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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

ビジターセンター周辺自然情報 2020年7月10日

長い梅雨の季節が続いています。本日は、小雨が降る中、パークボランティア12名が2つのグループに分かれて、花の広場から、こどもの広場、自然学習路の自然情報を収集しました。

アブラチャン クスノキ科 クロモジ属
アブラチャン VC20200710
花の広場のアブラチャンが緑色の実を付け始めました。実は9月~10月頃には緑黄褐色に熟します。

イオウゴケ ハナゴケ科 ハナゴケ属
イオウゴケ VC20200710
花の広場くにある木製ベンチ端にイオウゴケが繁殖していました。温泉地や火山地帯などの硫黄分が多い場所に分布する地衣類です。花のような形に見える朱色の子器と呼ばれる部分は「モンローリップ」とも呼ばれます。
イオウゴケ拡大写真
イオウゴケ1 VC20200710

リョウブ リョウブ科 リョウブ属
リョウブ VC20200710
花の広場のリョウブが満開です。花の香りがすごく、コガネムシ類や小型のカミキリムシ類、ハチ類など、多くの昆虫を引き寄せます。

ノリウツギ アジサイ科 アジサイ属
ノリウツギ VC20200710
花の広場では初夏の花ノリウツギが開花しました。白い円錐形の花序はそれだけでノリウツギとわかります。

オカトラノオ サクラソウ科 オカトラノオ属
オカトラノオ2 VC20200710
花の広場の草原ではオカトラノオが咲いていました。昨年はこの季節にはオカトラノオの群生が見られたのですが、今年は少なくなったような気がします。

こちらはビジターセンター横に咲いていたオカトラノオです。
オカトラノオ VC20200710
一度垂れた穂先の先端が少し上を向く形状が虎の尻尾に見えます。花は下から咲き上がり、垂れる山の所に咲く花がちょうど受粉適期で花粉を出し虫を呼んでいます。

クサレダマ サクラソウ科 オカトラノオ属
クサレダマ VC20200710
クサレダマも同じ花の広場草原に群生していました。こちらもサクラソウ科です。葉は対生または3~4枚が輪生します。

ノハナショウブ アヤメ科 アヤメ属
ノハナショウブ VC20200710
こどもの広場ススキ草原のなかで清楚に咲くノハナショウブは気品があり美しいです。

カキラン ラン科 カキラン属
カキラン VC20200710
カキランは毎年この時期にひっそりと咲いて姿を見せてくれます。今年も出会うことができました。

本日のトップ10
1. ノリウツギ 開花
2. オカトラノオ 開花
3. ヤマホタルブクロ 開花
4. ノハナショウブ 開花
5. カキラン 開花
6. イオウゴケ 朱色の子器
7. ヒガラ  囀り
8. ホトトギス  囀り
9. ウラギンヒョウモン 昆虫 オカトラノオの花の上
10.ニワハンミョウ 昆虫 草陰で雨宿り

箱根PV 高橋


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ビジターセンター周辺自然情報 2020年6月26日

梅雨の季節ですが、幸い曇り空となり、少しだけ霧が立ち込めているビジターセンター周辺園地です。雨に濡れて緑がとても美しいです。
パークボランティア10名で子供の広場から自然学習路、野鳥の森、花の広場の自然情報を収集しました。

アラゲキクラゲ キクラゲ科 キクラゲ属
キクラゲ VC20200628
道路を渡ってすぐにあるハコネグミにアラゲキクラゲが発生していました。自然学習路のニシキウツギにはキクラゲがよく付いていますが、ハコネグミにキクラゲが付いているのは初めて見ました。

コアジサイ アジサイ科 アジサイ属
コアジサイ VC20200628
コアジサイは蕾が出ていました。他のアジサイのような装飾花はなく、小さな花がまとまって咲きます。花時期には良い香りがします。楽しみです!

