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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2017年12月22日

本日は冬至、晴れて気持ちのいい冬の箱根です。ビジターさん16名、パークボランティア12名、合計28名のミニ観察会です。本日のテーマは「タネの不思議」です。
植物は動けないので、タネで移動して生きる場所を広げます。旅するタネです。今の季節に見られる様々なタネを観察しました。

タネの移動する方法はさまざまです。
代表的な飛ぶタネ(風散布)のひとつ、オオモミジのタネです。プロペラ状のタネの表面をルーペで観察するとトンボの羽根と同じようにスジが見えます。気流を整えて遠くに飛ばすための工夫です。
オオモミジ VC171222

ヤマノイモです。3枚の陵(翼)があり、外側はざらざら内側はつるつるになっていて、タネが滑り出しやすいようになっています。
ヤマノイモ VC171222

ヤマノイモの種はプロペラではなく丸い円盤状です。無風でも円盤がゆっくりと弧を描いてグライダーのように飛んでいきます。
ヤマノイモの種 VC171222

オニドコロは高い所までよじ登っているのでプロペラ状のタネで高速回転しながら風で運ばれていきます。
オニドコロ1

駐車場横のトイレ洗面所には鳥の糞が飛散していました。よく見るとツルウメモドキなどのタネ(被食散布)が見られます。寒さのためジョウビタキが建物に入ってきたようです。
ジョウビタキの糞 VC171222

ウツギの果実は湯呑み茶碗に箸3本です。茶碗の形の果皮が外側に広がって種を飛ばします。種は約1mmで両端に膜状の翼があります。
ウツギ VC171222

アオツヅラフジの実がまだ残っていました。中にはアンモナイトそっくりのタネが入っています。これも鳥に食べられて運ばれます。
アオツヅラフジ VC171222

イノコヅチは動物に付着するひっつきむし(付着散布)です。手袋で触ったらすぐにひっつきました。尖った形のヘヤピンが見えるでしょうか。
イノコヅチ VC171222

本日のトップ10
1.  ヤマノイモ  果実
2.  オニドコロ  果実
3.  ススキ  果実
4.  ウツギ  果実
5.  アオツヅラフジ  果実
6.  キハダ  果実、冬芽
7.  ツルウメモドキ  果実
8.  トチノキ  冬芽
9.  ジョウビタキ  野鳥
10. ジョウビタキの寝ぐら(トイレ)

箱根PV 高橋
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2017年12月16日(土) 大涌谷(姥子往復)

12月にしては気温は高めでしたが、芦ノ湖から吹く風は冷たく、箱根は冬になっていると感じた青空のもとでした。この時期は、種や実、木肌、シダ類を見ながら、また葉が落ちて見やすくなった木々の間を飛び回る小鳥の観察になります。

ウツギ(アジサイ科)の実を上から観察してみました。軸が中心にあり独楽のような形です。
ウツギ大涌谷

キントキヒゴタイ(キク科)の実は、キクの仲間らしく羽毛状になり、風に飛ばされます。
キントキヒゴタイ大涌谷

センブリ(リンドウ科)の実の中には、細かなタネがあります。
センブリ大涌谷

「忍冬」の別名があるスイカズラ(スイカズラ科)に多くの実がついていました。
スイカズラ大涌谷

ヤブコウジ(十両、サクラソウ科)に赤い実が、可愛らしく付いていました。
ヤブコウジ大涌谷

正月飾りに使われるウラジロ(ウラジロ科)の葉裏はやはり白いです。
ウラジロ大涌谷

アカハナワラビ(ハナヤスリ科)の葉は赤いので目立ちます。
アカハナワラビ

トウゲシバ(ヒゲノカズラ科)は、ソーラスより胞子を拡散していました。
トウゲシバ

何者かに襲われたのか、イカル(アトリ科)の羽毛が散乱していました。
イカル大涌谷

キツネの糞がモグラ塚の上にありました。ナワバリを主張しているのでしょうか。
キツネの糞大涌谷

本日のトップ10
1 ムラサキシキブ  実
2 オオバジャノヒゲ 種
3 ヤブコウジ     実
4 トウゲシバ     胞子
5 ズミ         実
6 キッコウハグマ  実
7 ツルシキミ   蕾
8 センブリ    実
9 オニシバリ   蕾
10 アカハナワラビ

