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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

ビジターセンター周辺自然情報 2020年9月25日

今にも雨に変わりそうな曇り空です。気温18℃、箱根の寒さにびっくりです。本日は、パークボランティア9名で、子供の広場、ススキ草原、野鳥小屋、高原ホテルへの道で自然情報収集をおこないました。

季節は初秋を迎え、これからはいろいろな木の実が観察できます。
ウメモドキ モチノキ科 モチノキ属
ウメモドキ VC20200925
道路を横断してすぐの所で、ウメモドキの実が赤く色づき輝いています。葉の形がウメに似ていることが名の由来と言われていますが、あまり似ていません。

ニシキギ ニシキギ科
ニシキギ VC20200925
ニシキギの葉が色づき始めました。実はまだ青いですが、やがて実は裂け、ベレー帽のような果皮と朱赤の仮種皮が現れます。もうすぐ、毎年やってくる秋の箱根の風景となります。

オミナエシ スイカズラ科 オミナエシ属
オミナエシ VC20200925
ススキ草原の中では秋の七草オミナエシが凛として咲いていました。

キントキヒゴタイ キク科 トウヒレン属
キントキヒゴタイ1 VC20200925
今年もキントキヒゴタイが見られました。毎年9月の第4金曜日頃には開花します。毎年忘れずに咲く自然の力に感謝です。花柱の先端が大きく分かれているのがトウヒレンの仲間の特徴です。よく似たアザミの仲間はほとんど分かれません。

シロヨメナ キク科 シオン属
シロヨメナ VC20200925
シロヨメナは、ノコンギクとともに箱根でよく見られる野菊です。日陰に咲き、葉は3脈が目立ちます。まだ蕾でしたがキントキヒゴタイの周辺にたくさん生えていました。

アキノキリンソウ キク科 アキノキリンソウ属
アキノキリンソウ VC20200925
子供の広場ではアキノキリンソウが咲いていました。草原の中で鮮やかな黄色が良く目立ちます。春に咲くベンケイソウ科のキリンソウに似て、秋に咲くことからアキノキリンソウと名前が付けられました。

ミツバアケビ
ミツバアケビ VC20200925
今、園地のいろいろな所でミツバアケビが見事に実っています。ミツバアケビは、熟した果肉をサルなどの動物が食べ、糞として出た後にさらにアリが種子を運んで分散(被食散布)されます。

キッコウハグマ
キッコウハグマ1 VC20200925
高原ホテルへの道の林間にはキッコウハグマが蕾をつけていました。キッコウハグマも秋の到来を感じされてくれる野草の一つです。閉鎖花となることも多いですが、白い花(開放花)を咲かせます。

オオハナワラビ ハナヤスリ科 ハナワラビ属
オオハナワラビ1 VC20200925
キッコウハグマの周辺にはオオハナワラビが出ていました。オオハナワラビも箱根に秋が来たことを感じさせてくれるシダ植物です。葉は全体が五角形の形で1枚の葉のように見えます。葉には鋭い鋸歯があります。胞子葉は花茎のように伸び、秋から冬に黄熟します。

ガマズミ ガマズミ科 ガマズミ属
ガマズミ VC20200925
ビジターセンター入り口近くの庭にあるガマズミの実が、今年も赤い綺麗な実を沢山つけています。

季節はあっという間に秋に変わりつつあります。箱根の秋を、自然の素晴らしさを、思いっきり五感で感じ、満喫しましょう。

本日のトップ10
1.  キントキヒゴタイ  開花
2.  ヒメジソ  開花
3.  ハイメドハギ  開花
4.  ハナタデ  開花
5.  シロヨメナ  蕾・開花
6.  ヤマボウシ  果実
7.  ミツバアケビ  果実
8.  カケス  野鳥 さえずり
9.  ツマグロヒョウモン 昆虫
10. ムネアカオオアリ  昆虫

箱根PV  高橋

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2020年9月27日黒岳コース自然情報

出発時の天候は曇り、気温14℃、参加PV2名での自然情報収集です。
天気予報が芳しくないため、午前9時にVCを出発しました。
自然情報収集開始地点である湖尻水門付近では芦ノ湖が靄っており、
深良水門までの西岸コースでは、シロヨメナとツルニンジンが盛りを迎えていました。

湖尻水門 黒岳


シロヨメナ キク科
シロヨメナ 黒岳
野菊を代表する日本原産のキクで、花言葉は「隠れた美しさ」です。

ツルニンジン キキョウ科
ツルニンジン 黒岳
つる性植物であり、根が朝鮮人参に、また、別名の「ジイソブ」は爺さんのそばかすに花の模様が似ていることが名前の由来です。

