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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

金時山自然情報  2019年10月10日

 秋晴れの中、いつもの三人で登りました。金時山には秋の花が良く似合います。白い色の花はウメバチソウとダイモンジソウ、紫色の花はヤマトリカブト、黄色い花はアキノキリンソウが見頃でした。頂上では富士山がくっきり見えました。欧米の登山者が増えてきています。ファミリーの登山者に聞けばドイツからとのこと。箱根の自然をじっくり味わってもらいたいものです。公時神社登山口のトイレが改修中で今まで通りにトイレ前の駐車場は使用できません。ご注意ください。

ウメバチソウ     (ユキノシタ科)
分岐点周辺で見られました。今年は沢山花が咲き、例年より見事でした。名前の由来は花の形が紋章のひとつの梅鉢に似ているから。
ウメバチソウ金時191010

ダイモンジソウ   (ユキノシタ科)
金時山頂上付近で見られました。今年は例年より花が小さいですが、その分沢山咲いていました。名前の由来は花の形が「大」の字に似ているから。
ダイモンジソウ金時191010

ヤマトリカブト     (キンポウゲ科)
分岐点周辺で沢山咲いていました。関東地方の特産種です。名前の由来は花の形が雅楽に用いられる烏帽子(兜)に似ているところから。
ヤマトリカブト金時191010

セキアノアキチョウジ   (シソ科)
シカが食べたのでしょうか例年より少なく感じました。乙女峠の下りでひそかに咲いていました。名前の由来は箱根の関所の建物近くで見つかり、秋咲きで「丁字」に似た花をつけることから。
セキアノアキチョウジ金時191010

リュウノウギク    (キク科)
登山道脇で沢山見られました。他の野菊より花が大きく、葉がグローブの様な形に見えます。葉を揉むと竜脳(シュンギクのような)香りがします。
リュウノウギク金時191010

ホトトギス    (ユリ科)
分岐点周辺で咲いていました。名前の由来は鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることから。
ホトトギス金時191010

リンドウ   (リンドウ科)
分岐点周辺で咲いていました。根は古くから健康胃剤に使用されています。名前の由来は熊胆よりも苦く、竜の肝に似ることから。
リンドウ金時191010

センブリ   (リンドウ科)
長尾山周辺で咲いていました。別名は当薬、苦草。名前の由来は千回降り出しても苦味が消えないことから。
センブリ金時1910101

ナンキンナナカマド   (バラ科)
金時山周辺で赤い実をつけていました。ナナカマドとの違いは全体に小型で枝葉はまばらにつくので貧弱な感じがし、葉は丸いです。名前の由来は七度かまどに入れても燃え残るほど燃えにくいから。
ナンキンナナカマド金時191010

オトコヨウゾメ   (レンプクソウ科)
分岐点周辺で見られました。例年は多く実をつけるのですが、今年はわずかに実をつけていました。ヨウゾメはカマズミの地方名です。他の果実は生食できるがこの果実は苦くて食べられないので「男」をつけたとのこと。
オトコヨウゾメ金時191010

アキアカネ  (トンボ科)
長尾山周辺で飛んでいました。初夏に羽化した成虫は山へ移動し、秋に水田に舞い戻り、産卵する。ナツアカネに似るが、胸の黒いすじが異なる。
アキアカネ金時191010

本日のトップ10
①ウメバチソウ    満開
②ダイモンジソウ    満開
③ホトトギス       満開
④リュウノウギク    満開
⑤ヤマトリカブト    満開
⑥セキアノアキチョウジ  花
⑦アキノキリンソウ     花
⑧リンドウ           花
⑨センブリ          花
⑩キントキシロヨメナ    花

箱根PV  原田育生
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金時山自然情報 2019年9月12日

 出発前は小雨が時々落ちていました。今日のPV参加者は二人でした。山頂は曇り空にもかかわらず、沢山の登山者で賑わっていました。台風の後のためか登山道には木の葉が沢山落ちていました。富士山は雲に隠れて見えませんでした。暑い日が続いていますが、金時山は秋に衣替えしたいました。花はシオガマギク、ハンカイシオガマが濃いピンク色で争って咲いていました。イワギボウシは宿り石に薄紫色で咲いていて、分岐点周辺ではクサボタンが花の先をカールして咲いていました。ウメバチソウは今にも咲きそうで、蓮のような葉から長い茎の先に白い蕾を出していました。ソウシチョウがあちこちで集団となっていました。
 雨などにより6月以来の久しぶりのブログです。ブログ上では夏を飛ばして秋になりました。

