植物は日本を代表する野菊である、シロヨメナとノコンギクが花盛り。西岸コースの特徴の一つであるシロヨメナの大群落は昨年ほどではありませんが、今年も見ることができました。
シロヨメナ キク科

ノコンギク キク科

キク科としては他にコウヤボウキも見られました。
名前の由来は、高野山でコウヤボウキの茎を束ねて箒の材料としたことに由来しています。
野菊とは異なり、樹木の分類になります。

この時期の西岸コースを彩る花の一つ、アケボノソウが咲き始めていました。
芦川集落や深良水門付近で小さな群落があるほか、各所に点在しています。
アケボノソウ リンドウ科
花の形が星形に、花びらの模様が星に見えるところがチャームポイントです。

リンドウ科としては他に、リンドウが咲き始めていましたが、天候の影響か、花は開いていませんでした。
ツルリンドウは各所において深みのある赤い実が目立っていました。
タデ科のアキノウナギツカミ、ハナタデ、イヌタデ、ミゾソバも見頃を迎え、ミズヒキやミヤマタニソバは実へと変化していました。
特にミゾソバは多く見ることができました。葉の模様から別名が「ウシノヒタイ」となっています。
ミゾソバ タデ科

ユリ科のホトトギスは咲き終わりに近い感じでしたが、各所において観察できました。
野鳥類としては水鳥の到来はしていませんでした。
陸鳥はメジロと特定外来種のガビチョウとソウシチョウが木の実を啄んでいるところやオオルリの落下巣を観察できました。
メジロがヌルデの実を食べているところを見上げていると、上空からヌルデミミフシが落下して割れて、中で成長していたヌルデシロアブラムシを大量に観察できました。
ヌルデの葉にヌルデシロアブラムシが原因で形成され、中で成長した形成者の子孫が10月頃に外へ飛び出し、コケ類へ移住して越冬するようです。
日本では主に染料として使われていました。
ヌルデミミフシ(虫えい)とヌルデシロアブラムシ

オオルリの落下巣

昆虫類では一見落ち葉にしか見えない、クロコノマチョウを見ることができました。
カメラのファインダーを一度外すと、落ち葉と同化して、撮影するのに苦労しました。
クロコノマチョウ タテハチョウ科

湖尻水門付近では重機で押しつぶされたと思われるアオダイショウの死骸がありました。
大きな個体と思われます。

また、ツチアケビとナラタケも見ることができました。
共生関係にある両者を見ることができたのは収穫でした。
ナラタケ キシメジ科

ツチアケビ ラン科

15時45分湖尻水門到着。
9日には台風14号襲来に備えて、ゲートを全て開けての事前放流が行われていましたが、本日は全て閉じられていました。水位は普段より20㎝ほど低くなっていました。
トップ10
① シロヨメナ 花盛り・大群落
② アケボノソウ 咲き始め
③ ノコンギク 花盛り
④ ホトトギス 咲き終わり
⑤ ツルリンドウ 果実
⑥ ミゾソバ 花盛り
⑦ コウヤボウキ 花盛り
⑧ ヌルデミミフシ、ヌルデシロアブラムシ(ヌルデの葉に付いた虫こぶとその形成者であるアブラムシ)
⑨ クロコノマチョウ 昆虫
⑩ ナラタケ 菌類
箱根PV 段
スポンサーサイト