箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

金時山自然情報 2018年1月11日

 今年初めの金時山自然情報は風もない快晴でしたが、寒かったです。登山道の両側には霜柱があり、金時宿り石のしめ縄には氷柱が垂れ下がっていました。人工林を抜けて自然林になった所に2年前に風で倒れたイヌツゲがあります。倒木から新しい枝(崩芽枝)が出ていました。子孫を残そうとする生命力には驚きです。山頂に着くと雪を抱いた富士山と甲斐駒ヶ岳などの南アルプスが見えました。この時期は空気が澄んでいた遠くまで眺望出来ます。登山者も少なく静か山行が出来ます。のんびり冬の金時山に登ってみては如何でしょうか。冬期だけに見られる情景があり、新しい発見があるかも知れません。念のため、アイゼン、スパッツの持参を勧めます。

霜柱
登山道脇にありました。昼を過ぎても溶けずに残っていました。
霜柱金時180111

氷柱
宿り石のしめ縄に垂れ下がっていました。
氷柱金時180111

イヌツゲの崩芽枝(ほうがし)
2年前に風で倒れたものです。新しい枝が出ていました。生命力には驚きです。
イヌツゲ金時180111

ツルリンドウ
実はもうありませんが、緑の葉は目立ちます。
ツルリンドウ金時180111

ツルシキミ
赤い実は目立ちます。毒があると言うのに実が少しありません。誰が持って行ったのでしょうか?
ツルシキミ金時180111

オニシバリ
蕾がありました。もうじき咲きそうです。
オニシバリ金時180111

ウラハグサ
頂上付近にあります。日本特産です。学名のHakonechloa は「箱根産の草」です。箱根で見られることによります。写真の葉は冬のため枯れた状態ですが、普段は緑色です。
ウラハグサ金時180111

ブナの冬芽
登山道近くに低く張り出していたのでよく見ることが出来ました。披針形で、先は鋭くとがり、本年枝と2年枝の境にはっきりし
た輪状の芽鱗痕があります。
ブナ冬芽金時180111

キヨスミミツバツツジの冬芽
金時山から長尾山までの稜線で見ることが出来ます。キヨスミは千葉県の清澄山による。ミツバツツジの冬芽より赤く鮮やかに見えます。
キヨスミミツバツツジ金時180111

ゴジュウカラ
箱根ではあまり見れなくなった野鳥です。ブナの木を逆さまになったりして歩いて、何かを啄んでいました。何を啄んでいるか遠くでしたので分かりませんでした。
ゴジュウカラ金時180111

本日のトップ10
1.登山道脇の霜柱
2.イヌツゲ              崩芽枝
3.ウラハグサ
4.ヤドリギ               果実
5.ツルシキミ             果実
6.ツルリンドウ           緑の葉
7.オニシバリ            蕾
8.ブナの冬芽
9.キヨスミミツバツツジの冬芽

箱根PV 原田

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金時山自然情報 2017年12月14日

 箱根山は冬支度でした。天気は雲一つない上天気、しかし寒さの方も真冬並みの温度でした。いつもの通り公時神社へ参詣しスタートです。早速、カシラダカ、赤い実のツルリンドウが迎えてくれました。この時期赤い実となるとツルシキミ、ノイバラもありました。 分岐からの急な上り坂の左側に新しい道ができていました。階段にして約100段あり、土嚢も敷き詰めた素晴らしい登山道にとなっていました。ありがとうございます。山頂からの富士山は雲一つなく、右肩に国内第2峰の雪を被った北岳を従え何とも言えない絶景でした。山頂手前でブナの実が見つけました。また、長尾山手前で実を付けたブナを見ましたが、実はすでに弾けているようでした。
 今日はいつものメンバー3名にPV2名、ビジター1名が加わり6名でした。見るものは少なくなりましたが展望が素晴らしく、和気あいあいの観察会でした。