イワギボウシ   (ユリ科)
公時宿り石の割れ目に根を降ろす咲いていました。名前の由来は岩の上に生えるギボウシということから。
イワギボウシ金時190912

クサボタン    (キンポウゲ科)
分岐点周辺で花の先をカールして咲いていました。名前の由来は葉が牡丹に似ていて、下部が木化している草による。
クサボタン金時190912

シオガマギク       (ゴマノハグサ科)
分岐点から金時山の登山道脇で濃いピンク色で咲いていました。同じ仲間のハンカイシオガマも咲いていました。花はよく似ていますが葉の形が違うので見分けられます。
シオガマギク金時190912

ハンカイシオガマ     (ゴマノハグサ科)
金時山から長尾山までの登山道脇で咲いていました。ハンカイ(樊噲)は中国の漢の時代の武将。草の容姿が壮大なので例えた。
ハンカイシオガマ金時190912

キントキシロヨメナ     (キク科)
麓から金時山頂上付近まで咲いていました。シロヨメナの変種ですが、直立して咲くこと、頭花の数が各枝に3~5個等で見分けられますが難しいです。最近、種名がカミヤマシロヨメナになり、別名がキントキシロヨメナに変更になりました。金時山で咲くのですからキントキシロヨメナとしました。
キントキシロヨメナ金時190912

タテヤマギク        (キク科)
金時山頂上周辺で咲いていました。富士火山帯の山地にのみ生える多年草です。タテヤマは北アルプスの立山でなく芦ノ湖の西方にある立山です。
タテヤマギク金時190912

ウメバチソウ      (ユキノシタ科)
分岐点周辺で今にも咲きそうで蓮のような葉から長い茎の先に白い蕾を出していました。名前の由来は花の形が紋章のひとつの梅鉢に似ているから。来月は花が見られるでしょう。
ウメバチソウ金時190912

イワニンジン      (セリ科)
分岐点周辺で咲いていました。名前の由来はニンジンの葉に似て岩場に生息するから。
イワニンジン金時190912

サンショウバラ      (バラ科)
分岐点周辺で沢山の果実をつけていました。蕾の時にハコネバラハバチ(ハチ)とハコネバラハマキ(ガ)の幼虫が食べて蕾を落とすのですが、今年はあまり落としてないので果実が多いのかも知れません。
サンショウバラ金時190912

ソウシチョウ         (チメドリ科)
あちこちで沢山見かけました。約25年前にかご脱けの鳥が野生化したと考えられています。原産地 は東アジア、東南アジアです。主に標高1000m以上の落葉広葉樹林や竹林などの下層部や藪に生息するためウグイスと生息地を争っており、生態系を乱しています。そのため特定外来生物に指定されています。
ソウシチョウ金時190912

キンケハラナガツツバチ   (ツチバチ科)
クサボタンの花に入り込んで吸密していました。虫により子孫を増やす虫媒花です。
キンケツツナガツチバチ金時190912

本日のトップ10
①イワギボウシ        花
②クサボタン         花
③シオガマギク       花
④ハンカイシオガマ     花
⑤キントキシロヨメナ     花
⑥イワニンジン        花
⑦タテヤマギク        花
⑧キンミズヒキ        花
⑨ウメバチソウ        蕾
⑩ソウシチョウ        野鳥

箱根PV  原田育生

金時山自然情報 2019年6月13日

 梅雨の晴れ間で今日は絶好の観察日でした。植物は水を得て生き生きしており、野鳥はこの日ばかりと囀っていおり、昆虫は吸蜜していました。春の花から初夏の花への端境期でしょうか、サンショウバラ、ニシキウツギ、ヤマツツジは花びらを落とし始めていました。ヤマアジサイ、シモツケは今にも咲きそうでした。今日の一番の花はタンナサワフタギです。白い花が沢山咲いていました。金時山でこんなに咲いているのを見たのは初めてでした。甘い香りを誘われてトビイロカミキリ等の虫が吸蜜していました。鳥はミソサザイ、コルリ、ヤブサメが登山道脇で盛んに囀っていました。長い雨の後の久しぶりの縄張り宣言だったのでしょうか。
 花、鳥、虫を生き生きと感じた観察会でした。

タンナサワフタギ    (ハイノキ科)
乙女峠からの下りの登山道で谷筋川に見られました。落葉低木または小高木でよく枝分かれしている。この状態を沢をおおうようになるのでサワフタギとした。タンナは、発見地の済州島の古い呼び名。
タンナサワフタギ金時190613

トビイロカミキリ   (カミキリムシ科)
タンナサワフタギにいました。箱根ではよく見るカミキリムシと言われていますが、箱根で始めて見ました。
トビイロカミキリ金時190613

