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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

金時山自然情報 2018年9月13日

 麓ではタマアジサイが未だ咲いていました。ガンクビソウも見られ、ミズヒキは実の状態でした。目立ったのはコチヂミザサとモミジガサで沢山咲いていました。林道の交差点付近ではイタドリの花が咲き乱れ、アオハナムグリなどの虫が吸蜜していました。公時宿り石にはイワギボウシが渋い紫色の花を咲かせていました。山地谷沿いの湿った岩の上に生えるとは正にこの通りです。明神岳に向かう分岐点周辺ではヤマボウシの実が赤くなり初め、渋い紫色のクサボタンが咲いていました。クサボタンは蕾が多く、これからが見頃でしょう。長尾山の手前でハンカイシオガマを見つけました。全体が壮大なのを中国の豪傑の樊噲(はんかい)にたとえてとか。この花も紫色が入っています。秋の花は紫色が多い気がします。

キントキシロヨメナ
シロヨメナの中にキントキシロヨメナらしきものを見かけました。特長は小型で直立し、葉が茎の下に集まり、茎に開出毛が多いののですが、なかなかシロヨメナとの区別は難しいです。
キントキシロヨメナ金時180913

ツルニンジン
名前の由来は根が太く、高麗人参の根に似ているから。その昔、高麗人参の栽培を試みたが上手くいかず、高麗人参の根に似たものを探し、××ニンジンとつけられたものが沢山あります。
ツルニンジン金時180913

クサボタン
明神との分岐点付近で沢山咲いていました。名前の由来は葉が牡丹に似ていて、下部が木化していることによる。
クサボタン金時180913

ハンカイシオガマ
ハンカイ(樊噲)は中国の漢の時代の武将。草の容姿が壮大なので例えたようです。
ハンカイシオガマ金時180913

ホトトギス
花は枝に1列に並び先端から咲いていくようです。名前の由来は花びらにある紫色の班紋が鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることによる。
ホトトギス金時180913

イワギボウシ
公時宿り石に沢山咲いていました。名前の由来は岩上に生えるギボウシということから。確かに岩に咲いていました。
イワギボウシ金時180913

サルナシ
果実はキューウィーに似ているが、毛がなく小さい。動物、特にニホンザルが好んで食べ種子散布する。
サルナシ金時180913

ヤマボウシ
果実は赤かくなり始めていました。葉より上に果実が飛び出ている形は動物に食べてくださいと言っているに見えます。
ヤマボウシ金時180913

オトコヨウゾメ
明神との分岐点付近にありました。赤い果実は目立ちます。ヨウゾメはカマズミの地方名。他の果実は生食できるがこの果実は苦くて食べられないので「男」をつけたようです。
オトコヨウゾメ金時180913

サンショウ
乙女峠付近で見かけました。赤い実をつけていました。イヌザンショウとの違いは棘の付き方による。サンショウは対生、イヌザンショウは互生。
サンショウ金時180913

本日のトップ10
1.キントキシロヨメナ(花)
2.ツルニンジン(花)
3.クサボタン(開花)
4.ハンカイシオガマ(花)
5.ホトトギス(花)
6.イワギボウシ(満開)
7.サルナシ(果実)
8.ヤマボウシ(果実)
9.サンショウ(果実)
10.エナガ(野鳥、枝渡り)

箱根PV 原田
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金時山自然情報 2018年8月9日

7月が雨で2ヶ月ぶりの実施です。真夏の登山を避けているためか、天気も悪いせいか登山者は少なかったです。我々も2名の参加です。頂上の小屋は2軒ともお休みでした。登山者の出会いは少なく寂しかったですが、残っている夏の花に秋の花が加わり植物は賑やかでした。高山性のヒメオオクワガタが登山道を歩いていました。珍しいクワガタでラッキーでした。

タテヤマギク
頂上手前の登山道脇に沢山咲いていました。富士火山帯の山地にのみ生える多年草。タテヤマは北アルプスの立山でなく芦ノ湖の西方にある立山。
タテヤマギク金時140807

ユウガギク
分岐点前に咲いていました。夏の初めから咲き始める。「優雅菊」ではなく、「柚香菊」。柚の香りがすると言われているが、実際は殆どしない。
ユウガギク金時180809

シモツケソウ
分岐点前に沢山咲いていました。名は花がシモツケに似ていて草本であることによる。
シモツケソウ金時140809

タマアジサイ
公時神社からの登山道脇に沢山咲いていました。花期が長いのでこれから目を楽しませてくれるでしょう。名の由来は玉のような蕾をあげ、それが開くと両性花や装飾花が咲くため。
タマアジサイ金時180809

