と書き関所のこと。最初に発見されたのが関所の
近くだったのでこの名がついたと言われます。
セキヤノアキチョウジは関東に生育し、関西にはアキチョウジが
生育します。

食害でしょうか?
この個体はてっぺんが消えてしまっています。
今日は、開花しているものは少なくてほとんどが蕾でした。
セキヤノアキチョウジ


アキノウナギツカミ   (タデ科 イヌタデ属)
毎年、芦ノ湖畔に群落を作る一年草です。
茎を抱く披針形の葉、先がピンクの可愛い小花が特徴的ですね。
ミゾソバ(ウシノヒタイ)、ママコノシリヌグイはよく似た仲間です。
アキノウナギツカミの茎には下向きの刺があり「ウナギでも掴める」
から命名されたそうですが、このトゲではウナギは逃げてしまい
そうです。
アキノウナギツカミ


先日の雨の影響でしょうか。
沢の水は勢いよく流れていました。
早春には可愛い野草にあふれ私達を楽しませてくれる沢です。
沢


キカラスウリ  (ウリ科 カラスウリ属)
立派なキカラスウリの果実を見つけました。
濃いグリーンの実は葉に隠れていてうっかり見落としてしまいそうです。
カラスウリやスズメウリが仲間で、果実の大きさはキカラスウリ
→カラスウリ→スズメウリの順で小さくなります。
キカラスウリ


ミヤマタニソバ  (タデ科  イヌタデ属)
一年草です。今年は随分と個体数を増やしていました。
ハの字型の黒斑ができる三角形の葉が特徴です。
白い小さな花は上部の葉腋が二又に分かれたところにつきます。
この場所では春にはツルカノコソウの群落が渡達の目を楽しませて
くれます。
ミヤマタニソバ


ホトトギス  (ユリ科 ホトトギス属)
ホトトギスの群落は今年も健在です。
(勝手に)名付けてホトトギス通り。
この時ばかりはセラピー通りがホトトギス通りに変わります。
初秋の東岸歩きの楽しみの一つです。
ホトトギス街道

ホトトギス街道


シュウブンソウ  (キク科 シュウブンソウ属)
見落としてしまいそうな地味な植物です。
秋分の頃に花が咲くのでシュウブンソウと命名されたと言われます。
葉腋から短い柄が出て緑黄色の小さな頭花をつけます。
ヤブタバコ属に姿形はとても良く似ていますが、ヤブタバコ属には
頭花はありません。
シュウブンソウ


駒ヶ岳

キオン  (キク科 キオン属)
よくめだつ黄色い花を咲かせる多年草です。
葉は分裂せず縁には鋸歯があります。
よく似たハンゴンソウの葉は3~7に深裂するので見分けられます。

数年前には笹原に生育していたキオンですが、最近では遊歩道際に
進出しています。
日照を求めてでしょうか?
キオン


ハコネトリカブト  (キンポウゲ科  トリカブト属)
風衝地帯に適応したヤマトリカブトと言われています。
茎の上部に花がまとまってつきます。
笹原のなかで、美しさはひと際目立ちます。
ハコネトリカブト



駒ヶ岳山頂
山頂は相変わらず大賑わい。
日本人だけでなく外国からの観光客も後をたちません。
今日の富士山は頂きが雲に隠れたままでした。
駒ヶ岳山頂


本日(9/28)のTOP10
1、ハコネトリカブト 駒ヶ岳  満開
2、ハコネギク    駒ヶ岳  花終盤
3、キオン      駒ヶ岳   満開
4、ホトトギス    園地、 セラピー通り  満開
5、シュウブンソウ セラピー通り       満開
6、リンドウ     駒ヶ岳   咲き始め
7、ウツボグサ   駒ヶ岳   満開
8、ナガエオオカモメヅル セラピー通り  残り花
9.ミヤマタニソバ セラピー通り     満開
10、アキノウナギツカミ 湖尻      満開