深良水門から湖尻峠までの上りではツルシキミの花が咲き始めていました。
ミカン科独特の柑橘系の香りがほのかに感じられました。

ツルシキミ ミカン科
ツルシキミ 黒岳
有毒であり、シカですら食べません。

メインの湖尻峠から黒岳にかけては、ウツボグサ、ネジバナ、ヤマホタルブクロ等、夏の残り花も観察できました。

季節の花としては、序盤はホトトギス、マツムシソウ、ヒメハギの小さな群落あり、アキノキリンソウ、秋の七草の一つであるカワラナデシコはひっそりと盛りを迎えていました。
黒岳に近づくと、そこはハコネトリカブト街道でした。
紫の美しい花で目が癒やされたためか、ふと芦ノ湖側を振り返ると、冠ヶ岳、駒ヶ岳、三国山の頂が芦ノ湖上に浮かぶ雲海の上にくっきりと見え、静岡県側の駿河湾の景色も堪能できました。

黒岳 黒岳


ホトトギス ユリ科
ホトトギス 黒岳
花の赤い斑点がホトトギスの模様に似ていることが名前の由来です。

マツムシソウ スイカズラ科
マツムシソウ 黒岳

マツムシ(スズムシ)の鳴く頃に花を咲かせることからこの名が付きました。
秋を代表する花の一つです。

ヒメハギ ヒメハギ科
ヒメハギ 黒岳
マメ科のハギに似ており、全体的に小さいことからこの名が付きました。

アキノキリンソウ キク科
アキノキリンソウ 黒岳
秋を代表する黄色い花の一つです。
ベンケイソウ科のキリンソウ(黄輪草)に似ており、秋に咲くことからこの名が付きました。

ウツボグサ シソ科
ウツボグサ 黒岳
タバコの煙で花の色が変わります。

ハコネトリカブト キンポウゲ科
ハコネトリカブト 黒岳

ヤマトリカブトの変種で、葉の切れ込みが鋭いものをハコネトリカブトと呼びます。
言わずと知れた有毒植物です。


カワラナデシコ ナデシコ科
カワラナデシコ 黒岳
秋の七草の一つである「ナデシコ」です。
ピンク色の可憐な花が心を和ませてくれます。

また、ホソバテンナンショウのオレンジ色とガマズミの赤い果実もきれいに見られました。

ホソバテンナンショウ サトイモ科
ホソバテンナンショウ 黒岳

有毒植物です。

ガマズミ ガマズミ科
ガマズミ 黒岳

果実は生食はもちろん、染料や果実酒にも利用されます。

黒岳から湖尻水門への下りでは、朝露に濡れたオオカサゴケがきれいに輝いていました。

オオカサゴケ ハリガネゴケ科
オオカサゴケ 黒岳

見た目がきれいですので、園芸用としても利用されています。

湖尻水門へ戻ると、いつの間にか日が差していました。
湖尻水門到着12:30、VC帰着13:00でした。

☆本日のトップ10☆
①  ハコネトリカブト 花盛り
②  マツムシソウ 花盛り
③  アキノキリンソウ 花盛り
④  ヒメハギ 花盛り
⑤  ホトトギス 花盛り
⑥  ウツボグサ 咲き終わり
⑦  ガマズミ 深紅の果実
⑧  ホソバテンナンショウ 果実
⑨  ネジバナ 返り咲き
⑩  カワラナデシコ 咲き終わり

箱根PV 段

金時山自然情報 2020年9月15日

 新型コロナウイルスの影響で観察は自粛していました。7月から再開の予定でしたが、7月及び8月は雨のため中止にしました。今月の観察予定日も雨でしたが、日を改めて実施しました。今年の2月から実施しませんでしたので実に8ヶ月ぶりの金時山です。公時神社登山口で最初に「変だな」と思ったのはナラ枯れです。山肌の所々が茶色になっており、登山道脇で無残な樹木の姿に驚きました。天気が不安定のためか、登り初めは曇りでしたが、頂上はガスで先が見通せない状況でした。このような状態ですから、乙女峠から下るいつものコースを変更して、公時神社におりました。

ナラ枯れ
葉が茶色になって樹木全体が茶色に見えます。ここ数年箱根にナラ枯れ現象は目にしてきましたが、今年は一気に進んだ感じです。カシノナガキクイムシが樹木内に飛び込みナラ菌が繁殖して水の吸い上げを阻止するので枯れるようです。登山道に倒れると危険です。今後の対応に注視です。
ナラガレ金時200915

ガスの金時山頂上
ガスが立ちこめて登山者の姿は数名でした。展望は無理ですが幻想的にみえます。
ガスの金時山200915

ハコネギク      (キク科)
金時山頂上周辺で咲いていました。総苞が粘るのが特長です。触ると粘っていました。フォッサマグナ要素の植物で名前にハコネがついているのは箱根に産するからです。
ハコネギク金時200915