クサギ
性転換する花。雄性期は花粉がチョウやガに付きやすい様に雄しべが前に突き出ている。雌性期は雄しべはカールして後退し、今度は雌しべが突き出て受粉しやすいようになる。クサギは「臭木」、葉を揉むと悪臭がするから名付けられたが花は高い香りでチョウやガを誘う。
クサギVC180810

アキノタムラソウ
タムラソウと名の付く植物はアキノタムラソウ、ナツノタムラソウ、タムラソウとある。タマラソウはキク科、アキノタムラソウとナツノタムラソウはシソ科でよく似ている。違いはアキノタムラソウの雄しべは花冠の先端からすこし出ているが、ナツノタムラソウの雄しべは花冠より大きく突き出ている。
アキノタムラソウVC180810

マツカゼソウ
麓に咲いていました。「松風草」で「秋風に吹かれる草の姿に、ある趣を感じること」が名の由来だが、能の舞台に書かれ松に似た草姿の説もある。少しの風でも揺れてミカン科の葉の匂いがする。
マツカゼソウVC180810

ウスユキソウ
登山道脇で見かけました。花がとても綺麗で、ヨーロッパアルプスのエーデルワイスに似ているので、日本のエーデルワイスと呼ばれています。
ウスユキソウ金時180809

シシウド
麓に沢山咲いていました。名の由来は葉がウドに似て、食用にならず「猪なら食べるウド」。アカハナカミキリ、アオハナムグリ等の甲虫及びアゲハ等のチョウがよく訪れる。夏の高原のレストランと呼ばれている。
シシウド金時180809

ヒメオオクワガタ(雌)
標高1000~1500mに棲む。登山道を歩いていました。なかなか出会えないクワガタでラッキーでした。ブナの立ち枯れに幼虫が入るので、ブナがある場所が大好きです。
ヒメオオクワガタ金時180809

本日のトップ10
1.タマアジサイ(花)
2.クサギ(花)
3.マツカゼソウ(花)
4.シシウド(花)
5.シモツケソウ(花)
6.タテヤマギク(花)
7.ユウガギク(花)
8.リョウブ(花)
9.アキノタムラソウ(花)
10.ヒメオオクワガタ(昆虫、歩行)

箱根PV 原田

金時山自然情報 2018年6月14日

 今にも雨が降り出しそうな空模様でしたが、実施可否の判断基準より低い降水確率により観察会は実施しました。ヤマボウシが目立ちました。登山道脇にも沢山咲いていましたが、外輪山の白く見える山肌はヤマボウシです。分岐点ではシモツケが可憐なピンク色を付けていました。今日は小屋で昼食を取らず、長尾山で取りました。その時、曇り空から太陽が現れると、エゾハルゼミが一斉に鳴き始めました。ホトトギス、ツツドリ、カッコウの声を聞きました。カッコウの声は遠く仙石原から聞こえていました。
 花、鳥、虫を楽しんだ観察会でした。

ヤマボウシ
登山道脇に沢山見られましたが、外輪山の山肌が白く染まる程咲いていました。白く見えるのは花弁ではなく、総苞片です。箱根を代表する樹です。
ヤマボウシ金時180614

シモツケ
分近点周辺で咲いていました。名前の由来は下野(しもつけ)の国(現在の栃木県)で(染料用に)栽培にしたことによる。
シモツケ金時180614

コアジサイ
頂上付近で咲いていました。装飾花を持たないアジサイはこの花だけです。ほのかな香りがします。装飾花がないので香りで虫を引きつけているのかも知れません。
コアジサイ金時180614

ヤマアジサイ
麓で咲いていました。湿気のある所を好むようです。葉は長楕円形~卵状楕円形名前の由来は山に生えるアジサイ。
ヤマアジサイ金時180615

ウツギ
ヤマボウシに負けじとこの花も咲いていました。 別名はウノハナ(卯の花)。名前の由来は、茎を折ると中が中空(空洞)になっていることによる。
ウツギ金時180614

アカショウマ
公時神社の周辺で咲いていました。名の由来は漢方薬になるショウマ(升麻)に似ていて、茎の下部や葉柄の基部が赤いことによる。
アカショウマ金時180614