PV青山

金時山自然情報 2017年12月14日

 箱根山は冬支度でした。天気は雲一つない上天気、しかし寒さの方も真冬並みの温度でした。いつもの通り公時神社へ参詣しスタートです。早速、カシラダカ、赤い実のツルリンドウが迎えてくれました。この時期赤い実となるとツルシキミ、ノイバラもありました。 分岐からの急な上り坂の左側に新しい道ができていました。階段にして約100段あり、土嚢も敷き詰めた素晴らしい登山道にとなっていました。ありがとうございます。山頂からの富士山は雲一つなく、右肩に国内第2峰の雪を被った北岳を従え何とも言えない絶景でした。山頂手前でブナの実が見つけました。また、長尾山手前で実を付けたブナを見ましたが、実はすでに弾けているようでした。
 今日はいつものメンバー3名にPV2名、ビジター1名が加わり6名でした。見るものは少なくなりましたが展望が素晴らしく、和気あいあいの観察会でした。

金時山からの富士山
雲一つ無く、雪を頂いた富士山は見頃でした。
富士山金時171214

新しい登山道
約100の階段で作られていました。分岐から少し登ったところにあります。
登山道金時171214

ブナ
長尾山手前で実を付けたブナを見ましたが、実はすでに弾けているようでした。実はカロリーが高く、山の動物たちの格好の食料になります。誰が食べたのでしょうか。
ブナ金時山171214

ブナ金時山1712141

ツルウメモドキ
乙女峠のベンチ周辺にありました。さく果は3つに割れ、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだしています。
ツルウメモドキ金時171214

ヤドリギ
わずかに果実がありました。レンジャク類の大好物です。今シーズンは沢山来て欲しいです。
ヤドリギ金時171214

ツルリンドウ
淡い緑色のコケ(シダ?)の中でのツルリンドウの赤い果実は際立っています。
ツルリンドウ金時171214

オニシバリ
夏に落葉し、冬に葉が茂る珍しい冬緑樹。これから寒くなると言うのにもう蕾がついていました。
オニシバリ金時171214

アカハナワラビ
乙女峠の登山口にありました。アカハナワラビ分かりますか。手前に小さく写っています。後ろにあるのはオオハナワラビと思われます。ツーショットです。
アカハナワラビ金時171214

コガラ
山地に棲むカラ類で留鳥。箱根では普通に生息するが他のカラ類より少ない。何かを食べているようです。木についている虫、木についているコケ?
コガラ金時171214

本日のトップ10
1.金時山からの眺望
2.ブナ           果実
3.ツルウメモドキ     果実
4.ヤドリギ         果実
5.ツルシキミ        果実
6.ツルリンドウ       果実
7.オニシバリ        蕾
8.アカハナワラビ     胞子葉
9.コガラ           野鳥
10.カシラダカ       野鳥

箱根PV 原田

【仙石原】2017年12月09日(土)の観察記

 パークボランティア11人での観察です。

 快晴ではあるものの、冷たい風が吹き、寒い中での観察となりました。前日に雪が降ったようで、わずかに雪が降った形跡がありました。

 そのような中でも、ツルリンドウの実や、コボタンヅルの綿毛と種などをよく観察できました。

 日が当たってよく乾燥している落葉を踏むと、カサカサと音がします。観察中になぜか万年筆の話が出ましたが、それはこの落葉のせいでした。
(万年筆のテレビCMで、「はっぱふみふみ」という部分があったそうです。)

 温湯(ぬくゆ)の水温は19.5度、外気温は5.5度でした。




▼ツルリンドウ
P1310673.jpg



▼コボタンヅル
P1310620.jpg



▼ツルウメモドキ
P1310608.jpg



▼ミヤマシキミ
P1310661.jpg



▼オオハナワラビ
P1310655.jpg





▼ウバユリ
P1310669.jpg


▼雨水による路面洗掘が生じています。溝の深さは、約25センチありました。
P1310646.jpg




<参考>
観察しやすいベスト 10

1 ツルリンドウ
2 コボタンヅル
3 ツルウメモドキ
4 サルトリイバラ
5 ミヤマシキミ
6 キカラスウリ
7 ミツマタ
8 ジャノヒゲ
9 オオハナワラビ
10 ウバユリ




<関連情報>
 ・仙石原コースの記事一覧
 ・仙石原コースのご案内(箱根ビジターセンターのWebサイトに別ウィンドウでリンクします)




箱根PV 仙石原担当 M.S

 

ミニ観察会(ビジターセンター周辺 2017年12月8日

紅葉もすっかり終わり風が冷たくなってきたいつもの冬の箱根です。ビジターさん8名、パークボランティア16名、合計24名のミニ観察会です。本日のテーマは「芦ノ湖の水鳥たち」です。
芦ノ湖のカモは毎年減少しています。芦ノ湖で見られる水鳥たちの生態、採食行動を知り、彼らと彼らを取り巻く環境を考えながらの観察会です。