(担当 PV藤城) 続きを読む

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年9月27日

秋晴れの観察会日和です。温度21℃、日なたでは暑いぐらいです。ビジターさん9名、パークボランティア9名、合計18名のミニ観察会です。本日のテーマは「タネの作戦」です。植物は動けないのでタネで移動して生きる場所を広げます。植物がどんな作戦で種や実を移動させるのかビジターさんと一緒に観察しました。

ミツバアケビ アケビ科 動物散布(被食散布)
ミツバアケビ VC190927
この季節ミツバアケビが大きく実っています。ミツバアケビは、熟した果肉をサルなどの動物が食べ、糞として出た後にさらにアリが種子を運んで分散します。

ヒノキ ヒノキ科 風散布
ヒノキ VC190927
ヒノキの果実はサッカーボールそっくりの球果です。10月~11月には丸い球果が裂け、風によって中の種を散らしていきます。

サンショウ ミカン科 動物散布
サンショウ VC190927
サンショウが赤い実をつけています。これから秋になると実が熟して二つに裂け、中から黒くつやのある種子があらわれます。果皮の赤と種子の黒が二色よく目立ち、鳥がこれを食べて種が移動します。

ゲンノショウコ フウロソウ科 自動散布
ゲンノショウコ VC190927
ビジターセンター周辺園地のあちらこちらでゲンノショウコの花が見られます。ロケット形の実の基部に種があり、乾燥した日に、乾いた実の皮が一片ずつくるんとめくり上がりタネが飛びます。自動散布といいます。

ナガコガネグモ コガネグモ科
ナガコガネグモ1
子供の広場のススキ草原で、腹部に黄色と黒のこまかい縞模様がある大きなクモを見つけました。ナガコガネグモというクモでした。頭を下にして網に捕獲した何かを食べようとしていました。

キントキヒゴタイ キク科
キントキヒゴタイ VC190927
前回の観察会ではまだ蕾だったキントキヒゴタイが開花していました。

ホトトギス ユリ科
ホトトギス VC190927
ホトトギスも今が盛りです。園地の多くの場所で観察できます。今年は特に多いような気がします。

イヌタデ タデ科
イヌタデ VC190927
イヌタデが朝露に濡れて、穂状に密についた淡紅色の花が光っていました。ヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないという意味で「イヌタデ」と名付けられたとか。

ツルニンジン キキョウ科
ツルニンジン VC190927
自然学習路でツルニンジンが一輪だけひっそりと咲いていました。

今日は、ビジターさんとパークボランティアが一緒にタネや実のある植物を見つけながら、観察した植物を双方向で勉強し合い、とても和気あいあいとした観察会となりました。熱心なビジターさんに感謝です!

本日のトップ10
1.  キントキヒゴタイ  花
2.  ゲンノショウコ  花・果実
3.  サンショウ  果実
4.  シュウブンソウ  花
5.  シロヨメナ  花
6.  ツルニンジン  花
7.  ツルリンドウ  花
8.  ホトトギス  花
9.  ホオジロ  野鳥
10. ナガコガネグモ  クモ

箱根PV  高橋


ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年9月13日

連日の猛暑から一転、気温18℃、爽やかな秋の気配です。ビジターさん9名(内2名の方が初めての参加)、パークボランティア11名のミニ観察会です。本日のテーマは「秋の七草」です。秋の七草とは、ハギ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、クズです。
子供の広場のススキ草原には、今多くの秋の七草が出ています。

オミナエシ スイカズラ科
オミナエシ VC190913
オトコエシより優しい感じから付けられた名前のオミナエシ。秋の七草のひとつです。ススキ草原の中に黄色が目立ちます。

マルバハギ マメ科
マルバハギ VC190913
マルバハギもススキ草原の中で目立ちます。他のハギより葉が丸いことからマルバハギと名前がつけられています。イチモンジセセリが、南から台風に乗って来て、マルバハギにとまっていました。

