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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年10月11日

台風19号が接近していて暴風雨にならないか心配でしたが、幸い風がなく、雨の合間を見つけてミニ観察会を開催することができました。このような天候にもかかわらず、4名のビジターさんに参加いただき、パークボランティア7名、合計11名の観察会となりました。
本日のテーマは「クモの巣(網)その2」、巣(網)を見ればクモの種類がわかるの2回目です。

ジョロウグモ ジョロウグモ科
網は円形、切れ目あり、3層構造
ジョロウグモVC191011
ジョロウグモは秋に成熟、今の時期は自宅周辺でも多く見られます。網の上のほうに、小さな同居するオスのクモが見えます。交尾をする機会を狙っているのですが、オスはメスに食べられる可能性があるのでじっとしています。網の左半分は古くなり、網目が粗くなっています。

オオヒメグモ ヒメグモ科
網は不規則形、構造物の隅に網を作る
オオヒメグモ3 VC191011
日本で一番多く見られるクモです。建物の隅などに網を作ります。網の上の二つの大きな袋は卵を入れている袋(卵のう)です。袋の周りに、生まれたクモが沢山ついているのがわかるでしょうか。

ビジョオニグモ コガネグモ科
網は円形、切れ目あり
ビジョグモVC191011
小さな秋のクモです。樹間に網を作りますが、いつもは葉上の網袋の中に隠れています。ここから糸が網のほうに伸びていて、網に餌が引っかかったらその糸で伝わります。
こちらがクモが隠れている葉です。手前に入り口があります。
ビジョグモ網

ノコンギク キク科
ノコンギク VC191011
ノコンギクは箱根で最もよく見られる野菊です。この季節ビジターセンター周辺ではいろいろな所で見ることができます。多数の頭花は茎の上部に同じ高さに集まって咲きます。

マツムシソウ スイカズラ科
マツムシソウ VC191011
マツムシソウは、果実になりかけていますが、花もまだ残っていました。雨の中で美しく咲いています。

ガマズミ ガマズミ科
ガマズミ VC191011
ビジターセンター入り口近くの庭にあるガマズミの実が、今年も赤い綺麗な実を沢山つけています。

ケヤキ ニレ科
ケヤキ VC191011
ビジターセンターから道路を横断したところに大きなケヤキがあります。まだ紅葉し始めです。毎年この木の紅葉が楽しみです。

本日のトップ10
1.  ジョロウグモ  クモ、巣(網)
2.  オオヒメグモ  クモ、巣(網)
3.  ビジョオニグモ  クモ、巣(網)
4.  マツムシソウ  花、果実
5.  ノコンギク  花
6.  ガマズミ  果実
7.  イヌタデ  花
8.  ヤマゼリ  花
9.  カケス  野鳥
10. ヒヨドリの群れ 野鳥

箱根PV  高橋


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ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年9月27日

秋晴れの観察会日和です。温度21℃、日なたでは暑いぐらいです。ビジターさん9名、パークボランティア9名、合計18名のミニ観察会です。本日のテーマは「タネの作戦」です。植物は動けないのでタネで移動して生きる場所を広げます。植物がどんな作戦で種や実を移動させるのかビジターさんと一緒に観察しました。

ミツバアケビ アケビ科 動物散布(被食散布)
ミツバアケビ VC190927
この季節ミツバアケビが大きく実っています。ミツバアケビは、熟した果肉をサルなどの動物が食べ、糞として出た後にさらにアリが種子を運んで分散します。

ヒノキ ヒノキ科 風散布
ヒノキ VC190927
ヒノキの果実はサッカーボールそっくりの球果です。10月~11月には丸い球果が裂け、風によって中の種を散らしていきます。

サンショウ ミカン科 動物散布
サンショウ VC190927
サンショウが赤い実をつけています。これから秋になると実が熟して二つに裂け、中から黒くつやのある種子があらわれます。果皮の赤と種子の黒が二色よく目立ち、鳥がこれを食べて種が移動します。