タテヤマギク    (キク科)
金時山頂上周辺で咲いていました。フォッサマグナ要素の植物。タテヤマと名がつくと北アルプスの立山連峰をイメージしますが、芦ノ湖の西方にある立山です。
タテヤマギク1金時200915

キントキシロヨメナ  (キク科)
麓から金時山周辺に咲いていました。種名がカミヤマシロヨメナに変わり、キントキシロヨメは別名になりましたが、金時山ですのでキントキシロヨメナにしています。シロヨメナの変種ですが、直立して咲くこと、頭花の数が各枝に3~5個、葉及び茎が毛深いことがシロヨメナトの違いの様ですが、いつも見分けに悩みます。
キントキシロヨメナ金時200915

ヤマトリカブト     (キンポウゲ科)
頂上周辺で咲いていました。トラマルハナバチが花の中に入ったり出たりしていました。全草が毒なのに虫には関係ないのでしょう。青紫の花の形を作っているのは萼片でです。
ヤマトリカブト金時200915

シオガマギク     (ゴマノハグサ科)
分岐点付近で見かけました。金時山ではハンカイシオガマ、トモエシオガマを見かけます。シオガマギクは茎先だけではなく茎の途中にも花が咲くき、茎は直立し枝分かれせず葉は卵形で縁には鋸葉があります。
シオガマギク金時200915

ホトトギス      (ユリ科)
分岐点周辺で見かけました。咲き始めでこれからが見頃です。花の横縞模様が鳥のホトトギスの胸の横縞に似ているから名前がついた。
ホトトギス金時200915

クサボタン    (キンポウゲ科)
分岐点周辺で咲いていました。見頃は過ぎており、終わり花です。
クサボタン金時200915

本日のトップ10
①ハコネギク         花
②タテヤマギク        花
③キントキシロヨメナ    花
④シロヨメナ          花
⑤ヤマトリカブト       花
⑥シオガマギク       花
⑦ホトトギス        花
⑧クサボタン       終わり花
⑨ウメバチソウ      蕾
⑩トラマルハナバチ   ヤマトリカブトを吸蜜

箱根PV  原田育生

ビジターセンター周辺自然情報 2020年9月11日

箱根もまだ暑い日が続いています。本日は、パークボランティア11名とビジターセンター職員1名で、秋になり草原に目立ってきたバッタの仲間を探しながら、秋の草花、野鳥、昆虫類などの自然情報収集を行いました。

子供の広場では、お目当てのバッタの仲間を確認し、捕まえたバッタを図鑑の検索表を使って種の特定をしました。本日は、イナゴモドキ、ササキリ、ツユムシ、クサヒバリなど計7種を見つけることが出来ました。

イナゴモドキ バッタ科
イナゴモドキ VC20200911
一見するとイナゴですが、前足の付け根に突起がないことで、バッタ類と同定できます。ビジターセンターに、バッタ類、キリギリス類、コオロギ類の見分け方の資料を掲示してあります。興味のある方はご覧ください。

ササキリ キリギリス科
ササキリ説明 VC20200911

ササキリVC200911
ササキリは保護色で草に隠れて見つけにくいです。キリギリスとコオロギの仲間は、バッタ類に比べて触覚が長いです。

マルバハギ マメ科 ハギ属
マルバハギ VC20200911
子供の広場ではマルバハギが咲き始めました。秋の七草のひとつ「萩の花」です。

ハイメドハギ マメ科 ハギ属
ハイメドハギ VC20200911
同じく「萩の花」ハイメドハギも咲いています。そのほか、オミナエシ、ススキ、サワヒヨドリなどの秋の七草をススキ草原で見つけてください。

オオシオカラトンボ トンボ科
オオシオカラトンボ1 VC20200911

オオシオカラトンボ 2 VC20200911
野鳥の森の池では、オオシオカラトンボの雌が水面に腹端を打ち付けながら産卵し、雄がそのすぐ上でホバリングをしてガードする様子を観察しました。

ヤブヤンマ ヤンマ科
ヤブヤンマ VC20200911
野鳥の森の池周辺で巡回飛行するヤブヤンマを捕獲して、青色の複眼や胸の横の太い黒色の模様などを観察しました。

タムラソウ キク科 タムラソウ属
タムラソウ VC20200911
箱根レイクホテル付近の花の広場では、タムラソウが満開でした。トラマルハナバチやイチモンジセセリが蜜を求めて飛来していました。

モミジガサ キク科 コウモリソウ属
モミジガサ VC20200911
ビジターセンター周辺では、モミジガサの開花がいたるところで見られます。1個の頭花は、ほぼ5つの筒状花からなり、1本の雌しべの先が2つに割れてくるっと巻いています。

