箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

湯坂路自然情報コース 2017年8月7日(月)

 台風の影響が心配されていましたがいつものメンバー8名に加え8期生3名、ビジター2名と今回は参加者が多くもっとゆっくり観察しながら歩くことが出来たら良かったのですが、今にも降り出しそうな雲行きに急ぎ足になりました。鷹巣山で一休みしていると雨が降り出しましたが足元を注意しながら千条の滝まで歩くことにしました。頑張った甲斐があったのか千条の滝前のベンチで昼食となりました。
 ここでトップ10を話し合っていると本格的に雨が降り出しました。


シシウド (セリ科 シシウド属)
湯坂路の草原ではこの大型のシシウドが圧倒的に沢山見られ目立ちます。
夏の草原を代表し全体に毛が見られます。
この花には沢山の昆虫が集まっているので虫たちのレストランといわれたりします。
シシウド湯坂路170807

モミジガサ (キク科 コウモリソウ属)
葉の形が大きなモミジに似ているからつけられた名前です。
湯坂路ではまとまって花をつけていましたが地下の茎で増えているようです。
モミジガサ湯坂路170807

サンカクヅル  (ブドウ科 ブドウ属)
別名のギョウジャノミズは茎を切ると樹液が出て山中で修行する行者がこの液を飲んで喉を潤したところからつけられた名前です。
葉が三角形の形から付けられたとか。新しい葉の美しい紅色が陽に映えていました。
サンカクヅル湯坂路170807

ヤマニガナ  (キク科 アキノノゲシ属)
明るい草原に見られススキの奥にこの花が目立っていました。草丈が1メートル以上もありました。
ニガナの名前はこの草の液が苦い所から付けられました。
ヤマニガナ湯坂路170807

チダケサシ  (ユキノシタ科 チダケサシ属)
花が淡紅色で円錐状に小さな花を沢山つけています。
食用になるキノコのチチタケ(チダケ)を茎にさして持ち帰ったところから付けられた名前と言われています。
チダケサシ湯坂路170807

オオナンバンギセル  (ハマウツボ科 ナンバンギセル属)
イネ科などの根に寄生しています。湯坂路ではススキの根元に毎年見られます。
地上部の茎のように見られるのは花柄でその先に大きな紅紫色の大きな花をつけます。
白い蕾が多く花はまだこれからのようでした。
オオナンバンギセル湯坂路170807

ウバユリ  (ユリ科 ウバユリ属)
茎が長く伸び花が咲くころには葉がなくなり歯がなくなった姥になぞらえてつけられた名前と言われている。
茎の上部に3~4個の白色の花を横向きに付ける。花の基部は筒状で花の内側に淡紫色の斑点がある。
尾根道より奥のほうに花が咲いていました。
この株は花が咲いているのに葉が枯れずに残っています。
ウバユリ湯坂路170807

タテヤマグキ  (キク科 シオン属)
多年草。茎は節ごとの曲がりジグザグしている。舌状花は7~8個でまばらについています。
神奈川県と静岡県に分布している。
箱根では葉が掌状に深く切れ込んでいるミモミジバタテヤマギクも見られます。
タテヤマギク湯坂路170807

ツチアケビ  (ラン科 ツチアケビ属)
落葉樹林下に生育している。葉緑素を持たない腐生植物で全体に茶色。
黄褐色の大きな花は複総状花序に付きます。
果実は下向きにつきウインナーソーセージのようです。
ツチアケビ湯坂路170807

ヘクソカズラ  (アカネ科 ヤイトバナ属)
つる植物の多年草。全体の悪臭があるのでこの名前が付けられたと言われる。
別名のサオトメバナは早乙女のかぶる笠に見立てたところから付けられた。
もう一つの別名のヤイトバナは白い花の中心部の色をお灸の後に似ているから。
ヘクソカズラ湯坂路170807




今月のトップ10
1、シシウド
2、オオナンバギセル
3、タテヤマギク
4、シモツケソウ
5、オカトラノオ
6、イヌゴマ
7、オトギリソウ
8、ジャコウアゲハ
9、アサギマダラ
10、ヨツスジハナカミキリ