ゲンノショウコ フウロソウ科 自動散布
ゲンノショウコ VC190927
ビジターセンター周辺園地のあちらこちらでゲンノショウコの花が見られます。ロケット形の実の基部に種があり、乾燥した日に、乾いた実の皮が一片ずつくるんとめくり上がりタネが飛びます。自動散布といいます。

ナガコガネグモ コガネグモ科
ナガコガネグモ1
子供の広場のススキ草原で、腹部に黄色と黒のこまかい縞模様がある大きなクモを見つけました。ナガコガネグモというクモでした。頭を下にして網に捕獲した何かを食べようとしていました。

キントキヒゴタイ キク科
キントキヒゴタイ VC190927
前回の観察会ではまだ蕾だったキントキヒゴタイが開花していました。

ホトトギス ユリ科
ホトトギス VC190927
ホトトギスも今が盛りです。園地の多くの場所で観察できます。今年は特に多いような気がします。

イヌタデ タデ科
イヌタデ VC190927
イヌタデが朝露に濡れて、穂状に密についた淡紅色の花が光っていました。ヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないという意味で「イヌタデ」と名付けられたとか。

ツルニンジン キキョウ科
ツルニンジン VC190927
自然学習路でツルニンジンが一輪だけひっそりと咲いていました。

今日は、ビジターさんとパークボランティアが一緒にタネや実のある植物を見つけながら、観察した植物を双方向で勉強し合い、とても和気あいあいとした観察会となりました。熱心なビジターさんに感謝です!

本日のトップ10
1.  キントキヒゴタイ  花
2.  ゲンノショウコ  花・果実
3.  サンショウ  果実
4.  シュウブンソウ  花
5.  シロヨメナ  花
6.  ツルニンジン  花
7.  ツルリンドウ  花
8.  ホトトギス  花
9.  ホオジロ  野鳥
10. ナガコガネグモ  クモ

箱根PV  高橋


ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年9月13日

連日の猛暑から一転、気温18℃、爽やかな秋の気配です。ビジターさん9名(内2名の方が初めての参加)、パークボランティア11名のミニ観察会です。本日のテーマは「秋の七草」です。秋の七草とは、ハギ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、クズです。
子供の広場のススキ草原には、今多くの秋の七草が出ています。

オミナエシ スイカズラ科
オミナエシ VC190913
オトコエシより優しい感じから付けられた名前のオミナエシ。秋の七草のひとつです。ススキ草原の中に黄色が目立ちます。

マルバハギ マメ科
マルバハギ VC190913
マルバハギもススキ草原の中で目立ちます。他のハギより葉が丸いことからマルバハギと名前がつけられています。イチモンジセセリが、南から台風に乗って来て、マルバハギにとまっていました。

キントキヒゴタイ キク科
キントキヒゴタイ VC190913
キントキヒゴタイはまだ蕾でした。総苞が鐘状になっています。茎下部の葉がスペード形になっていることや、バイオリン形に湾入したりするので見分けられます。

オオバウマノスズクサ ウマノスズクサ科 
オオバウマノスズクサ VC190913
6月に花を観察した自然学習路の同じ木にオオバウマノスズクサの果実がついていました。1年を通じて蕾、花、果実、種子と観察していくのは楽しいです。

ミズナラのナラ枯れ
ミズナラのなら枯れ VC190913
自然学習路から入った林の中でミズナラのナラ枯れを観察しました。カシノナガキクイムシが媒介するナラ菌によって引き起こされ、菌が大量繁殖することで樹木は2~3年で一斉に枯死してしまう病気です。箱根でも外輪山などでもナラ枯れが見られ、何らかの対策はされているようですが、深刻な状況です。

カエンタケ ボタンタケ科
カエンタケ VC190913
ミズナラのナラ枯れの近くにカエンタケが出ていました。ナラ枯れの後に、枯れた切り株などに発生するキノコです。手指状と形容されたり、その赤い色はまさに「火炎の如し」です。最強の猛毒キノコとも言われています。

ボントクタデ タデ科
ボントクタデ VC190913
水辺や湿地に生えるタデ科の植物です。葉に辛味にあるヤナギタデ(若芽をお刺身のつまに使う)に似ているが辛味がないことから付いた名と言います。野鳥小屋の池で観察しました。

