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箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年5月24日

9時30分気温22℃と初夏のような箱根です。ビジターセンター周辺も初夏の花に変わりつつあります。本日はビジターさん10名に参加いただき、パークボランティア7名、合計17名のミニ観察会です。本日のテーマは「白い花」です。

日本の野生種の花のうち、白い花は約32%を占めるそうです。白い花は人間の目には地味ですが、紫外線が見える虫の目で見ると派手に見える部分があるようです。受粉を昆虫に依存する植物は、昆虫が来てくれる確率の高い白い花を咲かせるよう進化してきたのだと思われます。

ヤブデマリ スイカズラ科 ガマズミ属
白い花で、ビジターセンター周辺の初夏を代表する花は、ヤブデマリです。ヤブデマリの咲き誇る姿には毎年感動します!
甲虫、ハチ、アブなどが蜜を吸いに来ますが、彼らは白い装飾花を椅子みたいに座って花の蜜を吸うそうです。
ヤブデマリ VC190524

サンショウバラ バラ科 バラ属
毎年、ヤブデマリとサンショウバラの二つの花を観ると、箱根が春から初夏に変わっていくのを感じます。本日は、サンショウバラはまだ蕾でした。でももうすぐにも咲きそうです!
サンショウバラ VC190524

ハルジオン キク科 アズマギク属
北アメリカ原産の帰化植物です。大正時代に観賞用に持ち込まれたものが野生化しました。牧野富三郎氏の命名で、春に咲く紫苑という意味です。花全体は上向きなので、飛行の下手な甲虫が止まりやすいです。
ハルジオン VC190524

ホオノキ モクレン科 モクレン属
大きな葉と大きな花で存在感が抜群の花です。ホオノキは1つの花に雄しべと雌しべがある両性花なので、自らの花粉によって受精しないような工夫を行っています。開花と同時に雌しべが熟し反りかえり花粉を受け入れます。2日目はめしべが閉じ、雄しべが開き花粉を放出します。3日目は雄しべがパラパラと散り始めます。花の命は短く数日で茶色く変色してしまいます。
ホオノキ VC190524

ナナカマド バラ科 ナナカマド属
自然学習路では、ナナカマドが見頃を迎えています。枝先に多数の白い花を付けて咲いています。
ナナカマド VC190524

サワフタギ ハイノキ科 ハイノキ属
箱根レイクホテル近くのサワフタギの花はまだ蕾でしたが、もうすぐ白い花を咲かせそうです。秋には美しい藍色の実をつけます。楽しみです!
サワフタギ VC190524

ケヤキハフクロフシ 
今年も花の広場のケヤキの葉に沢山のこぶが付いています。これはケヤキハフクロフシという虫えい(虫こぶ)です。アブラムシの一種(ケヤキヒトスジワタムシ)がケヤキの葉にもぐりこんで作ったものです。虫こぶの中で成長し、暑さに弱いので、ワタムシは初夏には羽化脱出し、ササ類に移住します。
ケヤキハフクロフシ VC190524

本日のトップ10
1.  ヤブデマリ  花
2.  ホオノキ  花
3.  ナナカマド  花
4.  サワフタギ  蕾
5.  ハルジオン  花
6.  サラサドウダン  花
7.  シロツメクサ  花
8.  ヒメアシナガコガネ  昆虫
9.  オナガ  野鳥
10. ケヤキハフクロフシ  虫えい

箱根PV  高橋

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湯坂路自然情報コース 2019年5月13日

 曇り空を見上げながら無事に予定のコースを歩きました。前回、歩いた4月22日のような色々なスミレで彩られていた尾根道は既に見られず鮮やかなニオイタチツボスミレがわずかに咲き残っていました。今回は色々な昆虫たちが観察でき季節の移り変わりを実感します。

ホウチャクソウ ( イヌサフラン科 チゴユリ属)
歩き始める場所に沢山見られましたが観察コースでは見られませんでした。この仲間はユリ科からイヌサフラン科に変更になりました。茎は枝分かれし、花は茎の上部に数個下垂しています。
ホウチャクソウ湯坂路190513

