箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2017年1月27日

1月の雪が残り、風も強く寒い日の観察会です。ビジターさん12名、パークボランティア9名、合計21名のミニ観察会です。本日のテーマは「樹木の成長」です。樹木の成長の仕組みの一部を観察します。

樹木の背が高くなるパターンには単軸成長と仮軸成長があります。単軸成長とは茎の主軸が伸び続ける成長様式です。
これはヒノキの幼木です。主軸が伸びやがて大きな木になります。
ヒノキ幼木 VC170127

仮軸成長とは主軸の成長が止まるか、先端が枯れて、すぐ下の腋芽が成長を引き継ぐ成長様式です。ケヤキは仮軸成長です。扇を開いたような形に枝が伸び美しい樹形になります。
ケヤキの樹皮には横に筋状の模様が見られます。最初は酸素を吸い込む点だったものが幹が太くなるにつれてやがて横筋になります。
ケヤキ VC170127

ミズキは単軸成長と仮軸成長の両方が組み合わさって成長します。ミズキの枝は1年の間に何回も分枝し、トナカイの角のような形の枝になります。
ミズキ VC170127

ヒノキの切り株です。樹皮の内側に水が通る導管があり水が通ります。そこがやがて目詰まりして心材になります。心材になるまでケヤキで1年、桜で5年、ネープルシロップを作るカナダのカトウカエデは100年たっても心材ができないといわれています。
ヒノキ切株 VC170127

ヒメシャラはコルク層があまりできなく樹皮がはがれてしまいます。樹皮から導管が近いので、夏に木の表面にさわるとひんやりと冷たいです。
ヒメシャラ VC170127

寒い風が吹く中、いろいろな樹木の成長パターンを学びました。

本日のトップ10
1.  アオハダ
2.  ミズキ
3.  オオバノキハダ
4.  ヒメシャラ
5.  ケヤキ
6.  ヒノキの切り株
7.  ヤマザクラ
8.  ホオノキ
9.  アトリ  野鳥
10.  ツグミ  野鳥

箱根PV 高橋
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金時山自然情報 2017年1月12日

2017年初めの自然情報は絶好の晴天に恵まれた。公時神社に今年初めの参拝で今年の無事をお願いし出発した。数日前の積雪により暫く歩いて安全のためアイゼンを装着した。雪の積もった尾根筋を登とノスリが風を上手にとらえ羽ばたきせずに静止していた。好物のモグラ、ネズミの居る環境ではないのでただ単なる省エネ飛行であろうか。頂上では雪をかぶった富士山は美しい。雪は醜いところを隠すためかもしれない。ブナ、ミズナラ、ヒメシャラ、ヤマボウシなど葉を落とした後の枝の様子は冬季しか見られない。縦横無尽に光を求め成長しているその様はまことに美しい。群青の虚空に映える姿形は繊細、幾何学的かつ芸術的でこの時期にしか見られない。光る芦ノ湖を左、右北西に県境の三国山稜、雪面にクマシデ、イヌシデの果苞が無数に散乱する尾根を経て下山した。

稜線の雪
30cm以上は積もっていました。
稜線金時170112

稜線からの大涌谷
今日の噴煙は少ないです。風向きにもよりますが。
大涌谷金時170112

カイガラタケ
カイガラの様に見えることからこの名がついた。
カイガラタケ金時170112

ヤマツツジ
寒い冬を葉でしのぐ(越冬葉)
ヤマツツジ金時170112

ツノハシバミ
雌雄同株、葉に先立ってひも状の雄花序の垂れ下がりが目立ちます。
ツノハシバミ金時170112

本日のトップ10
1.雪を抱いた富士山
2.イヌシデ(植物)      果穂
3.クマシデ(植物)      果穂
4.サルトリイバラ(植物)  果実
5.ツノハシバミ(植物)   花穂
6.ヒメシャラ(植物)     果実、冬芽
7.ヤドリギ(植物)      果実
8.ヤマツツジ(植物)    越冬葉
9.カイガラタケ(きのこ)
10.ノスリ(野鳥)      ホバリング