ツルリンドウ リンドウ科
ツルリンドウ VC190913
つる性の多年草です。淡紫色で筒形の花は、冬になると赤紫色の果実が美しいです。高原ホテルへの道の林に毎年増えてきています。

エリマキツチグリ ヒメツチグリ科
エリマキトツチグリ VC190913
ツチグリは園地でもよく見かけますが、エリマキツチグリは初めてです。外皮が袋状の部分を襟巻き様に囲んでいます。

本日のトップテン
1.  秋の七草(マルバハギ、ススキ、オミナエシ)
2.  キントキヒゴタイ  蕾
3.  ツルリンドウ  花
4.  ミズナラのナラ枯れ
5.  カエンタケ  菌類
6.  ボントクタデ  花
7.  ルリボシヤンマ  昆虫
8.  カケス  野鳥
9.  コゲラ  野鳥
10. エリマキツチグリ  菌類

箱根PV  高橋

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年8月23日

当日の天気は生憎の雨にもかかわらずビジター3名、PV5名と合計8名でした。傘をさしながらの観察でした。見頃を迎えた植物を中心に名前の由来を学習しました。ツリガネニンジン、マツカゼソウ、ワレモコウ、オミナエシなど、秋を感じさせる花が見頃を迎えていました。天気の影響か、昆虫類はあまり見られず、野鳥類も声のみの観察で姿は見ることは出来ませんでした。少人数でしたが、和気藹々とした観察会になりました。

ツリガネニンジン   キキョウ科
雨空の暗い中で雫が花に付き幻想的です。名前の由来は、花がお寺の「釣鐘」に似て、地下の根が高麗人参の根に似ているのことによる。
ツリガネニンジン(1)VC190823

マツカゼソウ   ミカン科
箱根に増えているシカは食べないようです。名前の由来は秋風に吹かれる草姿に、ある趣が感じられるということから。
マツカゼソウVC190823

コオニユリ  ユリ科
アゲハチョウの仲間が蜜を求めて飛来する。蜜を吸うときに前に突き出た雄しべが翅に触れて花粉が運ばれ、他の花の雌しべに付着します。名前の由来は花が橙赤色で赤鬼の顔に似て、オニユリより小型による。
コオニユリ(1)VC190823

タマアジサイ  アジサイ科
コガネムシ、カミキリムシなどの飛翔が下手で体が重たい甲虫が花粉を求めて止まる。名前の由来は開花前の花序が総苞に包まれて球状をしているのから。
タマアジサイVC190823

ツリフネソウ   ツリフネソウ科
トラマルハナバチが蜜を求めて花に潜り込んでいました。この時に背中に花粉が付き運ばれます。名前の由来は花がぶら下がっている姿が花器の「釣舟」に似ていることによる。
ツリフネソウVC190823

オミナエシ  オミナエシ科
名前の由来はオミナエシの黄色い花を粟飯に、オトコエシの白い花を白飯の説がある。植物の名前に男尊女卑が現れている。これは名前をつけた当時の学者は男性だったためと思われる。
オミナエシVC190823

ワレモコウ バラ科
名前の由来は諸説あり。「吾木香」と書き、この植物の根や茎に香りがあることによる説。「吾亦紅」と書き、茶褐色であまり目立たない存在だけれど、自分も紅色だと控えめながら主張しているからという説。「割木瓜」と書き、宮中の御簾(みす)の「帽額(もこう)」に織り込む家紋に使われる木瓜紋もしくは、木瓜に似た花のつぼみが十字に割れることによる説。
ワレモコウVC190823

サワヒヨドリ キク科
名前の由来は湿った草原に生えるからサワが付いてサワヒヨドリ。ヒヨドリは鳥の鵯が鳴く頃に咲くからと言う説。しかし、ヒヨドリはいつも鳴いている、秋頃は群れをなして渡るのでこの時期との説もあるが時期は合わない。鵯花ではなく火取花と言う説、乾かした花がらは火織しの材料になるから。
サワヒヨドリVC190823