ニワトコ ガマズミ科 ニワトコ属
ニワトコ VC20200628
自然学習路の緑の木々の間からニワトコの赤い果実が見られます。梅雨の時期にはひときわ輝いて見えます。

オオバウマノスズクサ ウマノスズクサ科 ウマノスズクサ属
オオバウマノスズクサ VC20200628
サクソフォンのような形のオオバウマノスズクサの花は終わり、緑の果実になっていました。

ジャコウアゲハ アゲハチョウ科
ジャコウアゲハ幼虫 VC20200628
オオバウマノスズクサの葉の裏にジャコウアゲハの幼虫がいました。ジャコウアゲハが葉に卵を産み付けます。孵化して幼虫になると、幼虫は成長する過程でこの毒の葉を食べて、毒を体内に蓄積します。天敵の鳥などに食べられないために化学防衛していると言われています。

ホソバコガク アジサイ科 アジサイ属
ホソバコガク VC20200628
ホソバコガクの花が咲き始めました。ホソバの名前の通り葉が細いのが特徴です。別名アマギアマチャとも言います。

オオボシオオスガ スガ科
オオボシオオスガの集団巣1
オオボシオオスガの幼虫が、木に糸を張り、集団巣(幼虫・蛹の集まり)を作っていました。木全体が綿で覆われたような不思議な光景です。

ヤマオダマキ キンポウゲ科 オダマキ属
ヤマオダマキ VC20200628
ヤマオダマキも咲き始めていますが、こちらも花全体がオオボシオオスガの糸に覆われていました。

ヤマボウシ ミズキ科 ミズキ属
ヤマボウシ VC20200628
高原ホテルへの道では、ヤマボウシが霧の中にひっそりと清楚に咲いていました。

イワガラミ アジサイ科 イワガラミ属
イワガラミ VC200628
花の広場では、今年もイワガラミがノリウツギにしがみつくようにはい登っていました。毎年、このイワガラミを見ると、園地に夏が来たのを感じます。

ヨモギハエボシフシ 虫えい(虫こぶ)
ヨモギハエボシフシ VC20200628
ヨモギの葉に赤みがかったこぶのような虫えいがついています。タマバエの仲間が作る、ヨモギハエボシフシと言います。こぶが烏帽子(えぼし)のような形をしています。

サラサウツギ アジサイ科 ウツギ属
サラサウツギ VC20200628
花の広場では、サラサウツギが満開です。

ウツギ アジサイ科 ウツギ属
ウツギ VC20200628
「卯の花」と呼ばれる白い花、ウツギも今見頃です。

本日のトップ10
1.  イワガラミ  飾り花見頃
2.  サラサウツギ  花満開
3.  ホソバコガク  蕾・飾り花見頃
4.  ヤマボウシ  満開、果実も見える
5.  ウグイス  さえずり
6.  ホトトギス  さえずり
7.  オオボシオオスガの幼虫と蛹
8.  ジャコウアゲハの幼虫 
9.  ウツギメタマフシ  虫えい
10. サンショウバラハタマフシ 虫えい

箱根PV  高橋



ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2020年2月14日

暖冬のためか、9時半の気温が7℃と、暖かい2月の箱根です。ビジターさん7名に参加いただき、パークボランティア12名、合計19名のミニ観察会です。本日のテーマは「箱根のネズミとリスの仲間」です。観察会の前に20分ほど、箱根で生息しているネズミとリスの仲間について学びました。

箱根には、ニホンリス、ムササビ、カヤネズミなど、現在8種類の在来のネズミやリスの仲間が生息しています。その他に4種類の移入種が生息しています。VC周辺でもカヤネズミの巣が見つかったり、オオシマザクラの木の下にムササビの食痕が落ちていたり、雪の朝にはニホンリスの足跡が見つかったりしています。

箱根のネズミとリスの仲間について勉強した後は、春の兆しを見つけながら、動物たちのサインも探しながら観察会に出かけました。

シカの食痕 キヅタ ウコギ科
シカの食痕キヅタ VC200214
子供の広場にあるキヅタの木の枝にシカに食べられた痕がありました。

キヅタの果実と虫えい(虫こぶ)
キヅタ VC200214
キヅタの果実も観察しました。花柱が残っている小さいほうがキヅタの果実です。大きくふくらんで果実のように見えるのが、キヅタツボミフクレフシという虫えい(虫こぶ)です。中にはタマバエの幼虫が入っています。