風が吹きとても冷たい芦ノ湖湖岸で水鳥の観察をスタートです。
芦ノ湖でよく見かけるのがオオバンです。オオバンは昭和60年代は芦ノ湖にはいませんでしたが、2006年ごろから増えてきています。水草の茎を切って根まで食べてしまうので、湖岸の水生植物が減ってしまいます。
オオバン VC171208

赤味のある茶色の頭のホシハジロです。ホシハジロは海ガモ類で、潜って貝やカニ、水草等を採食します(潜水採食)。
ホシハジロ VC171208

ヒドリガモの雄です。頭の中央線が明るいクリーム色です。水面に浮かぶ植物を採食します(水面採食)。
ヒドリガモ VC171208

黒白のツートンカラーと金色(黄色)の瞳が特徴のキンクロハジロです。ホシハジロと同じく海ガモ類で、潜水採食します。
キンクロハジロ VC171208

水鳥を観察している時に、上空でミサゴが飛翔していました。ミサゴは急降下して足で魚をつかみ捕獲します。
ミサゴ VC171208

芦ノ湖に向かう途中、花の広場にウスタビガの繭が数個残っていました。羽化したあとの繭で中は空っぽだと思います。
ウスタビガの繭 VC171208

観察会の最後に、白百合台園地でクロモジに付いた虫こぶを観察しました。花のように見えますが、クロモジメフクレフシという虫こぶです。
クロモジメフクフシ VC171208

とてもとても寒い芦ノ湖湖岸でしたが、たくさんの芦ノ湖の水鳥が観察できました。1980年代には1,500羽程度記録されていたカモ類がなぜ激減しているのかも考えながらの観察会でした。

本日のトップ10
1.  ミサゴ  野鳥
2.  ヒドリガモ  野鳥
3.  キンクロハジロ  野鳥
4.  ホシハジロ  野鳥
5.  ハジロカイツブリ  野鳥
6.  オオバン  野鳥
7.  カシラダカ  野鳥
8.  アオジ  野鳥
9.  ケヤマハンノキ  果実
10. ウスタビガの繭

箱根PV 高橋

湯坂路自然情報コース 2017年12月4日

今年度最後の湯坂路生情報の日です。天候に恵まれ無事に歩くことが出来ました。道は紅葉の落ち葉、カラマツの黄金色が散り敷いていて素敵です。道の両側の草原は綺麗に草刈りされていましたが、いろいろな出会いがあり来春の期待につながりました。 

ツルリンドウ  リンドウ科 リンドウ属
 林などの半日陰に生える多年草。無毛で茎は細長いつるです。蔓の長いものは1mほどになりものに絡みついたり地を這っています。葉は対生につき花は淡紫色の鐘形で葉腋につきます。果実は球形の液果で紅紫色に熟し美しく花より目立ちます。
ツルリンドウ湯坂路171204

リョウブ  リョウブ科 リョウブ属
 冬芽は面白く特徴があります。2~3枚の芽鱗は早くにはがれて裸芽で冬を越します。写真を撮ったこの樹ではこの芽鱗の残っているのをさがしました。冬芽には毛があります。
リョウブ湯坂路171204

トウゲシバ  ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属
 林下に見られる常緑性のシダ。湯坂路では千条の滝への下り道にもあちこちに見られます。
トウゲシバ湯坂路171204


モミジガサ(別名:モミジソウ) キク科 モミジハグマ属
 葉が掌状に切れ込んで大きなモミジの葉のように感じます。花は円錐花序に白い頭状花をつけます。襲速紀要素(西日本の太平洋側)の植物で湯坂路でも出会えるのは嬉しいことです。風に飛ばされる前の姿に出会いました。 
モミジガサ湯坂路171204

オオモミジ  クロモジ科 カエデ属
オオモミジの鋸歯は単純です。この木にはまだ葉が沢山残っていました。わずかな風が吹いて数枚の葉が舞い落ちそっと拾いオオモミジを確認出来ました。箱根では15種のカエデの仲間が確認されていますがいつも歩く湯坂路では何種観察できるのかまだ確認したことがありません。
オオモミジ湯坂路171204

ウラジロ  ウラジロ科 ウラジロ属
これまでウラジロを見てもなぜか記録していませんでした。まだ小さな株なのでまだ生えたばかりのようです。大きくなると2mにもなりますが毎年一対の葉をつけて成長します。葉裏が白くお正月のお飾りに利用されています。
ウラジロ湯坂路171204