ヤマグワ    (クワ科 クワ属) 雌花
 今日の湯坂路ではヤマグワの雄花、雌花をしっかり観察できました。いつも目にしていたのは雄花が多かったように思います。
雄花序は尾状につきます。
ヤマグワ湯坂路190513

ナツグミ    (グミ科  グミ属)
 満開で見事な花付きです。今日の湯坂路では樹木の花が色々観察できました。葉の表面には星状毛に覆われ裏面は鱗状毛に赤褐色の鱗状毛が見られます。
ナツグミ湯坂路190513

ニョイスミレ 別名:ツボスミレ  (スミレ科 ニョウスミレ属)
 少し湿ったところにニョウスミレの花が見られました。桜の花の盛りが過ぎたころに咲くスミレの中では遅くに咲くスミレです。花は小さめで白く唇弁には紫色の繊細な筋が見られます。
ニョイスミレ湯坂路190513

ニガイチゴ    (バラ科 キイチゴ属)
上向きに咲く花があちこちで見られました。枝は粉白色を帯び、荒い棘があり、葉は荒く3裂し切れこみにない葉も見られ葉裏は粉色です。
ニガイチゴ湯坂路190513

バライチゴ    (バラ科 キイチゴ属)
 茎には細いかぎ型の棘が見られます。落葉小低木で茎には細い鉤形の棘があり、葉身は羽状複葉で縁には細かい鋸歯があります。枝先に4センチほどの白い花をつけます。
バライチゴ湯坂路190513

ヘビノネゴザ   (イワデンダ科 メシダ属)
 大株で見事なヘビノネゴザです。湯坂路ではあちこちで見られる夏緑性で葉は二回羽状深裂のシダです。葉柄基部の鱗片は中央が暗褐色で回りは淡い褐色で見分けられます。
ヘビノネゴザ湯坂路190513

ミツバアケビ   (ミツバウツギ科 ミツバウツギ属)
 落葉のつる性木本植物。見上げる木の枝に絡まっていました。葉は3出複葉で波状の鋸歯があります。花は下垂し雄花、雌花で濃暗紫色です。
ミツバアケビ湯坂路190513

ハコネダケの花   (イネ科 メダケ属)
尾根道にハコネダケの花を見つけました。なかなか出会うことがない花に足を止めての観察です。花がイネ科なのを確認できました。
ハコネダケ湯坂路190513

ヒメウワバミソウ   (イラクサ科 ウワバミソウ属)
 千条の滝周辺ではウワバミソウが見られます。ヒメウワバミソウは今回が初めての観察です。名前にヒメとつくように葉の鋸歯が少なく3~5コです。
ヒメウワバミソウ湯坂路190513

ウマノアシガタ  (キンポウゲ科  キンポウゲ属)
 根生葉は長い柄があり、掌状に3裂しています。葉の両面に伏毛があります。花は光沢のある5弁で中心部は雄蕊が見られます。
ウマノアイガタ湯坂路190513

カラマツ  (マツ科 カラマツ属)
 鷹ノ巣山近くのカラマツに若い果実が見られました。短枝につく葉は束生し長枝に葉は単生です。湯坂路のカラマツは植栽されたものでしょうか?
カラマツ湯坂路190513

イヌザクラ  別名:シロザクラ (バラ科 ウワミズザクラ属)
 花を期待していましたがまだ固いつぼみでした。葉につく密腺は目立ちません。花もウワミズザクラに比べると地味な感じです。
イヌザクラ湯坂路190513

ハナイカダ 雌花  (ハナイカダ科 ハナイカダ属)
 葉をいかだに見立て葉の上に花をつけるところからつけられた名前。雌花は花が一つ、雄花は数個の花をつけます。次回は果実を観察できそうです。
ハナイカダ雌湯坂路190513

(ハナイカダ雄花)
ハナイカダ雄湯坂路190513

シラコスゲ   (カヤツリスゲ科  スゲ属) 
 丁度、花時期でした。地味な花ですが湯坂路では色々なスゲが観察できます。このスゲが最近少なくなっています。
シラコスゲ湯坂路190513