箱根PV 山本絢子



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湯坂路自然情報コース 2017年7月3日(月)

パークボランティア6名、ビジター3名、合計9名で湯坂路入口近くから歩き始めました。小田原市の気温が30℃を超え、熱中症注意情報が出ていましたが、尾根筋は風が吹いていて爽やかでした。林道と登山道が交差するところで昼食を取っていると、登山道脇にヒノキの伐採作業に使用する多くの機材が搬入されていることに気が付きました。間伐をすると日が当たり、植物に変化が出るかもしれません。尾根筋を下ると風がなくなり蒸し暑さを感じましたが、千条の滝の音が観察会の疲れを癒してくれました。

シモツケ
満開でした。同じような色合いのシモツケソウもありましたが未だ蕾の状態でした。シモツケの名の由来は下野(しもつけ)の国(現在の栃木県)で(染料用に)栽培したことによるとか。
シモツケ湯坂路170703

シロバナイナモリソウ
コースの各所で見られました。まだ咲き始めで、これから白くて小さくて可愛い花が沢山咲くでしょう。
シロバナイナモリソウ湯坂路170703

スノキ
実がなっていました。名前の通り実も葉も酸味があります。
スノキ湯坂路170703

ツチアケビ
登山道脇に生えていました。蕾の状態でこれから花が咲き、秋になるとウィンナーソーセージに似た実を沢山つけるでしょう。
ツチアケビ湯坂路170703

トチバニンジン
蕾の状態でした。日本原産です。和名の由来は、葉の形状がトチノキに似ることから。根茎は、竹節人参(ちくせつにんじん)または竹節三七(ちくせつさんしち)とよばれる生薬。
トチバニンジン湯坂路170703

ノアザミ
コースの各所で見られました。チョウがよく訪れる。雄しべに触れると先から白い花粉が出るメカニズムの花。
ノアザミ湯坂路170703

ホソバコガク
コースの各所で見られました。ヤマアジサイの変種。ヤマアジサイに比べて葉の幅が狭い。
ホソバコガク湯坂路170703

ムラサキシジミ
紫色の翅をもった綺麗なチョウ。近年増加している。花に訪れることが少なく、葉の表でよく休んでいる。
ムラサキシジミ湯坂路170703

今月のトップ10
1、オカトラノオ
2、シモツケ
3、シモツケソウ
4、シロバナイナモリソウ
5、スノキ
6、ツチアケビ
7、トチバニンジン
8、ノアザミオ
9、ホソバコガク
10、ムラサキシジミ

箱根PV 原田


湯坂路自然情報コース2017年6月5日(月)

早くも6月を迎え、春の花はもう終わり何に出会えるのか楽しみです。国道沿いでは満開のマユミやニシキウツギ、ツルウメモドキなど樹木の花が次々に見られました。シダの仲間はしっかり葉を広げ堂々とした姿です。イネ科やカヤツリグサ科もたくさん見られました。

ツタウルシ(ウルシ科ツタウルシ属)
しっかり葉を広げたツタウルシが目につきました。この時期一番かぶれやすいので用心したいものです。地面を這っていることもあり間違って触れてしまうこともあります。
ツタウルシ湯坂路170605

マユミ(ニシキギ科ニシキギ属)
大きな木にびっしりと花をつけていました。かわるがわるに写真に収めました。果実の時期が楽しみです。
マユミ湯坂路1706056

ニシキウツギ(スイカズラ科タニウツギ属)
箱根ではこのウツギが多く見られます。はじめは白い色の花ですがピンク色から赤色に変わります。今回はツクバネウツギの落花も見られました。このほかにも数種類のウツギと名の付くものが見られました。
ニシキウツギ湯坂路170605

フタリシズカ(センリョウ科チャラン属)
湯坂路ではヒトリシズカは見られませんがフタリシズカは尾根筋のあちこちで見られ、今回こんなにもあるのかと認識をあらたにいたしました。
フタリシズカ湯坂路170605