ナガコガネグモの卵嚢
ナガコガネグモの卵嚢 VC200214
ススキ草原の中で、ススキにぶら下がっている小さな卵形の袋のようなものを見つけました。これはナガコガネグモの卵嚢で、ナガコガネグモが中に卵を産み、子グモが中で越冬しています。子グモは5月~6月頃に卵嚢から外へ出て来ます。

ムササビの食痕 オオシマザクラ
ムササビの食痕 VC200214
子供の広場、オオシマザクラの付近にはムササビが食べたと思われる枝が落ちていました。落ちた枝は鋭く噛み切られ、新芽はすべて食べられていました。

ヤマアカガエルの卵塊 アカガエル科
ヤマアカガエルの卵塊 VC200214
野鳥小屋の池にはヤマアカガエルが冬眠から起きて卵を産み付けていました。今年のヤマアカガエル産卵時期は記録的に早いようです。

オニシバリ ジンチョウゲ科
オニシバリ雄花 VC200214
箱根に春を告げる花、オニシバリの雄花が開花していました。ビジターセンター園地の他の場所では雌花もすでに開花しています。

ヤドリギ ビャクダン科
ヤドリギ VC200214
白百合台園地では、ヤドリギが黄色い実をつけていました。甘くて粘り気のあるこの実はレンジャク類の大好物です。
同じ木にオレンジ色に熟した実もついていました。こちらはアカミヤドリギと呼ばれます。
アカミヤドリギ VC200214

オオイヌノフグリ オオバコ科
オオイヌノフグリ VC200214
ビジターセンターすぐ近くでオオイヌノフグリがもう花を咲かせていました。花はパラポラアンテナのようなお椀型です。
春はそこまで来ています。

高原ホテルからビジターセンターへ行く道では、今日もウソとカシラダカの姿を見ることができました。ウソは相変わらずソメイヨシノの冬芽をひたすら食べていました。

本日のトップ10
1.  オニシバリ 花・蕾
2.  ヤドリギ・アカミヤドリギ 果実
3.  ヒイラギナンテン 花・蕾
4.  ウソ  野鳥 姿を観察
5.  カシラダカ  野鳥 姿を観察
6.  ヤマアカガエルの卵塊 
7.  ナガコガネグモの卵嚢
8.  ムササビの食痕 オオシマザクラの枝
9.  シカの食痕 アオキ、キヅタの枝
10. モグラ塚

箱根PV  高橋

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2020年1月24日

朝から曇り空で少し霧がかかっています。気温6℃と肌寒い中、ビジターさん3名に参加いただき、パークボランティア7名、合計10名のミニ観察会を開催しました。本日のテーマは「植物の越冬(氷点下の冬を植物はどうやって乗り越えるか)」です。

厳しい自然環境を生きる植物はさまざまな工夫をして冬を越しますが、本日はその中でも、ロゼットと冬芽を中心に観察しました。
ロゼットとは、冬越し用の葉が、バラの花弁のように放射状に広がってつき、地表に密着して越冬するものをいいます。

ヒメオドリコソウ シソ科
ヒメオドリコソウ VC200124
ヒメオドリコソウはしわの多い小さな葉を低く密生させています。地表に密着することで寒風を避けて温度低下を防いでいます。

ハルジオン キク科
ハルジオン3 VC200124
ハルジオンのロゼットはビジター周辺の多くの場所で観察できます。根生葉は中心に向かって徐々に細まり柄ははっきりしていません。葉が重ならず効率よく太陽光を全面で受けることができます。

ヒメジョオン キク科
ヒメジョオン VC200124
ヒメジョオンもビジター周辺の多くの場所で観察できます。根生葉は幅広く丸く、葉のふちに浅い切れ込みがあります。
柄は急に細くなっていてスプーンのような形状です。

ミチタネツケバナ アブラナ科
ミチタネツケバナ VC200124
ミチタネツケバナは、先端の小葉が丸く、全体にきれいな形のロゼットです。花期にも緑色の根生葉がロゼット状に残ります。

スイバ タデ科
スイバ VC200124
スイバのロゼットは、緑と真っ赤の根生葉が混じってとても鮮やかです。冬の間も太陽光を受けて光合成をし、糖分を蓄えて葉が赤くなっています。