トンボソウ  ラン科
今年は箱根でトンボソウをよく見かけます。VC周辺でも咲いていました。名前の由来は花の様子がトンボに似ていることから。
トンボソウVC190823

ツチアケビ  ラン科
今年はランの当たり年でしょうか、箱根で沢山見かけます。VC周辺でも見かけました。葉緑素を持たない腐生植物でナラタケ菌
と共生する。名前の由来は土から生えてアケビのような実をつけるから。ソーセージの様に見ます。
ツチアケビVC190823

本日のトップ10
①ツリガネニンジン    花
②マツカゼソウ      花
③コオニユリ        花
④タマアジサイ      花
⑤ツリフネソウ       花
⑥トラマルハナバチ   昆虫
⑦オミナエシ        花
⑧ワレモコウ       花
⑨サワヒヨドリ       花
⑩カケス          野鳥、鳴き声

箱根PV 原田育生

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年8月9日

連日猛暑が続いています。朝は霧が立ち込めて涼しかったのですが、ミニ観察会の始まるころにはまた暑い日差しに戻っていました。ビジターさん10名(うち初めて参加のかた4名)、パークボランティア9名、合計19名のミニ観察会です。
本日のテーマは「いろいろな木の実(草の実)夏編」です。秋の花はまだこれからですが、多くの木々やつる性植物が沢山の実をつけています。

ヤブデマリ ガマズミ科
ヤブデマリ VC190809
ヤブデマリの赤い実が美しいです。短枝の葉腋に揃って花序を出すので、花や実は一列に並びます。

アブラチャン クスノキ科
アブラチャン1VC190809
アブラチャンも実を付けています。触ってみましたがまだ油っぽくありません。9月~10月頃には緑黄褐色に熟します。

サンショウ ミカン科
サンショウ VC190809
サンショウは青い実をつけています。このような未熟の実は佃煮に使われ、9月以降に完熟した赤い果皮は乾燥させて粉山椒に使われます。

イヌザンショウ ミカン科
イヌザンショウ1 VC190809
イヌザンショウの実は葉の先に付きます。葉の中に実が付くサンショウと比べて実が上に出ているので見分けられます。サンショウに比べて小葉が細長く鋸歯が細かいです。

コバギボウシ クサスギカズラ科
コバギボウシ VC190809
ビジターセンター園地のあちらこちらでコバギボウシが咲き始めています。花弁の内側に濃紫色の脈があるのが特徴です。

アキノタムラソウ シソ科
アキノタムラソウ VC190809
アキノタムラソウもあちらこちらで出始めました。

ツルニガクサ シソ科
ツルニガクサ VC190809
子供の広場近くではシソ科のツルニガクサが咲いていました。名前はツルニガクサですが、地上につるは見えず、地下に細長い走出枝を出します。

トンボソウ ラン科
トンボソウ VC190809
トンボソウがひっそりと咲いていました。気をつけて探さないと見落としてしまいそうです。花をトンボに見立ててつけられた名前のようです。花は5mmほどで小さく可憐です。葉は下部に2枚つけています。

シオカラトンボ
シオカラトンボ VC190809
花の広場でシオカラトンボのメスを見つけました。メスや未成熟のオスは、黄褐色の体に小な黒い斑紋が散在するので「ムギワラトンボ」とも呼ばれます。

今日はとても暑い観察会でした。日陰を見つけながら移動して観察しました。本日初めて参加されたビジターさんが、「箱根は観光地だけでなくこのような自然がいっぱいの所があるんですね、パワーをもらいました」と感想をおっしゃっていたのが嬉しかったです。

本日のトップ10
1.  ヤブデマリ  果実
2.  ゴマギ  果実
3.  アブラチャン  果実
4.  キブシ  果実
5.  トンボソウ  花
6.  コバギボウシ  花
7.  アキノタムラソウ  花
8.  ホオジロ  野鳥
9.  ゴマダラカミキリ  昆虫
10. シオカラトンボ  昆虫

箱根PV 高橋