金時山からの富士山
雲一つ無く、雪を頂いた富士山は見頃でした。
富士山金時171214

新しい登山道
約100の階段で作られていました。分岐から少し登ったところにあります。
登山道金時171214

ブナ
長尾山手前で実を付けたブナを見ましたが、実はすでに弾けているようでした。実はカロリーが高く、山の動物たちの格好の食料になります。誰が食べたのでしょうか。
ブナ金時山171214

ブナ金時山1712141

ツルウメモドキ
乙女峠のベンチ周辺にありました。さく果は3つに割れ、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだしています。
ツルウメモドキ金時171214

ヤドリギ
わずかに果実がありました。レンジャク類の大好物です。今シーズンは沢山来て欲しいです。
ヤドリギ金時171214

ツルリンドウ
淡い緑色のコケ(シダ?)の中でのツルリンドウの赤い果実は際立っています。
ツルリンドウ金時171214

オニシバリ
夏に落葉し、冬に葉が茂る珍しい冬緑樹。これから寒くなると言うのにもう蕾がついていました。
オニシバリ金時171214

アカハナワラビ
乙女峠の登山口にありました。アカハナワラビ分かりますか。手前に小さく写っています。後ろにあるのはオオハナワラビと思われます。ツーショットです。
アカハナワラビ金時171214

コガラ
山地に棲むカラ類で留鳥。箱根では普通に生息するが他のカラ類より少ない。何かを食べているようです。木についている虫、木についているコケ?
コガラ金時171214

本日のトップ10
1.金時山からの眺望
2.ブナ           果実
3.ツルウメモドキ     果実
4.ヤドリギ         果実
5.ツルシキミ        果実
6.ツルリンドウ       果実
7.オニシバリ        蕾
8.アカハナワラビ     胞子葉
9.コガラ           野鳥
10.カシラダカ       野鳥

箱根PV 原田

金時山自然情報 2017年11月9日

今日は風もなく、雲もない11月にしては穏やかな日よりでした。参加者が少なく二人で8時40分スタートしました。公時神社の周りにはイロハモミジが鮮やかな赤い色で染まっていました。またシロヨメナ、キントキシロヨメナが咲き終わりでした。サラシナショウマはわずかに実をつけていました。実は子孫を残そうと散ったのでしょう。分岐点周辺ではリンドウ、センブリが咲いていました。またツルリンドウ、ガマズミ、マユミの赤い果実が目につきました。クサボタンの果実はわずかに残っていました。鳥の羽のようになって飛んで行ったのでしょう。目につくものが少ないのか、見る目が少ないのか、ペースが速く金時山頂上には10時40分に着きました。富士山の頂上は雲で覆われて、その雲の端に積もった雪をわずかに見ることが出来ました。いつもは頂上の小屋で昼食ですが、もう少し先で取ることにしました。長尾山に向かう登山道脇に生えているコミネカエデは他のカエデとは違った鮮な赤い色に感じました。長尾山に11時40分着、そこで昼食を取っているとツマグロヒョウモンの雄が飛んでいました。平地でも良く見かけますが、山地にも進出しているようです。12時過ぎに長尾山を後にしました。途中、オトメアオイ、オニシバリを見かけました。赤や黄色の紅葉が目に焼き付いていたためか、この生き生きした緑の葉が新鮮に思えました。
参加者が二人のため見る目が少なく快調なペースで1時間も早く13時30分に観察を終えました。

コミネカエデ
金時山から長尾山までのコミネカエデは色が鮮やかです。ミネカエデ は黄色だが、赤く紅葉する。名は花がミネカエデの花より小さいからで、葉が小さいわけではない。
コミネカエデ金時171109

ホソエカエデ
乙女峠周辺で見かけました。山地に生える落葉高木。雌雄異株。葉は五角形で3〜5に浅裂し、ウリハダカエデに似るが、ほぼ無毛で葉柄が赤い。
ホソエカエデ金時171109

リンドウ
分岐点から金時山までに沢山咲いていました。ホソヒラタアブの仲間が吸蜜していました。山野に生える多年草。根は古くから健康胃剤に使用。名は熊胆よりも苦く、竜の
肝に似ることに由来。
リンドウ金時171109

