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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

金時山自然情報 2019年3月14日

 3月になり春の兆しがしましたが、寒かったです。今年の箱根は雪が少なく乾燥していて、駐車場横の谷川には水は流れていません。昨年から公時神社の社務所は氏子さんが詰め開いています。今日の朝方にシカが現れたとか。エサ台近くにはヤマガラがいました。 V字型となった登山道両脇の霜柱を踏みしめ登り、分岐を過ぎたところでサルオガセが青々としていました。山頂から見る富士山は雪煙が上がり一部見えませんでした。一昨日の雪で、丹沢の檜洞丸・蛭ヶ岳、御正体山は冠雪していました。山頂から長尾山の間は、雪は無いが霜柱が長さ約10cm成長していました。この間、赤味がかった岩が多く確認されました。乙女峠から乙女口間は相変わらず石がゴロゴロとしており下るのに苦労しました。

ミツマタ   (チンチョウゲ科)
公時神社、乙女口の周りで咲いていました。新葉が芽吹く前の枝先に花だけ開花します。名前の由来は枝が三つに分かれるから。和紙の原料として中国から日本に持ち込まれ野生化した。
ミツマタ金時1 (2)190314


タチツボスミレ  (スミレ科)
この寒い中、分岐点手前で一輪咲いていました。これから暖かくなると沢山咲くでしょう。
タチツボスミレ金時190314

ヤドリギ  (ヤドリギ科)
半寄生で、他の植物から栄養分を吸収し、光合成もします。赤い実が付いていました。アカミヤドリギと思われます。今年はレンジャクの飛来がありません。レンジャクの好物ですがヒヨドリ、ムクドリもよく食べます。
ヤドリギ金時190314

ニワトコ  (スイカズラ科)
漢字で「接骨木」で、枝や葉が骨折や捻挫に効くことから。この木は魔法の木で、映画ハリーポッターの魔法使いの杖として登場しています。新芽はブロッコリの様に見えます。
ニワトコ金時190314

キヨスミイトゴケ   (ハイヒモゴケ科)
ウツギ、ササに付着していました。湿度の高い山地の沢沿いに生え樹枝から垂れ下がるコケ類。名前の由来は千葉県の清澄山で多く見られるから。
サルオガセ金時190314

オトメアオイ  (ウマノスズクサ科)
乙女峠の下りでよく見ます。箱根や天城山系に特産する多年草。名前の通り、発見地は乙女峠。
オトメアオイ金時190314

ツルシキミ   (ミカン科)
乙女口周辺で見かけました。毒があるのでシカは食べないようです。名前の由来は悪しき実の意味のアがとれて「シキミ」となったとか。
ツルシキミ金時190314

ヤマガラ  (野鳥)
昨年から公時神社の社務所が開かれて、庭に餌台が設置されています。ヤマガラ、シジュウカラ等の野鳥がよく訪れます。
ヤマガラ金時190314

本日のトップ10
1.霜柱
2.ミツマタ (開花)
3.タチボスミレ(開花)
4.ヤドリギ (果実)
5.ニワトコ (蕾)
6.ツルシキミ (蕾)
7.ツルアジサイ (ドライフラワー)
8.キヨスミイトゴケ
9.ヤマガラ (採食)
10.ウソ (地鳴き)

箱根PV 原田育生
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金時山自然情報 2019年2月14日

 落葉広葉樹はすっかり葉を落とし、公時神社から見る金時山は全体がよく見えます。その中で常緑広葉樹のイヌツゲ、アセビは今が盛りと誇らしげに見えました。公時神社周辺ではアオキ、カンスゲ、ミヤマカンスゲ、クマザサが目立ちました。アオキ、クマザサはシカが食べた痕がはっきり分かります。最近はアオキの食痕が増え、またクマザサも食べている様です。クマザサは地上からシカが食べられる高さの葉までが食べ尽くされ、境目は線を引いたように見えました。
 登りはじめは雪がぱらつく程度でしたが頂上に近くになると激しく降ってきました。頂上でカヤクグリが出て来て、寒さで凍える我々を癒やしてくれました。フレンドリーで我々に近づいてきました。どうも餌をねだっているようです。小屋の残飯、登山者が落とした食べ物で餌のない冬場をしのいでいるのかも知れません。