ウツボグサ(別名:カコソウ)  シソ科 ウツボグサ属
日当たりのよい草地に生える多年草でこの季節このような姿で春を迎えます。基部から匍匐枝を四方に広げて苗を作ります。
葉は対生し柄があり茎の先端に5cmほどの花穂を一つけます。花は紫色ですぐ枯れるところから夏枯草(カコソウ)とも言われています。
ウツボグサ湯坂路171204

ツルシキミ(別名:ツルミヤマシキミ) ミカン科 ミヤマシキミ属
枝分かれした茎の下部は地を這っています。葉の表面は光沢があり裏面にはミカン科特有の油点が見られます。枝先に円錐状に白い花を多数つけよい香りがあります。果実は紅色に熟し球形。雌雄異株。
ツルシキミ湯坂路171204

タラノキ   ウコギ科 タラノキ属
 木肌には刺が多く見られる木です。葉身は二回羽状複葉で雌雄同株。夏に枝先に大きな花序が目立ちます。
この時期にまだ黒い果実が見られました。
タラノキ湯坂路171204

スノキ  ツツジ科 スノキ属  
落葉低木で赤く色づいた葉がまだ残っていました。小さなこの木は何年たっているのでしょうか?花が咲き果実が付くのは何年後なのでしょうか?
葉が酸っぱいのでスノキと名前が付けられました。
スノキ湯坂路171204

サルトリイバラ  シオデ科 シオデ属     
とげのある茎で葉には巻きひげがあります。葉は円形で無毛、雌雄異株ですから次回は花の時期に確認したいものです。
果実は丸く赤く熟します。
サルトリイバラ湯坂路171204

鹿の足跡
生々しい鹿の足跡が沢山見られました。以前、大きな鹿と遭遇したことが思い出されました。
シカの足跡湯坂路171204


本日のトップ10
1、 ツルリンドウ   果実
2、 ツルシキミ    果実
3、 サルトリイバラ  果実
4、 オオモミジ    紅葉
5、 マツゲゴケ    地衣類
6、 ウラジロ     シダ類
7、 タラノキ     果実
8、 ヤマツツジ    紅葉
9、 スノキ      紅葉
10、 クマイチゴ    葉

報告者:箱根PV  山本

芦ノ湖東岸自然情報コース 2017年11月25日

真っ青な空に赤や黄色の紅葉が映え、美しい箱根です。
色とりどりの木の葉をまとった樹木の間に間に見え隠れするのは、
外輪山の向こう側で頭だけのぞかせている富士山です。

湖と紅葉と、そして富士山!
今日の東岸は3拍子揃った美しさです。
今年最終活動日の一日、最高の箱根を満喫しました。

                  🍁🍁🍁

晩秋の芦ノ湖畔は美くしい!

東岸171125


芦ノ湖畔の木道を歩くのが好きです。
冬期を除き、色とりどりの花が迎えてくれます。

今日の芦ノ湖ではたくさんの小魚が気持ちよさそうに泳いでいました。

東岸171125


ふと樹上を見上げると沢山のヤドリギ(ヤドリギ科)が目に飛び込んできました。
ヤドリギはとても成長が遅く数センチ伸びるのにも長時間かかると言われます。

西洋では、ヤドリギの下で愛を語ると恋愛が成就するというロマンティックな
言い伝えがありますね。

東岸171125


ツルリンドウ(リンドウ科)の赤い果実(液果)に出会うと嬉しくなります。
出会うたびに歓声を上げる程、フアンの多いツルリンドウの果実です。

よーく見てください。
果実の頂きに花柱が残っています。

東岸171125


あまりの愛らしさに思わずシャッターを押してしまいました。
お馴染みのツルウメモドキ(ニシキギ科)の果実です。

東岸171125


オオバウマノスズクサ(ウマノスズクサ科)の果実が六裂していました。
種子はネバネバで包まれています。
ひとつ前段階の果実は緑色のスターフルーツの形によく似ています。


東岸171125



天候に恵まれると駒ヶ岳山頂からの眺望は素晴らしいです。
何と言っても360度遮るものがありません。
駿河湾、相模湾、沼津アルプス、南アルプス、横浜MMも
新宿副都心も見渡せます。

とりわけ、、日本一の富士山の雄姿は圧巻です。

今日の駒ヶ岳は珍しく風もなく暖かでした。


富士山眺望

TOP 10
1、オオハナワラビ
2、オオバウマノスズクサ(果実)
3、ツルリンドウ(果実)
4、アオハダ(果実)
5、ツルマサキ(果実)
6、エイザンスミレ(夏葉)
7、ウリハダカエデ〈紅葉)
8、ケヤキ(紅葉)
9、チドリノキ(黄葉)
10、やまぼうし(紅葉)

(担当 PV藤城)


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