キントキヒゴタイ キク科
キントキヒゴタイ VC190913
キントキヒゴタイはまだ蕾でした。総苞が鐘状になっています。茎下部の葉がスペード形になっていることや、バイオリン形に湾入したりするので見分けられます。

オオバウマノスズクサ ウマノスズクサ科 
オオバウマノスズクサ VC190913
6月に花を観察した自然学習路の同じ木にオオバウマノスズクサの果実がついていました。1年を通じて蕾、花、果実、種子と観察していくのは楽しいです。

ミズナラのナラ枯れ
ミズナラのなら枯れ VC190913
自然学習路から入った林の中でミズナラのナラ枯れを観察しました。カシノナガキクイムシが媒介するナラ菌によって引き起こされ、菌が大量繁殖することで樹木は2~3年で一斉に枯死してしまう病気です。箱根でも外輪山などでもナラ枯れが見られ、何らかの対策はされているようですが、深刻な状況です。

カエンタケ ボタンタケ科
カエンタケ VC190913
ミズナラのナラ枯れの近くにカエンタケが出ていました。ナラ枯れの後に、枯れた切り株などに発生するキノコです。手指状と形容されたり、その赤い色はまさに「火炎の如し」です。最強の猛毒キノコとも言われています。

ボントクタデ タデ科
ボントクタデ VC190913
水辺や湿地に生えるタデ科の植物です。葉に辛味にあるヤナギタデ(若芽をお刺身のつまに使う)に似ているが辛味がないことから付いた名と言います。野鳥小屋の池で観察しました。

ツルリンドウ リンドウ科
ツルリンドウ VC190913
つる性の多年草です。淡紫色で筒形の花は、冬になると赤紫色の果実が美しいです。高原ホテルへの道の林に毎年増えてきています。

エリマキツチグリ ヒメツチグリ科
エリマキトツチグリ VC190913
ツチグリは園地でもよく見かけますが、エリマキツチグリは初めてです。外皮が袋状の部分を襟巻き様に囲んでいます。

本日のトップテン
1.  秋の七草(マルバハギ、ススキ、オミナエシ)
2.  キントキヒゴタイ  蕾
3.  ツルリンドウ  花
4.  ミズナラのナラ枯れ
5.  カエンタケ  菌類
6.  ボントクタデ  花
7.  ルリボシヤンマ  昆虫
8.  カケス  野鳥
9.  コゲラ  野鳥
10. エリマキツチグリ  菌類

箱根PV  高橋

金時山自然情報 2019年9月12日

 出発前は小雨が時々落ちていました。今日のPV参加者は二人でした。山頂は曇り空にもかかわらず、沢山の登山者で賑わっていました。台風の後のためか登山道には木の葉が沢山落ちていました。富士山は雲に隠れて見えませんでした。暑い日が続いていますが、金時山は秋に衣替えしたいました。花はシオガマギク、ハンカイシオガマが濃いピンク色で争って咲いていました。イワギボウシは宿り石に薄紫色で咲いていて、分岐点周辺ではクサボタンが花の先をカールして咲いていました。ウメバチソウは今にも咲きそうで、蓮のような葉から長い茎の先に白い蕾を出していました。ソウシチョウがあちこちで集団となっていました。
 雨などにより6月以来の久しぶりのブログです。ブログ上では夏を飛ばして秋になりました。

イワギボウシ   (ユリ科)
公時宿り石の割れ目に根を降ろす咲いていました。名前の由来は岩の上に生えるギボウシということから。
イワギボウシ金時190912

クサボタン    (キンポウゲ科)
分岐点周辺で花の先をカールして咲いていました。名前の由来は葉が牡丹に似ていて、下部が木化している草による。
クサボタン金時190912

シオガマギク       (ゴマノハグサ科)
分岐点から金時山の登山道脇で濃いピンク色で咲いていました。同じ仲間のハンカイシオガマも咲いていました。花はよく似ていますが葉の形が違うので見分けられます。
シオガマギク金時190912

