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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

ミニ観察会(ビジターセンター周辺)2019年4月26日

平成最後のミニ観察会。天気予報のとおり朝から雨で昨日までとは異なり、気温が12℃(9時30分)と少々寒さを感じます。このような中でも熱心なビジター3名が参加され、パークボランティア9名とともに雨の日ならではの自然を堪能する観察会をスタートしました。

エンコウカエデ(カエデ科カエデ属)
ビジターセンター周辺では、イロハモミジ、ウリハダカエデ、カジカエデなど多くの種類のカエデを見ることができます。雨の中、一段と新緑に燃えるカエデをよく見ると、淡い黄緑色をした可憐な花を見つけることができます。写真;エンコウカエデの新葉と花序
エンコウカエデ

オオシマザクラ(バラ科サクラ属)
伊豆諸島の大島などに多く産することから「オオシマザクラ」と呼ばれています。マメザクラの花も残り少なくなった花の広場で、オオシマザクラの白い花と淡い緑の新葉が雨の景色に調和しています。オオシマザクラは、今しばらく楽しめそうです。
オオシマザクラ

カキドオシ(シソ科カキドオシ属)
花のあと茎がつる状になり、垣根を通り抜けてのびることから「垣通し」。しかし今の時期は花の群落でまるでお花畑のようです。雨の中でも思わず立ち止まらずにはいられない、一面薄紫色のジュウタンでした。
カキドオシ

クロモジ(クスノキ科クロモジ属)
クロモジの小さな淡い黄色の花たちは、雨の滴の重さでちょっと下向き加減ですが、それでも今回の観察会ではひときわ輝いて見えました。これらの花は葉の展開とともに開花したものです。写真;雄株の雄花
クロモジ

チゴユリ(イヌサフラン科チゴユリ属)
小さく可憐な花を稚児行列の稚児にたとえて「稚児百合」。雨が止まぬ園地内の思わぬところで、チゴユリの群生に出会いました。毎年この時期に観察するのを楽しみにしている参加者も多く、雨でも歩いて良かったとの声も聞こえてきました。
チゴユリ

ニワトコ(スイカズラ科ニワトコ属)
芽鱗が開いて顔を出した花序と葉の赤ん坊(通称;ブロッコリー?)は愛らしく馴染みが深いですが、その後の黄白色の小さな花を多くつけた円錐花序や新たに成長した新梢の新葉は雨のなかでもより美しい情景を表現しているように感じられました。
ニワトコ

ハコネグミ(グミ科グミ属)
今年もハコネグミの花を観察することができました。ハコネグミはフォッサマグナ要素の植物で箱根に多いといわれています。この花は葉腋に1個ずつつき、萼筒の外面には銀色と淡黄褐色の鱗状毛と星状毛が密生するとのことですが、雨に濡れていて細かく観察は出来ませんでした。
ハコネグミ

ニワトコヒゲナガアブラムシ(アブラムシ亜科ヒゲナガアブラムシ族)
ニワトコの新梢にオレンジ色で光沢のあるきれいなアブラムシを見つけました。これらのアブラムシはニワトコヒゲナガアブラムシといい、無翅型の胎生雌虫とその幼虫たちです。春季に植物の成長部分の幼芽、幼茎、幼葉に好んで生活しますが、雨の滴にも負けずに産仔している生命力ある姿を観察することができました。
ニワトコヒゲナガアブラムシ

モミジニタイケアブラムシ(ケアブラムシ亜科ニタイケアブラムシ族)
いろいろなカエデの観察中、カジカエデの新葉にも産仔しているアブラムシとその幼虫を見つけました。このアブラムシはモミジニタイケアブラムシといい、背面の黒色班と長毛が特徴で窒素含有率が高い展開中の葉では普通型の幼虫を産仔し、逆に低い展開済みの葉では、越夏型を産仔するといわれています。
モミジニタイケアブラムシ

新梢の葉裏を数多く探していると、翅が生えたモミジニタイケアブラムシの成虫を見ることができました。この成虫は有翅型の胎生雌虫で、新鮮な新葉に飛んで移動し胎生雌虫を産仔して子孫を増やします。雨が止むのをまっているのか、じっとしていたので、そのまま静かに戻しておきました。
モミジニタイケアブラムシ(有翅虫)

トップ10
1.オオシマザクラ
2.カキドオシ
3.クロモジ
4.チゴユリ
5.ツルカノコソウ
6.ハコネグミ
7.マルバスミレ
8.キジ
9.キビタキ
10.ニワトコヒゲナガアブラムシ

箱根PV 小川(治)・谷上

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