ヤマツツジ    (ツツジ科)
初夏の箱根の山を飾る代表的なツツジです。分岐点、金時山周辺の日照の強い尾根筋咲いていました。花びらは落ちており満開は過ぎ終わりに近づいていましたが、綺麗な色で沢山咲いていました。雌雄同株、両性花です。
ヤマツツジ金時190613


ニガナ      (キク科)
金時山から長尾山にかけての鞍部で沢山咲いていました。根生葉は長い柄、茎葉は柄がなく茎を抱くています。葉や茎に苦味のある白い乳液を含む為、苦菜(ニガナ)の名前があります。菜と付いているからには食べられるはずであるが、余り食べない。
ニガナ金時190613


コゴメウツギ    (バラ科)
分岐点周辺で咲いていました。たくさんの小さな白い花をつけている木です。 蕾は、ちょうど米つぶのように見えます。小さな花はなかなかに繊細です。
コゴメウツギ金時190613

シモツケ     (バラ科)
金時山頂上周辺に沢山ありました。もうじき咲いて可憐なピンク色の花を見せるでしょう。名前の由来は下野(しもつけ)の国(現在の栃木県)で(染料用に)栽培していたことによる。
シモツケ金時190613

ヤマアジサイ  (ユキノシタ科)
公時神社周辺にありました。もうじき咲きそうです。葉は長楕円形~卵状楕円形です。名前の由来は山に生えるアジサイ。
ヤマアジサイ金時190613

フタリシズカ     (センリョウ科)
麓で咲いていました。名前の由来は花を静御前の亡霊二人の優美な舞姿にたとえたとか。
フタリシズカ金時190613

コウガイビル
金時山から長尾山に向かう登山道で見かけました。カタツムリに絡みついているように見えます。カタツムリを食べるようです。コウガイとは笄で昔女性がまげに挿して飾りにした櫛のこと。頭の形が笄に似ているのでこの名前が付いたようです。
ヤマビル金時190613

林道の工事
仙石原から南足柄に向かう林道の工事が急ピッチで進んでいました。
工事中金時190613

本日のトップ10
1.タンナサワフタギ   満開
2.ヤマツツジ       花
3.ニガナ         花
4.コアジサイ       花
5.ニシキウツギ     花
6.ヤマアジサイ     花
7.シモツケ        もうじき開花
8.ホトトギス       野鳥、囀り
9.コルリ         野鳥、囀り
10.ヤブサメ      野鳥、囀り

箱根PV 原田育生


金時山自然情報 2019年5月9日

元号令和初めての情報収集です。5月初旬ですが気温は低く風も強く、肌寒く感じました。この寒さのためかスミレが沢山見られました。タチツボスミレは麓から金時山頂上まで沢山咲いていました。しかし花は何と言ってコイワザクラでしょう。可憐なピンク色は何とも言えません。キビタキが社務所前に番でいました。虫は温度が低く風があったためか少なかったですが、ヒラズネヒゲボソゾウムシが乙女口の檜林にいました。

コイワザクラ  サクラソウ科
金時山周辺の岩場に沢山咲いていました。この花の色のピンク色は可憐に見えます。限られた範囲に自生するフォッサマグナ要素の植物のひとつです。
コイワザクラ2金時190509


ギンリョウソウ  (ツツジ科ギンリョウソウ属)
最近、科がイチヤクソウ科からツツジ科に変わったようです。どう見てもツツジの様には見えません、腐生植物で葉緑体を持たないのですから。名は姿形を竜に見立てた銀竜草。別名はユウレイタケ、幽霊のように見えるからでしょうか。小学生をガイドした時、ウエディングドレスに見えると言った女の子いました。子供らしい素直な見え方でしょう。
ギンリョウソウ金時190509

ホソバテンナンショウ   (サトイモ科)
公時神社周辺に咲いていました。テンナンショウを漢字で書くと天南星で、名前は美しいですが、トリカブトと同じくらい強力な毒を持っています。
ホソバテンナンショウ金時190509

オトコヨウゾメ   (スイカズラ科)
明神岳と金時山の分岐点周辺で咲いていました。日本の固有種です。ヨウゾメはカマズミの地方名で果実は苦くて食べられないので「男」をつけたようです。
オトコヨウゾメ金時190509

タチツボスミレ   (スミレ科)
普通に見られるスミレですが麓から金時山頂上まで広範囲に咲いていました。生命力のあるスミレでしょうか。
タチツボスミレ金時190509

オトメスミレ  (スミレ科)
4月は乙女峠周辺で咲いていましたが、今月は金時山周辺で咲いていました。箱根乙女峠が基準産地です。タチツボスミレの変種で、花弁は白色又はかすかに紫色で距だけが紫色です。
オトメスミレ金時190509