リュウノウギク
日当たりのよい低山に生える多年草。葉を揉むと竜脳(春菊)のような香りがする。
リュウノウギク金時171109

センブリ
日当たりの良い草地に生える2年草。別名は当薬、苦草。名の由来は千回降り出しても苦味が消えないことから。
センブリ金時171109

ツルリンドウ
この果実の赤い色は人工では出来ない自然の色でなんとも言えない色です。つる性の多年草。果実は液果で、枯れ残った花冠の上に突き出し紅紫色に熟す。花は目立たないが、果実はよく目立つ。
ツルリンドウ金時171109

オトメアオイ
名前の通り乙女峠周辺で見かけました。箱根や天城山系に特産する多年草。地際で柿のへたのような花を咲かせる。名は発見地の乙女峠による
オトメアオイ金時171109

本日のトップ10
1.コミネカエデ         紅葉
2.ホソエカエデ         紅葉
3.ウリカエデ          紅葉
4.リンドウ            満開
5.センブリ           花
6.リュウノウギク        花
7.キントキシロヨメナ      花
8.サルトリイバラ       果実
9.ツルリンドウ         果実
10.ガマズミ           果実

箱根PV  原田

金時山自然情報 2017年10月2日

 観察日は毎月第2木曜日ですが、今月は本日実施しました。箱根地域自然に親しむ運動「金時山自然探勝登山」が10月6日(金)に実施されます。主催者は箱根町ですが、ガイドを箱根パークボランティに依頼されました。その下見を兼ねて自然収集を行いました。我々PV4名に加えて箱根町役場の方2名の6名でスタートしました。
 公時神社に安全祈願して出発、間もなくアオキやタマアジサイにシカの食痕がありました。見るたびに食痕が多くなったような気がします。人工林を抜け、芦ノ湖とゴルフ場を見ながら登り、分岐手前からの登山道ではウメバチソウ、トリカブト、ホトトギスなどの花々が見ごろでした。金時山頂上からの富士山は雲がかかり山頂のみを見ることができました。御殿場の富士山展望台では前面の雑木林が伐採され展望がよくなり、裾野から雄大な展望が見られました。
 今日は箱根町の方と下見を兼ねての自然情報でしたが、和気藹々と楽しい観察会でした。

キントキシロヨメナ
名前に金時がついています。金時山の麓から稜線で見られました。シロヨメナの変種。小型で直立し、葉が茎の下に集まり、茎
に開出毛が多いのが特長とされています。
キントキシロヨメナ金時171003

アキノキリンソウ
登山道脇で沢山咲いていました。黄色で小さな花は可憐に感じます。別名はアワダチソウ、花が泡立つように
咲くというところからきている様です。
アキノキリンソウ金時171002

サラシナショウマ
麓で沢山咲いていました。瓶を掃除するブラシのように見えます。名前の由来は若い葉をゆで、水にさらして食用にしたことによると言われています。
サラシナショウマ金時171002

ウメバチソウ
分岐点周辺で満開でした。アリが吸蜜していました。蜜は雄しべの奥の方にあるので小さな虫に蜜を与えて花粉を運ばせると思われます。名前の由来は花の形が紋章のひとつの梅鉢に似ているからと言われています。
ウメバチソウ金時171002

トモエシオガマ
分岐点を過ぎた登山道脇で見かけました。巴の形の淡い紫色の花はなんとも言えないです。シオガマギクの変種。名前の由来は花の付き方が「巴」の形に見えるからと言われています。
トモエシオガマ金時171003

キントキヒゴタイ
長尾山からの下りで見かけました。アザミに似ていますが、総苞は鐘形で総苞片は先がとがり反り返っています。名前は産地の
金時山に由来しています。
キントキヒゴタイ金時171002

ヤマトリカブト
分岐点付近の登山道脇に1輪咲いていました。蕾みが沢山ありましたのでこれからが見頃です。関東地方の特産種です。名前の由来は花の形が舞楽の襲装束に用いる「鳥兜(とりかぶと)」に似ていることからと言われています。
ヤマトリカブト金時171002