イヌシダ(コバノイシカグマ科コバノイシカグマ属)
湯坂路の数か所で見られ、柔らかな毛が全体に生えています。触ってみるとなんだか癒されますから不思議です。
イヌシダ湯坂路170605


ニガナ(キク科ニガナ属)
尾根道では黄色の花が輝いていました。ニガナよりも花弁の多いハナニガナも見られます。この花の盛りに出会えたのは久しぶりです。
ニガナ湯坂路170605

ジャコウアゲハ(アゲハチョウ科)
ニシキウツギの花に群がっているのを今回、驚きながらも堪能しました。草原では羽根を広げて休んでいる姿にも出会えました。 
ジャコウアゲハ湯坂路170605

ムラサキマムシグサ(サトイモ科テンナンショウ属)
堂々としたこの植物がにょっきりと目立っていました。渋いこの植物はしっかり観察したい。葉の形や仏炎苞が濃紫色をしており白い条が見られ陽に透けて幻想的です。肉穂花序の先は太く見えました。
ムラサキマムシグサ湯坂路170605


ホソバテンナンショウ(サトイモ科テンナンショウ属)
ホソバテンナンショウとムラサキマムシグサを比べて観察できました。今回、観察したことを次回出会うまでしっかり忘れないようにしたいものです。
ホソバテンアンショウ湯坂路170605

ヒメシロコブゾウムシ
成虫はタラノキやシシウドの葉を食べています。シシウドの葉の上で見られました。
ヒメシロコブゾウムシ湯坂路170605

ツチアケビ (ラン科ツチアケビ属)
4本の出始めたばかりのツチアケビを確認し次回の花時期が楽しみになりました。写真には3本しか写っていませんでした。その他、出会ったランはクモキリソウ、トンボソウ、オオバノトンボソウなどの葉も見られました。これからが楽しみです。
ツチアケビ湯坂路170605

今月のトップ10
1、 オオバウマノスズクサ
2、 ムラサキマムシグサ
3、 ホソバテンナンショウ
4、 ニシキウツギ
5、 ニガナ
6、 ヤマハタザオ
7、 ツリバナ
8、 ハナイカダ
9、 ジャコウアゲハ
10、ダイミョウセセリ

箱根PV:山本絢子




湯坂路コース自然情報  2017年5月1日(月)

一週間前に歩いた時は、まだぽつぽつと咲き始めていたタチツボスミレなどでしたが尾根道ではタチツボスミレやクサボケなど一面に咲き誇っており一週間の花の咲き進む様子に驚きました。午前中は穏やかでしたが昼食後はにわかに曇り始めたらポツポツと雨が降り始め、たちまち激しい雨と雷に一目散に下山しました。雷に恐怖を覚えたのはこの時が初めてです。


クロモジ(クスノキ科クロモジ属)
一週間前は小さな新芽を確認しただけでしたが今日は花が清々しく咲いて待っていてくれました。
クロモジは雌雄異株ですが、この花は雄株です。
クロモジ湯坂路170501

ナツトウダイ(トウダイグサ科トウダイグサ属)
尾根道の両側では群落があちこちに見られました。花は地味ですが良く見ると魅力的な花で不思議です。この仲間をいろいろ見たいものです。
ナツトウダイ湯坂路170501

クサボケ(バラ科ボケ属)別名:シドケ
尾根道で見られたどの株も蕾は少なく花が沢山咲いていました。こんなに沢山の花が咲いているのに果実になるのは少ないように思います。
クサボケ湯坂路170501

タチツボスミレ(スミレ科ネスミレ属)
尾根道の草原にはスミレの道と言ってもいいような感じがしました。ニオイタチツボスミレも一週間前には想像できないほど沢山の花がみられました。
タチツボスミレ湯坂路170501

センボンヤリ(キク科センボンヤリ属)
何年間も湯坂路を歩いてきましたが今回初めてこの花に出会えました。箱根ではあまり見かけない花ですからこれからも注目して行きたいものです。閉鎖花の様子も観察したいものです。
センボンヤリ湯坂路170501