マルバスミレ (スミレ科)
金時山周辺で咲いていました。花も葉も丸い可愛いスミレです。下の写真の茎に毛が見えます。毛があるのをケマルバスミレ、毛がないのをマルバスミレと呼んでいたようですが、最近はマルバスミレに統一されたようです。
マルバスミレ金時190509

ジロボウエンゴサク  (ケシ科)
金時宿り石付近で咲いていました。同じピンク色のコイワザクラに較べてこの花は渋く感じます。ジロウボウエンゴサクとは面白い名前です。ジロボウ(次郎坊)をこの花、タロウボウ(太郎坊)をスミレと呼んだ地方があるようです。
ジロボウエンゴサク金時190509

キビタキ   (ヒタキ科)
公時神社社務所前で最初に雌が現れ次に雄が現れました。雄は綺麗な姿を暫く披露してくれました。番を形成しているのでしょう、家族を増やし無事に南の国に戻ってもらいたいものです。
キビタキ金時190509


本日のトップ10
1.コイワザクラ         (満開)
2.ギンリョウソウ        (花)
3.ホソバテンナンショウ    (花)
4.オトコヨウゾメ         (花)
5.タチツボスミレ        (花)
6.オトメスミレ          (花)
7.マルバスミレ         (花)
8.ジロウボウエンゴサク   (花)
9.キビタキ           (野鳥)
10.ツツドリ           (野鳥、囀り)

箱根PV 原田育生

金時山自然情報 2019年3月14日

 3月になり春の兆しがしましたが、寒かったです。今年の箱根は雪が少なく乾燥していて、駐車場横の谷川には水は流れていません。昨年から公時神社の社務所は氏子さんが詰め開いています。今日の朝方にシカが現れたとか。エサ台近くにはヤマガラがいました。 V字型となった登山道両脇の霜柱を踏みしめ登り、分岐を過ぎたところでサルオガセが青々としていました。山頂から見る富士山は雪煙が上がり一部見えませんでした。一昨日の雪で、丹沢の檜洞丸・蛭ヶ岳、御正体山は冠雪していました。山頂から長尾山の間は、雪は無いが霜柱が長さ約10cm成長していました。この間、赤味がかった岩が多く確認されました。乙女峠から乙女口間は相変わらず石がゴロゴロとしており下るのに苦労しました。

ミツマタ   (チンチョウゲ科)
公時神社、乙女口の周りで咲いていました。新葉が芽吹く前の枝先に花だけ開花します。名前の由来は枝が三つに分かれるから。和紙の原料として中国から日本に持ち込まれ野生化した。
ミツマタ金時1 (2)190314


タチツボスミレ  (スミレ科)
この寒い中、分岐点手前で一輪咲いていました。これから暖かくなると沢山咲くでしょう。
タチツボスミレ金時190314

ヤドリギ  (ヤドリギ科)
半寄生で、他の植物から栄養分を吸収し、光合成もします。赤い実が付いていました。アカミヤドリギと思われます。今年はレンジャクの飛来がありません。レンジャクの好物ですがヒヨドリ、ムクドリもよく食べます。
ヤドリギ金時190314

ニワトコ  (スイカズラ科)
漢字で「接骨木」で、枝や葉が骨折や捻挫に効くことから。この木は魔法の木で、映画ハリーポッターの魔法使いの杖として登場しています。新芽はブロッコリの様に見えます。
ニワトコ金時190314

キヨスミイトゴケ   (ハイヒモゴケ科)
ウツギ、ササに付着していました。湿度の高い山地の沢沿いに生え樹枝から垂れ下がるコケ類。名前の由来は千葉県の清澄山で多く見られるから。
サルオガセ金時190314

オトメアオイ  (ウマノスズクサ科)
乙女峠の下りでよく見ます。箱根や天城山系に特産する多年草。名前の通り、発見地は乙女峠。
オトメアオイ金時190314

ツルシキミ   (ミカン科)
乙女口周辺で見かけました。毒があるのでシカは食べないようです。名前の由来は悪しき実の意味のアがとれて「シキミ」となったとか。
ツルシキミ金時190314

ヤマガラ  (野鳥)
昨年から公時神社の社務所が開かれて、庭に餌台が設置されています。ヤマガラ、シジュウカラ等の野鳥がよく訪れます。
ヤマガラ金時190314

本日のトップ10
1.霜柱
2.ミツマタ (開花)
3.タチボスミレ(開花)
4.ヤドリギ (果実)
5.ニワトコ (蕾)
6.ツルシキミ (蕾)
7.ツルアジサイ (ドライフラワー)
8.キヨスミイトゴケ
9.ヤマガラ (採食)
10.ウソ (地鳴き)

箱根PV 原田育生