新しくなった標識
標識が新しくなっていました。柱が地面と接する部分には銅が巻いてありました。また、金時山にはトイレがあることが表示されていました。
標識金時190214ブ

分岐点で見えた大涌谷方面
曇りでガスがかかって芦ノ湖が見えませんでした。
芦ノ湖方面金時190214ブ

薄く積雪した登山道
登りはじめは時々粉雪が舞っていましたが、頂上では雪が激しく降ってきました。
雪の登山道金時190214ブ

イヌツゲ
落葉樹は葉を落としているので常緑樹のイヌツゲは目立ちます。
イヌツゲ金時190214ブ

イワカガミの葉
葉は地面にはって、寒さから身を守っているように見えます。
イワカガミ金時190214ブ

キッコウハグマの葉
落ち葉の布団で寒さをしのいでいるように見えます。
キッコウハグマ金時190214ブ

シロヤシオ
冬芽もありましたが、果実も残っていました。
シロヤシオ金時190214ブ

カヤクグリ
頂上で出会いました。人に対しての警戒感がなくフレンドリーで近づいて来ました。小屋の残飯、登山者が落とした食べ物を食べているのでしょうか。
カヤクグリ金時190214ブ

シカの食痕
アオキをよく食べますが、ササも食べます。地上からシカが食べられる高さの葉が食べ尽くされていました。境目は線を引いたように見えるのでディアラインと言います。
ディアライン金時190214ブ

本日のトップ10
1.薄く積雪した登山道
2. ツルシキミ
3. ヤドリギ
4. ミツマタ
5. シロヤシオ
6. イヌツゲ
7. キッコウハグマ
8. カヤクグリ
9. エナガ
10. シカの食痕

箱根PV 原田



金時山自然情報 2018年12月13日

駐車場に着くと12月とは思えないほど車が沢山ありました。今日は12月13日、そうです金時山の日でした。標高が1213Mで金時山の日ですが、正確な測定が実施され現在は1212Mとなっています。天気予報では晴れでしたが、怪しい雲が頂上を覆い被さっていました。頂上の小屋で昼食を取り、乙女峠に向かいました。乙女峠で休んで出発しようとした時、霰が落ちて登山道は白く染まりました。本日の観察で目立ったのはツチグリでした。登山道脇で沢山見ることが出来ました。今日は環境省のアクティブレンジャー、箱根ビジターセンターの職員も参加し、パークボランティア3名を含め5名で賑やかな観察会でした。

霰の落ちた登山道
急に黒い雲が空を覆い、霰が落ちてきました。
霰金時181213

雫のコケ
コケ(同定できず)の上に雫が出来ていました。霰が降って暫くしてからです。
コケ金時181213

ツチグリ   (ツチグリ科)
登山道脇で沢山見かけました。星みたいに見えるものは外皮です。玉みたいな袋の中に胞子が充満しており、袋を指でつまむと上の穴から飛散します。
ツチグリ金時181213

ヤドリギ   (ヤドリギ科)
ケヤキ、ブナ、ミズナラ等の落葉高木に寄生するが、光合成を行う半寄生植物。果実はレンジャク類がよく食べる。
ヤドリギ金時181213

フジイバラ   (バラ科)
頂上手前の分岐点付近に沢山ありました。太平洋側の山地に生え、山頂に多い。名前の由来は富士山麓に多いことから。
フジイバラ金時181213

メギ   (メギ科)
乙女峠付近で見かけました。果実は液果で真っ赤に熟す。洗眼薬にしたところからメギ(目木)。刺が多いので別名、コトリトマラズ。
メギ金時181213