コナスビ
登山道を外れた所でひっそり黄色い花を付けていました。名前の由来は果実がナスビに似ていることによる。
コナスビ金時180614

ナンキンナナカマド
頂上付近で実を付けていました。果実の色は何とも言えません。これから赤くなります。鳥の好物でヒヨドリ、ムクドリ等がよく食べます。
ナンキンナナナカマド金時180614

マユミ
長尾山周辺で沢山咲いていました。地味な色の花ですが、虫を結構引きつけます。名前の由来は、材質が強くて、ゆがみなく、良くしなえるので、弓の材料に使用されたことによる。和紙、印鑑、櫛の材料にもなっている。
マユミ金時180614

エゾハルゼミ
箱根では山地のブナ林などの落葉広葉樹林に生息しています。長尾山で休んでいると、曇り空から晴れに変わると一斉に鳴き始めました。「ミョーキン・ミョーキン・ケケケケ…」と特徴的な声です。
エゾハルゼミ金時

本日のトップ10
1.ヤマボウシ(花)
2.シモツケ(花)
3.コアジサイ(花)
4.ヤマジサイ(花)
5.アカショウマ(花)
6.ホトトギス(野鳥、囀り)
7.カッコウ(野鳥、囀り)
8.ツツドリ(野鳥、囀り)
9.アオバト(野鳥、囀り)
10.エゾハルゼミ(昆虫、鳴き声)

箱根PV 原田


金時山自然情報 2018年5月10日

 今日の観察会は今までに経験したことのない大変なものでした。金時山の頂上あとわずかなところでシロヤシオを観察していると雷が鳴り始めました。山の雷は怖いので引き返すことにしました。雨が降ってきて、アラレも混じった雨が強烈に体に当たりました。我慢できずカッパを着ました。そのうちアラレだけになり、登山道は真っ白になりました。登山道脇の谷は滝のように水が流れていました。頂上に立たず、引き返すことはなかなか出来ないことです。安全第一のこの行動は間違ってないと思います。
 その様なわけで、普段の観察コースより短いですが、それなりに観察することは出来ました。植物は白い花です。ツリバナ、シロヤシオ、ヒメウツギ、オトコヨウゾメ、ズミ、ツボスミレでしょうか。春から初夏に移る時には白い花は金時山によく似合います。その中でツリバナは一番です。緑がかった白色ですが、太い枝から細い花柄が下に垂れた花を付けている姿は何とも言えません。麓から分岐点でヤブサメが盛んに囀っていました。また、頂上付近からコルリが綺麗な声で囀っていました。その他はムカデみたいなキシャヤスデです。登山道の石についていました。
 今日は大変な観察会でしたが、下山したときは普段では経験できない良い経験をしたと感じた次第です。

アラレの降った登山道
登山道金時180510

新しくなった鳥居
ゴールデンウィークにお披露目して賑わったことでしょう。
鳥居金時180510

サルトリイバラ
分岐点の手前で咲いていました。名の由来は茎にとげが有り、それに猿がひっかかるとか。関西以西ではこの葉を用いて餅を作った。お餅を2枚の葉で挟んでいます。私は関西以西の生まれで、子供の頃はこの餅を柏餅と思っていました。
サルトリイバラ金時180510

ツリバナ
公時神社から歩き始めるとこのツリバナの花に気が付きました。花の色は白っぽい黄緑色で五弁です。名の由来は花や実が長い柄に下垂し、下向きに付くためです。可愛い花です。
ツリバナ金時180510

ヒメウツギ
公時宿り石の上に生えていました。川沿いの岩の上など日当たりのよい所に生えるようです。名の由来はウツギより葉や花が小型なためです。漢字は姫空木。
ヒメウツギ金時180510

オトコヨウゾメ
分岐点付近で咲いていました。日本固有種です。名の由来は色々あるようです。ヨウゾメはカマズミの地方名。果実は苦くて食べられないので「男」をつけたとか。食べられないのが何故「男」なのでしょうか?
オトコヨウゾメ金時180510

ズミ
分岐から少し登った所に咲いていました。コナシ、コリンゴとも呼ばれています。日本では昔からリンゴの接木用台木に使われていたようですが、現在では使われてないようです。
ズミ金時180510

シロヤシオ
この花を観察中に雷が鳴り出したので下山しました。金時山から長尾山の稜線上は沢山咲いていると思います。葉が開くと同時に純白の花を1~3個つけます。枝先に5枚の葉が輪生状に付くことから、別名ゴヨウツツジ。
シロヤシオ金時180510