箱根PV 原田


【仙石原】2017年1月14日(土)の観察記

 出発地点の箱根湿生花園付近は雪がほとんどありませんでしたが、芦ノ湖に近づくほど、雪の跡が残っていました。

 どこからかの、灰が降り続けていました。不気味なので、リーダーは箱根ビジターセンターに照会するほど・・・。

 そういえば、今日(1月14日)は仙石地域では、どんど焼きの日でした。箱根湯本は1月17日なので、地域によって開催する日が異なるのは興味深いことです。

 コースにある温湯の水温は、19℃(温湯付近の外気温は3℃)でした。




▼ミツマタ
P1290143.jpg



▼オニシバリ
P1290113.jpg



▼キンクロハジロ
P1290128.jpg



▼クロモジ
P1290136.jpg



▼霜が盛り上がり、石がずり落ちたようです。
P1290158.jpg



▼温湯(ぬくゆ)に設置された注意書きのプレートが腐食していました。
P1290121.jpg



<参考>
観察しやすいベスト 10

1 ミツマタ
2 オニシバリ
3 キンクロハジロ
4 クロモジ
5 コブシ
6 オオバン
7 アトリ
8 -
9 -
10 -


箱根PV 仙石原担当 M.S



<関連情報>
 ・2016年12月の仙石原の情報に戻る
 ・2017年2月の仙石原の情報に進む
 ・仙石原コースのご案内(箱根ビジターセンターのWebサイトにリンクします)
 ・仙石原コースハイキングマップのPDFファイル(箱根ビジターセンターのWebサイトにリンクします)

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2017年1月13日

2017年最初のミニ観察会です。数日前の雪がまだ凍っています。そんな寒い箱根ですが、ビジターさん15名に参加いただきました。パークボランティア9名、合計24名のミニ観察会です。本日のテーマは「シダ植物入門」です。シダの歴史は大変古く、地球上に登場したのは約4.3億年前です。恐竜時代の風景に大きなヤシのように描かれているのはシダの仲間です。

これはゲジゲジシダという名前のシダです。夏は緑色ですが今は枯れています。足の多いゲジゲジを連想させるのが名前の由来です。
ゲジゲジシダ VC170113

オオイタチシダです。表面につやがあり、一番下の第一小羽片がその上の第二小羽片より大きいのが特徴です。
オオイタチシダ VC170113

逆に、第一小羽片が第二小羽片より小さいのがベニシダです。
ベニシダ VC170113

シダらしくないシダのひとつとしてトウゲシバがあります。ヒカゲノカズラ科ですが、この科の別のシダは恐竜時代に巨大化して高さ50m、基部の太さ2mに達するものもありました。巨大なものが消滅し生き残ったのが小さなトウゲシバでした。
トウゲシバ VC170113

これはオオハナワラビです。一つの株に栄養葉と胞子葉をつける二形性のタイプです。栄養葉は光合成をおこない、胞子は胞子葉につきます。まっすぐ立っているのが胞子葉です。
オオハナワラビ VC1700113

アカハナワラビです。夏は緑ですが、冬には冬に胞子を散布した後、胞子葉は枯れて、栄養葉は紅くなります。
アカハナワラビ VC170113

広がり伸びる葉の集まりを獅子の頭にたとえたシシガシラです。
シシガシラ VC170113

シダ植物はなかなか観察が難しいですが、シダ植物のつくり、見分け方のポイントなどを学習した観察会でした。それにしても寒かったです。

本日のトップ10
1.  トウゲシバ 
2.  シシガシラ 
3.  ベニシダ
4.  オオイタチシダ
5.  ヤマイタチシダ
6.  オクマワラビ
7.  アカハナワラビ
8.  トウゴクシダ
9.  カシラダカ 野鳥
10. アトリ 野鳥

箱根PV 高橋

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