ヤマボウシ
ヤマボウシ VC20200911
ヤマボウシの実が赤みを帯びてきました。生きものたちは秋へと装いを変えようとしています。

本日のトップ10
1.  モミジガサ  開花
2.  ツリガネニンジン  開花
3.  タムラソウ  開花
4.  ミズヒキ  開花
5.  ツリフネソウ 開花
6.  オナガグモ
7.  ヤブヤンマ
8.  イナゴモドキ
9.  オオシオカラトンボ 雌の産卵と雄のガード飛翔
10. イカル

箱根PV 高橋

2020年9月9日芦ノ湖西岸コース自然情報

天候晴れ、気温22℃、PV3名での自然情報収集です。
8時42分に箱根町港出発すると、芦川集落で100羽以上はいると思われるイワツバメの大群が我々を見送りに来てくれました。来月はそろそろ冬鳥が到来する時期になりますので、夏鳥は旅立ちの時期に来ているのでしょうね。

イワツバメ ツバメ科

イワツバメ 西岸 20200909


昆虫類ではシロオビクロナミシャクが多く見られ、震災慰霊碑前のモミジガサには10頭以上が群れていました。

シロオビクロナミシャク シャクガ科
モミジガサ キク科

シロスジクロナミシャク 西岸20200909


貝類ではニッポンマイマイがヤマホトトギスの咲き始めの花を首を長くして食べていました。

ニッポンマイマイ ナンバンマイマイ科
ヤマホトトギス ユリ科

ウスカワマイマイ 西岸20200909


植物は春の花や夏の残り花が頑張って咲き残っていたり、季節の花が咲き始めていたりで、今が盛りといったものは数少なかった印象です。

ナガエオオカモメヅルは花と細長い果実を見ることができました。

ナガエオオカモメヅル キョウチクトウ科

ナガエ~ 西岸 20200909


秋分まであと2週間弱、明石より東にある箱根では今頃が秋分の時期になるためか、シュウブンソウがまさに花盛りでした。

シュウブンソウ キク科

シュウブンソウ 西岸 20200909


秋の七草の一つになる、マルバハギとヤマハギも花盛りでした。

ヤマハギ マメ科

ヤマハギ 西岸20200909


マルバハギ マメ科

マルバハギ 西岸 20200909


野菊3種ではトップバッターになるユウガギクが花盛り、ノコンギクとシロヨメナは咲き始めでした。

ユウガギク キク科

ユウガギク 西岸2020909


またノササゲが咲き始めていました。
花言葉は甘い乙女心・・・どのような感じでしょうか?

ノササゲ 西岸 20200909


果実になるとヒヨドリジョウゴと見分けがつかなくなるヤマホロシも花が咲いていました。

ヤマホロシ ナス科

ヤマホロシ 西岸20200909


先月は名称の特定ができずトップ10入りを見送っていたヒメシロネもまだ花が残っていたので今回は入れました。

ヒメシロネ シソ科

ヒメシロネ 西岸 20200909


亀ヶ崎のアカガシにはムササビの食痕とハイイロチョッキリの産卵痕と枝を落とした残骸とドングリが実っていました。
いろいろなものが混在しているので、状態の説明が難しくなりました。

ムササビの食痕

ムササビ 西岸 20200909


ハイイロチョッキリの産卵痕

ハイイロチョッキリ 20200909


番外編としてはアシナガサラグモのドーム状のクモの巣はきれいに見えました。

アシナガサラグモ す 西岸2020909


ホオズキは花も咲いていました。
ホオズキ ナス科

ホオジキ 20200909+


ナラ枯れの方は雨上がりとあって、フラスの観察が難しく、明らかに確認できたものは、2年前に確認したものでした。
また、ブナ科でもアカガシはカシノキナガキクイムシの穿入孔からのフラスが確認できましたが、大木にもかかわらず、枯れているとの症状は確認できませんでした。
前回カシナガの穿入孔からのフラスが確認できたシデ科のイヌシデはまだ枯れてはいませんでした。

ブナ科でもブナのように樹液の多い樹木ではナラ枯れは起きず、ブナ科以外の樹木にもカシナガが穿入することもあるようです。


16時3分キャンプ村着、今回は約160種の動植物を観察できました。

トップ10
①イワツバメ 野鳥類 姿
②ニッポンマイマイ 貝類 姿
③シロオビクロナミシャク 昆虫類 姿
④ナガエオオカモメヅル 植物 花・果実
⑤シュウブンソウ 植物 花盛り
⑥マルバハギ/ヤマハギ 植物 花盛り
⑦ユウガギク 植物 花盛り
⑧ノササゲ 植物 咲き始め
⑨ヒメシロネ 植物 咲き終わり
⑩ハイイロチョッキリ(アカガシ) 産卵痕と枝落とし痕



箱根PV 段