ヤマボウシ
登山道脇に沢山ありました。実が赤くなり始めていました。もうじき、赤くなりテンなどの動物や野鳥の腹を満たすでしょう。
ヤマボウシ金時171002

ヒメオオクワガタ
金時山のブナが生えている近くの登山道を歩いていました。800m以上の山地性のクワガタです。ブナの立ち枯れに幼虫が入るので、ブナがある場所が好きです。メスであればしばしば道を歩いているのですが、オスは中々出会えません。ラッキーでした。
ヒメオオクワガタ金時171002

本日のトップ10
1..キントキヒゴタイ     満開
2.アキノキリンソウ     満開
3.サラシナショウマ    満開
4.ウメバチソウ       満開
5.ホトトギス         花
6..トモエシオガマ     花
7.キントキヒゴタイ 花
8.ノコンギク         花
9.ヤマトリカブト      花
10.ヤマボウシ       果実

箱根PV 原田





金時山自然情報 2017年9月14日

 公時神社からの登り道では、ウバユリが実になっており、トチバニンジンも赤い実をつけていた。シロヨメナも咲き始めている。登山道にはミズナラの葉とドングリがいっぱい落ちていた。金時宿り石では、岩の上にイワギボウシがピンクや白の花を咲かせていた。ヒノキの人工林を過ぎた道沿いからは、シロヨメナ、ツルリンドウ、イヌトウバナなどの秋の花が咲いていた。ホトトギスも花と蕾を出していた。金時山肩手前では、クサボタンが見頃を迎えていた。山頂では多くのアキアカネが飛んでいた。下山途中の登山道左側にハンカイシオガマが咲いていた。この道沿いでは、オヤマボクチ、ツルニンジン、トリカブト、キンミズヒキなども観察した。
今日は涼しく絶好の登山日和でしたが登山者は少なかった。ゆっくり歩いて秋の花に堪能した。

ホトトギス
麓から金時山頂上まで沢山見られました。
名前の由来は鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることから。
ホトトギス金時170914

クサボタン
金時山片手前の分岐点付近に咲いていました。今が見頃で沢山咲いています。
花の先端が反り返ってカールした薄紫色の花が美しく感じられます。
クサボタン金時170914

セキヤノアキチョウジ
乙女峠周辺で見かけました。名前は箱根と関係があります。セキヤ(関屋)とは箱根の関所の建物のことです。
関屋の近くで見つかり、秋咲きで「丁字」に似た花をつけることから名前がついたと言われています。
セキアノアキチョウジ金時170914

クチベニタケ
長尾山に登る登山道脇で見かけました。可愛いキノコです。それは名前の由来に表れています。
頂にある赤橙色の星形の胞子撒布孔が口紅を塗っている唇に例えたことによると言われています。
クチベニタジェ金時170914

ツルニンジン
長尾山で見かけました。沢山咲いていました。
根が朝鮮人参に似て、蔓性なのが名前の由来。別名ジイソブ。
ツルニンジン金時170914

イワギボウシ
金時宿り石で見かけました。石の割れ目に根を降ろして咲いていました。
名前の由来は岩上に生えるギボウシということから。
イワギボウシ金時170914

ツルリンドウ
金時山肩手前で見かけました。小さくて可憐な花に見えます。花言葉は「情愛」です。
名前の由来はリンドウに似た花を咲かせるつる性の植物であることから。
ツルリンドウ金時170914

イタドリ
乙女峠で沢山見かけました。花の色が少しピンク色になっていました
昔は若葉を揉んで擦り傷や切り傷の患部に塗布した。「痛み取り」から命名されたと言われています。
イタドリ金時170914

本日のトップ10
1.ホトトギス             花
2.クサボタン            満開
3.セキヤノアキチョウジ     開花
4.ツルニンジン           花
5.クチベニタケ          キノコ
6.ハンカイシオガマ        花
7.イワギボウシ          花
8.ツルリンドウ           花
9.イタドリ              花
10.アサギマダラ         チョウ

箱根PV   原田


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