ホソバテンナンショウ
マムシグサの仲間は性転換します。雄花の時に虫が上から入り花粉を体に付けて花の下にある出口からでます。雌花の時には出口がなくなります。虫が入った場合は下の方からは出られません。また上にも行けない構造になっています。
ホソバテンナンショウ金時180510

ヒラズネヒゲボソゾウムシ
この時期に公時神社周辺でよく見かけるゾウムシです。体全体が金緑色の光沢のある粉に覆われています。スギ・ヒノキなど
の針葉樹の新芽を食べる害虫です。
ヒラズネヒゲボソゾウムシ金時180510

キシャヤスデ
登山道の石についていました。名前の「キシャ」は「汽車」です。大量発生して線路上を覆い汽車をとめることでついた名前です。八ヶ岳の小海線でのキシャヤスデの大量発生は新聞を賑やかせました。
キシャヤスデ金時180510

本日のトップ10
1.サルトリイバラ(花)
2.ツリバナ(花)
3.ホソバテンナンショウ(花)
4.シロヤシオ(花)
5.ヒメウツギ(花)
6.オトコヨウゾメ(花)
7.ズミ(花)
8.ウワバミソウ(花)
9.ヤブサメ(野鳥、囀り)
10.キシャヤスデ(節足動物)

箱根PV 原田


金時山自然情報 2018年4月12日

2月、3月が天気の不順で実施できず、3ヶ月振りの金時山でした。いつもは数名の参加者ですが、今回はビジター2名とVC参加者1名を含め9名で大盛況でした。公時神社の鳥居を新しくする工事中でした。いつもの通り安全祈願してスタートしました。
植物の見頃はスミレでした。ナガバノスミレサイシンは麓の登山道脇に沢山咲いていました。エイザンスミレも所々見られました。しかし金時山の一番はオトメスミレです。タチツボスミレの変種で、花弁が白かかすかに紫色で距だけが紫色のこのスミレは金時山によく似合います。名前の通り乙女峠の下りで沢山見ることが出来ました。夏鳥が沢山来ていました。コマドリ、センダイムシクイ、ヤブサメ、クロツグミ等です。南の方から渡って来て直ぐに囀っているのでしょう。本日の囀りの一番はコマドリです。馬のいななきに似て高い澄んだ鳴き声は遠くに良く透ります。長尾山に向かう鞍部のササの中で囀っていました。ビロードツリアブが沢山見られましたが、本日の虫の一番はベニヒラタムシです。全体につやのある黒で翅だけが鮮やかな紅色です。体がつぶれたように平らな姿は滑稽に見えます。樹皮に潜るために平らになったのでしょう。
スミレに堪能し、夏鳥の囀りに感動し、平らな体の紅い虫に驚き、金時山の春を楽しんだ観察会でした。

金時山からの富士山
春霞のためか北岳などの南アルプスはよく見えませんでした。
富士山展望金時180412

オトメスミレ
乙女峠から乙女口の下りで沢山見ました。タチツボスミレの変種で、箱根乙女峠が基準産地です。
オトメアオイ金時180412

ナガバノスミレサイシン
公時神社から林道までの登山道脇で沢山見ました。
ナガバノスミレサイシン金時180412

エイザンスミレ
オトメスミレ、ナガバノスミレサイシンとは異なり特定の場所ではなく、登山道脇で沢山見ました。
エイザンスミレ金時180412

シュンラン
一輪が登山道脇で咲いていました。金時山では余り見かけません。
シュンラン金時180412

アセビ
今が満開です。金時山から長尾山までの稜線が見頃です。
アセビ金時180412

ミツバツチグリ
黄色い花は登山道脇ではよく目につきます。
ミツバツチグリ金時180412

マメザクラ
サクラ類は余り見かけませんでしたが、このマメザクラは良く咲いていました。麓は終わり花で頂上付近は満開でした。
マメザクラ金時180412

ニワトコ
金時山から長尾山の稜線で見かけました。ブロッコリンによく似た蕾です。食べるとお腹を壊します。
ニワトコ金時180412

アブラチャン
この花の色はミツバツチグリの黄色と違い渋い黄色です。
アブラチャン金時180412


本日のトップ10
1.ナガバノスミレサイシン(花)
2.オトメスミレ(花)
3.エイザンスミレ(花)
4.シュンラン(花)
5.ミツバツチグリ(花)
6.アセビ(花)
7.ミツバツツジ(花)
8.コマドリ(野鳥、囀り)
9.ゴジュウカラ(野鳥)
10.ベニヒラタムシ(昆虫)

箱根PV 原田

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