アオキミフクレフシ(虫えい)
この虫えいは、アオキミタマバエが昨年のアオキの幼果に産卵して形成されました。もうすぐ虫えいからアオキミタマバエの成虫たちが羽化して交尾し、アオキの幼果に産卵して新しい虫えいの形成が始まります。(写真中央はアオキの幼果)
アケビハオレフシ(虫えい)
この虫えいは、ベニキジラミの幼虫がミツバアケビの葉を操作して形成されます。虫えいは小葉全体を葉表を中にして主脈から二つに折り畳まれ、虫えい内の幼虫は終齢幼虫になると虫えいから脱出して羽化します。
ベニキジラミ(キジラミ科)
アケビハオレフシから脱出して羽化したベニキジラミの成虫が、ミツバアケビの蔓で休息していました。体長が1.5㎜程度で見づらくすぐ逃げてしまうため、顕微鏡カメラで撮影してみんなで観察しました。
ケヤキハフクロフシ(虫えい)
この虫えいは、5月初旬にケヤキヒトスジワタムシの幹母がケヤキの葉を吸汁して形成が始まったものですが、よく観察すると虫えいの側方が裂開していました。虫えい内で幹母から産まれた第二世代は有翅型成虫となり、この孔からアズマネザサなどのササ類の根を目指して旅立ったようです。
サンショウバラハタマフシ(虫えい)
この虫えいは、タマバチの一種によりサンショウバラの葉に形成された球形状の虫えいです。まだ成熟途中と思われ直径2mm程度でしたが、太陽の光を受け桃色に輝いていました。虫えいが成熟すると虫えい自らが葉からはがれて地面に落下し、タマバチの幼虫はその中で成長します。
タンポポハフクレフシ(虫えい)
この虫えいは、タマバエの一種によりタンポポの葉に形成された薄っぺらな虫えいです。未明に通過した台風の大雨で、かなりの虫えいに傷みが見られました。虫えいの中にいたタマバエの幼虫たちは、無事に虫えいから脱出して地中に潜っていると良いのですが。
イワガラミ(アジサイ科イワガラミ属)
花の広場のノリウツギにしがみつくようにイワガラミがはい登っています。枝先の散房花序の花は開いてはいませんでしたが、真っ白い装飾花はみごとに開き始めていました。
シモツケ(バラ科シモツケ属)
同じく花の広場の日当たりの良い場所で、シモツケも開花し始めていました。枝先に半球形の複散房花序をだし、小さな花を多数つけ始めていました。
ハコネグミ(グミ科グミ属)
毎年ハコネグミの花は観察するのですが、なかなか結実せず果実を観察することができませんでした。しかし今年は赤い球形の果実が見つかり、参加者全員で観察することができました。当初3つしかないと思われた果実は、みんなで探すと新たに2つ発見できました。
イチモンジカメノコハムシ(ハムシ科)
ムラサキシキブの葉上で透明な葛で小豆餡を包んだ水饅頭のような昆虫を見つけました。この昆虫はイチモンジカメノコハムシといい、ムラサキシキブやヤブムラサキを食草にしているハムシの仲間であることがわかりました。
エサキモンキツノカメムシ(ツノカメムシ科)
オオバノキハダの虫えい観察時にエサキモンキツノカメムシが見つかりました。このカメムシは図鑑によれば、ミズキで繁殖することが多いと記載されていますが、オオバノキハダの葉上で交尾しているペアや葉裏で卵を守っている雌など数多く観察できました。
ハサミツノカメムシ(ツノカメムシ科)
このカメムシもオオバノキハダで観察しました。雄の生殖節にハサミ状の一対の赤い突起があるのが特徴のようです。
トップ10
1.アオキミフクレフシ
2.ケヤキハフクレフシ
3.サンショウバラハタマフシ
4.タンポポハフクレフシ
5.イワガラミ
6.シモツケ
7.ハコネグミ
8.イチモンジカメノコハムシ
9.エサキモンキツノカメムシ
10.ベニキジラミ
箱根PV 小川(治)・谷上
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