セイヨウタンポポ キク科
セイヨウタンポポ VC200124
セイヨウタンポポは、ロゼットの真ん中からもう花が咲いていました。

アセビ ツツジ科
アセビ VC200124
アセビの白い花がひっそりと開花していました。雨粒に濡れた花は可憐でとても美しいです。

ノアザミ キク科
ノアザミ VC200124
白百合台園地では、昨年6月に群生して咲いていた、ノアザミのロゼットがたくさん観察できました。ノアザミは春になるとロゼットの中心から茎をのばします。

ウソ アトリ科
ウソ VC200124
高原ホテルからビジターセンターへ向かう道で、ウソの大群がソメイヨシノの冬芽を食べていました。傍に近づいても逃げる様子もなく、ひたすら食べ続けていました。

本日のトップ10
1.  ノアザミ  ロゼット
2.  ハルジオン  ロゼット
3.  ヒメジョオン  ロゼット
4.  ダイコンソウ  ロゼット
5.  ヒメオドリコソウ  ロゼット
6.  コクサギ  冬芽
7.  ムラサキシキブ  冬芽
8.  ヒサカキ  冬芽
9.  ウソ  野鳥
10. ジョウビタキ  野鳥

箱根PV  高橋



ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2020年1月10日

令和2年最初のミニ観察会、ビジターさん7名に参加いただき、パークボランティア10名、合計17名で開催しました。気温4℃快晴、少し寒いですがとても気持ちのよい観察会日和です。
本日のテーマは「冬芽」です。冬芽は春に再び芽吹き活動を開始するため、厳しい冬を乗り切る「命のカプセル」です。ビジターセンター周辺で見られるいろいろな冬芽を見つけましょう。

サンショウバラ バラ科
サンショウバラ5 VC200110
サンショウバラは両側の大きな扁平のトゲが目立ちます。子供が手を広げているようにも見えませんか。

オオバノキハダ ミカン科
オオバノキハダ VC200110
オオバノキハダの冬芽は半球形なのでとても見つけやすいです。葉痕と真ん中の側芽はピエロの顔に見えます。

リョウブ リョウブ科
リョウブ VC200110
リョウブは冬芽と果実の殻の両方をつけていました。芽鱗が剥がれかけた冬芽は陣笠のようにも見えます。陣笠は落ちやすく裸芽になっている冬芽も沢山ありました。

ゴンズイ ミツバウツギ科
ゴンズイ VC200110
ゴンズイの冬芽は、枝先に2個の太い水滴形の仮頂芽がついています。途中の枝に1個の側芽がついている冬芽もあります。赤く黒い枝はとても目立っていました。

ガクアジサイ アジサイ科
ガクアジサイ VC200110
アジサイの頂芽は裸芽で幼い葉がむき出し葉脈が見えます。葉痕はヒツジ顔にも見えます。途中の枝には側芽が付いていて薄い芽鱗があります。冬芽は冠を被った王様か法王のように見えませんか。

ミズキ ミズキ科
ミズキ1 VC200110
ミズキの冬芽は、長卵形または楕円形で、芽鱗は5~6枚です。冬芽は鮮やかな赤で光沢があります。
ミズキは、地方によっては正月行事の飾りに使ったり、枝にお餅をつけて、どんど焼きの時にお餅を焼く風習があるそうです。

ミズキの幹からの枝は放射状に広がり、横枝はシカの角状に分岐します。
ミズキ22VC200110

オオバヤシャブシ カバノキ科
オオバヤシャブシ VC200110
子供の広場では、オオバヤシャブシが沢山の雄花序、雌花序を付けています。枝の先から葉芽、雌花序または葉芽、雄花序の順に並びます。前年の果穂も茶色く木質化して残っています。

クロモジ クスノキ科
クロモジ VC200110
クロモジの冬芽もビジターセンター周辺のあちらこちらで見ることができました。

本日のトップ10
1.  サンショウバラ  冬芽
2.  オオバノキハダ  冬芽
3.  オオバヤシャブシ  冬芽
4.  リョウブ  冬芽
5.  ゴンズイ  冬芽
6.  ガクアジサイ  冬芽
7.  トチノキ  冬芽
8.  ミズキ  冬芽
9.  アセビ  花
10. ジョウビタキ  野鳥

箱根PV  高橋