ヘビノネゴザ(イワデンダ科メシダ属)
尾根道沿いではあちこちで見られるシダです。今日は鱗片が光に輝やいて美しかった。この時期にあまり観察したことがなかったが足を止めて見ることが出来ました。
ヘビノネゴザ湯坂路170501

アケボノスミレ(スミレ科スミレ属)
先週、確認した時は少しだけ咲き始めていましたが、今回は沢山の花を見ることが出来ました。この花の色合いは曙に染まる空を見たと言われています。
アケボノスミレ湯坂路170501

ウグイスカグラ(スイカズラ科スイカズラ属)
葉は対生で葉腋からぶら下がるように花が咲いています。この花は一週間前にも見られましたが、まだ花が残っていました。花の色が前回より薄くなった感じがしました
ウグイスカグラ湯坂路170501

今月のトップ10
1、 アケボノスミレ(スミレ科)
2、 フモトスミレ(スミレ科)
3、 クサボケ(バラ科)
4、 ナツトウダイ(トウダイグサ科)
5、 センボンヤリ(キク科)
6、 タチツボスミレ(スミレ科)
7、 ニオイタチツボスミレ(スミレ科)
8、 クロモジ(クスノキ科)
9、 アワブキ新芽(アワブキ科)
10、 ヒトツボクロ葉(ラン科)       

                      箱根PV:山本絢子

湯坂路コース  2017年4月24日(月)

今回、久しぶりにほぼ全員にて春を満喫。眼福の湯坂路を歩くことが出来、新年度の好スタートです。8種のスミレを観察できましたが、まだ花盛りとは言えません。これからが楽しみなコースです。

ヤシャブシ(カバノキ科ハンノキ属)
湯坂路入口近くで見られるこの木を見上げると丁度、雄花雌花も観察することが出来ました。
雌花は上を向いています。
次回歩く日にはこの花がどのように変化しているのか?楽しみになってきます。
ヤシャブシ湯坂路170424

キブシ(キブシ科キブシ属)
見上げると雌花であることが確認できました。キブシは雄花のほうが多いようです。
この時期はキブシの花が風に揺られています。花穂は木よって長短があるようです。
キブシ湯坂路170424

タチツボスミレ(スミレ科ネスミレ属)
尾根道の草原の中や足元に咲き始めたばかりの花があちこちで見られました。
タチツボスミレ湯坂路170424

ニオイタチツボスミレ(スミレ科スミレ属)
このスミレの花茎には白いビロード状の毛があります。また花の中心部が白いのがはっきり見られます。
タチツボスミレと同じ環境に見られます。かすかなよい香りを確認できました。
ニオイタチツボスミレ湯坂路170424


マルバタチツボスミレ(スミレ科スミレ属)
タチツボスミレとニオイタチツボスミレの雑種で比較的よく見かけるスミレです。
マルバタチツボスミレ湯坂路170424

アケボノスミレ(スミレ科スミレ属)
このスミレに出会えるのか?ドキドキしながら確認に立ち寄りました。
咲き始めたばかりのこのスミレに出会えて感激しながら撮影。
もしかしたら次回の自然情報(5月1日)の日も咲いているかもしれません。
アケボノスミレ湯坂路170424

フモトスミレ (スミレ科スミレ属)
千条の滝へ下る途中で小さなこのスミレが咲き始めていました。
このすみれはやや群落で見られます。
小さなこの花の短い距は淡い紫色をしています。
フモトスミレ湯坂路170424

今月のトップ10
1、 アケボノスミレ(スミレ科)
2、 ニオイタチツボスミレ(スミレ科)
3、 タチツボスミレ(スミレ科)
4、 ランヨウアオイ(ウマノスズクサ科カンアオイ属)
5、 フモトスミレ(スミレ科)
6、 ヤシャブシ(カバノキ科)
7、 ヤマザクラ(バラ科)
8、 マメザクラ(バラ科)
9、 エイザンスミレ(スミレ科)
10、 シュンラン(ラン科)      
 
  箱根PV:山本絢子

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