ハンカイシオガマ     (ゴマノハグサ科)
金時山から長尾山までの登山道脇で咲いていました。ハンカイ(樊噲)は中国の漢の時代の武将。草の容姿が壮大なので例えた。
ハンカイシオガマ金時190912

キントキシロヨメナ     (キク科)
麓から金時山頂上付近まで咲いていました。シロヨメナの変種ですが、直立して咲くこと、頭花の数が各枝に3~5個等で見分けられますが難しいです。最近、種名がカミヤマシロヨメナになり、別名がキントキシロヨメナに変更になりました。金時山で咲くのですからキントキシロヨメナとしました。
キントキシロヨメナ金時190912

タテヤマギク        (キク科)
金時山頂上周辺で咲いていました。富士火山帯の山地にのみ生える多年草です。タテヤマは北アルプスの立山でなく芦ノ湖の西方にある立山です。
タテヤマギク金時190912

ウメバチソウ      (ユキノシタ科)
分岐点周辺で今にも咲きそうで蓮のような葉から長い茎の先に白い蕾を出していました。名前の由来は花の形が紋章のひとつの梅鉢に似ているから。来月は花が見られるでしょう。
ウメバチソウ金時190912

イワニンジン      (セリ科)
分岐点周辺で咲いていました。名前の由来はニンジンの葉に似て岩場に生息するから。
イワニンジン金時190912

サンショウバラ      (バラ科)
分岐点周辺で沢山の果実をつけていました。蕾の時にハコネバラハバチ(ハチ)とハコネバラハマキ(ガ)の幼虫が食べて蕾を落とすのですが、今年はあまり落としてないので果実が多いのかも知れません。
サンショウバラ金時190912

ソウシチョウ         (チメドリ科)
あちこちで沢山見かけました。約25年前にかご脱けの鳥が野生化したと考えられています。原産地 は東アジア、東南アジアです。主に標高1000m以上の落葉広葉樹林や竹林などの下層部や藪に生息するためウグイスと生息地を争っており、生態系を乱しています。そのため特定外来生物に指定されています。
ソウシチョウ金時190912

キンケハラナガツツバチ   (ツチバチ科)
クサボタンの花に入り込んで吸密していました。虫により子孫を増やす虫媒花です。
キンケツツナガツチバチ金時190912

本日のトップ10
①イワギボウシ        花
②クサボタン         花
③シオガマギク       花
④ハンカイシオガマ     花
⑤キントキシロヨメナ     花
⑥イワニンジン        花
⑦タテヤマギク        花
⑧キンミズヒキ        花
⑨ウメバチソウ        蕾
⑩ソウシチョウ        野鳥

箱根PV  原田育生

【仙石原】2019年09月14日(土)

 パークボランティア7人での観察です。

 月曜日に台風が通過しました。その影響があるかと心配しましたが、歩道上には小枝が多めに落ちている程度で影響ありませんでした。もしかしたら、他の方が既に手入れしてくださったかもしれません。

 ツリフネソウを多く観察できましたが、キツリフネは見つかりませんでした。

 仙石原は水辺が多くカエルも時々見かけます。今回はヤマアカガエルのようです。

 温湯(ぬくゆ)の水温は21度、外気温は22度でした。



▼ゲンノショウコ
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▼ツリフネソウ
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▼カワラナデシコ
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▼クサギ
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▼ヤマホトトギス
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▼ホトトギス
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▼カエル
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<参考>
本日の観察ベスト 10

1 ツリフネソウ / 花
2 ゲンノショウコ / 花
3 ホトトギス /花
4 ミツバアケビ / 実
5 クサギ /花
6 ヌスビトハギ / 花
7 ススキ /花
8 ゴマギ /実
9 カワラナデシコ / 花
10 トリカブト /つぼみ


箱根PV 仙石原担当 M.S