ツルウメモドキ   (ニシキギ科)   
乙女峠付近で見かけました。果実はさく果、球形で黄色に熟す。熟すと3つに割れ、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出す。
ツルウメモドキ金時181213

ヒメノキシノブとノキシノブ   (ウラボシ科)
胞子を作る器官の集まりである「胞子のう群」は葉の中心の軸と葉縁の間に並んでついている。名前の由来は軒下などにも生え、忍のように着生することから。ヒメノキシノブは小さくて葉の先端が丸い、ノキシノブは尖っている。
ヒメノキシノブ金時181213

アブラチャン   (クスノキ科)
分岐点付近にありました。冬芽の状態です。ボクシングのファイティングポーズの様に見えます。真ん中の葉芽が頭で両側の花芽がグローブを付けた手です。クロモジの冬芽に似ているがアブラチャンの花芽は球形。
アブラチャン金時181213


コゲラ   (野鳥)
餌を探しているのか、幹を突きながら次の木に移動していました。ヤマガラ、シジュウカラと混群を形成していました。
コゲラ金時181213

本日のトップ10
1.霰が落ちた登山道
2.ツチグリ
3.ヤドリギ
4.フジイバラ
5.リョウブ
6.メギ
7.ツルウメモドキ
8.ヒメノキシノブ
9.アブラチャン
10.コゲラ

箱根PV 原田

金時山自然情報 2018年11月8日

公時神社から見た金時山の山肌は赤や黄色に染まり、青空は赤や黄色を引き立てていました。7種類のモミジ、カエデの紅葉を見ることが出来ました。その中でコミネカエデは深紅の鮮やさは抜群でした。金時山を登った人のご褒美でしょう。モミジ、カエデの他にナナカマド、オトコヨウゾメ、ヤマボウシ、シロヤシオの紅葉も綺麗でした。今日は金時山の紅葉に堪能しました。

コミネカエデ カエデ科
金時山から長尾山までのコミネカエデが綺麗です。稜線上からコミネカエデの隙間から見える富士山は抜群です。ミネカエデ は黄色だが、赤く紅葉する。名は花がミネカエデの花より小さいからで、葉が小さいわけではない。
コミネカエデ金時181108

ハウチワカエデ カエデ科
橙色に紅葉するものもあるが、真っ赤に紅葉するものが多い。葉の形がウチワ(団扇)に似ているのが名前の由来だが、天狗の団扇に見える。別名メイゲツカエデ。
ハウチワカエデ金時181108

オオモミジ カエデ科
写真は黄色だが赤くなるものもある。イロハモミジに似るが葉は大きく、鋸歯は短鋸歯で細かくそろっている。
オオモミジ金時181108

ウリカエデ カエデ科
カエデの中でももっとも小さな葉をつける。名前の由来は幹や枝の模様がウリに似ていることによる。
ウリカエデ金時181108

ヤマボウシ ミズキ科
ミズキの仲間では、ハナミズキと一緒で紅葉が綺麗。箱根はヤマボウシの日本一の名所と言われている。
ヤマボウシ金時181108

ナナカマド バラ科
モミジやウルシと並び真っ赤な紅葉が美しい木のひとつ。名前の由来は七度かまどに入れても燃え残ることから。
ナナカマド金時181108

シロヤシオ ツツジ科
金時山から長尾峠までのシロヤシオの紅葉は見頃です。別名は枝先に5枚の葉が輪生することからゴヨウツツジ、樹皮がマツに似ることからマツハダ。
シロヤシオ金時181108

オトコヨウゾメ スイカズラ科
モミジとは異なる色の紅葉でピンク色というか黒っぽい赤色に見える。
オトコヨウゾメ金時18181108

ブナ ブナ科
金時山から長尾峠までのブナの紅葉は見頃です。紅葉ははじめ黄色くなり、時間が経つにつれて橙~赤茶色に変わる。紅葉の後半及び落ち葉はすぐに褐色になる。
ブナ金時181108

テンの糞
糞は細長い、実が入っていることが多い。目立つように地面より少し高い場所にある。
テンの糞金時181108

本日のトップ10
1.コミネカエデ
2.ウリハダカエデ
3.カジカエデ
4.ウリカエデ
5.イロハモミジ
6.オオモミジ
7.ハウチワカエデ
8.ヤマボウシ
9.ナナカマド
10.ブナ

箱根PV 原田

金時山自然情報 2018年10月11日

 色々な色の花が沢山見られました。白色の花は何と言ってもウメバチソウです。いつもの所に例年より沢山咲いていました。なんだか嬉しくなりました。ダイモンジソウは登山道にひっそり咲いていました。よく見ないと見逃しそうです。リュウノウギクが咲き始め、シロヨメナは未だ咲いていました。紫色の花はリンドウです。登山道脇で沢山見ることが出来ました。ヤマトリカブトも紫の花を付けていました。黄色の花はアキノキリンソウです。色とりどりの花に堪能した観察会でした。

ウメバチソウ  「ユキノシタ科」
今年はいつもの年より沢山咲いていました。減少気味ですので大切にしたいです。名前の由来は花の形が紋章のひとつの梅鉢に似ているから。
ウメバチソウ金時181011

ダイモンジソウ 「ユキノシタ科」
登山道に咲いていました。ひっそりと咲いているのでよく見ないと見逃しそうです。花は5枚で花弁の下2枚が細長く「大」の字に似ているので大文字草。
ダイモンジソウ金時181011

シオガマギク 「ゴマノハグサ科」
登山道の脇がシオガマギクのお花畑でした。同じ仲間のトモエシオガマ、ハンカイシオガマも金時山で見られます。
シオガマギク金時181011

リンドウ  「リンドウ科」
登山道脇に沢山咲いていました。この紫色の花は金時山の秋の渋さを感じます。根は古くから健康胃剤に使用され、熊胆よりも苦く、竜の肝に似ることがリンドウの名前の由来。
リンドウ金時181011

ヤマトリカブト  「キンポウゲ科」
分岐からの登りに見かけました。関東地方の特産種です。綺麗な花ですが全草に毒があります。
ヤマトリカブト金時181011

リュノウギク  「キク科」
日当たりの良い金時山周辺に沢山咲いていました。一番菊らしい野菊です。葉を揉むと竜脳(シュンギクのような)香りがします。
リュウノウギク金時181011

センブリ  「リンドウ科」
分岐点近くの日の当たるところに咲いていました。同じリンドウ科のリンドウに較べてセンブリは地味に見えます。別名は当薬、苦草。全草に苦味があり、昔から健胃剤として有名。千回降り出してもまだ苦味が消えないことからセンブリ(千振)。
センブリ金時181011

サラシナショウマ  「キンポウゲ科」
公時神社周辺に沢山咲いていました。一つ一つの花が集合した状態はブラシのように見えます。名前の由来は若い葉をゆで、水にさらして食用にしたことによる。
サラシナショウマ金時181011

ツルリンドウ  「リンドウ科」
公時神社からの登りで見かけました。赤い果実は渋い赤色です。野山の赤い宝石、ルビーと言う人もいます。
ツルリンドウ金時181011

アサギマダラ
乙女峠で見かけました。タイアザミの蜜を吸っていました。これから南に渡るために栄養を取っているのでしょう。無事に渡って欲しいです。
アサギマダラ金時181011

本日のトップ10
1.ウメバチソウ(満開)
2.ダイモンジソウ(花)
3.シオガマギク(花)
4.リンドウ(満開)
5.ヤマトリカブト(花)
6.リュウノウギク(花)
7.ホトトギス(花)
8.サラシナショウマ(花)
9.ツルリンドウ(果実)
10.アサギマダラ(昆虫、吸蜜)

箱根PV 原田

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