ヒメシロコブゾウムシ  (ゾウムシ科)
 湯坂路ではよく出会う昆虫です。今年初めての出会いでした。手にとって観察すると死んだふりをしていました。シシウドが食草のようです。
ヒメシロコブゾウムシ湯坂路190513

≪本日のトップテン≫
①イヌザクラ(蕾) 
②ホソバテンナンショウ(花) 
③ハコネダケ(花) 
④ナベワリ(花) 
⑤ニョイスミレ(花)
⑥ミツバアケビ(花) 
⑦ナツグミ(花) 
⑧ツリバナ(花) 
⑨ヒメシロコブゾウムシ (昆虫)
⑩クロツグミ (野鳥、囀り)

箱根PV 山本


大涌谷(姥子往復)2019年5月18日(土)

さわやかに晴れ、10時の気温は14℃。自然観察に心地良い日和です。
早朝に一雨あったようで、少しぬかるんだ道を足元に気を付けて歩きながらも、草花は雨露でみずみずしく、緑がいっそう美しく感じられました。

船見岩から大涌谷方面の眺望
舟見岩からの眺望
今日は普段よりも、大涌谷の噴煙が多く見えました。

クルマムグラ(アカネ科)
クルマムグラ
金太郎岩展望台から姥子駅に向かう道で見られます。
葉をちぎって揉むと、桜餅のような匂いがします。

ズミ(バラ科)
ズミ
白い花が盛りで、たくさんの虫が集まっていました。
秋に小さな赤い実がなるので、別名でコナシ、コリンゴとも呼ばれます。

ツクバネソウ(ユリ科)
ツクバネソウ
1本の茎の先に葉が輪になってつき、さらにその先に緑色の花が咲きます。
雌しべの付け根が膨らんで実になると、羽根つきの羽根に似ていることから、この名前がつきました。

ミズナラ(ブナ科)
ミズナラ
明るい緑色の新葉の下に、雄花序がぶら下がっています。
雌花は、新葉の付け根辺りから上向きにつきます。

サラサドウダン(ツツジ科)
サラサドウダン
花は縦筋の模様が美しく、細工された飾りのようです。
この模様が染物の「更紗」に似ていて、名前の由来になったと言われています。

スノキ(ツツジ科)
スノキ
小さな釣鐘形の花が、葉の下に隠れるように咲いています。
葉には「シュウ酸」という成分が含まれていて、かむと酸っぱい味がします。

ヒメウワバミソウ(イラクサ科)
ヒメウワバミソウ
つぼみが多くまだ咲き始めですが、白っぽい透き通るような花が印象的です。

ギンリョウソウ(ツツジ科)
ギンリョウソウ
落ち葉の隙間から、ひっそりと頭を出していました。
葉緑素を持っていないため、全体が白い蝋のようです。

コバノフユイチゴ(バラ科)
コバノフユイチゴ
名前は「フユイチゴ」ですが、夏に実がつきます。
深い緑色の葉と、真っ白な花のコントラストが目を引きます。


本日のトップ10
1. スノキ
2. サラサドウダン
3. ズミ
4. クルマムグラ
5. ツクバネソウ
6. ホウチャクソウ
7. ギンリョウソウ
8. コバノフユイチゴ
9. キンモンガ(昆虫)
10. センチコガネ(昆虫)

箱根PV 石塚

芦ノ湖西岸自然情報収集5月12日

5月の芦ノ湖西岸コースは、飛び入りメンバー1名+メンバー2名の計3名。
残念ながら富士山は雲の中でした。

西岸コースの目玉である、ハコネシロカネソウはまさに花盛り。
hakonesirokanesou


カヤランも開花。

ヤマルリソウとタチツボスミレはまだ元気いっぱい。
タニギキョウ、ランヨウアオイ、フタバアオイは花盛りでした。
他にはホウチャクソウ、ホソバテンナンショウ花盛り。

目玉的にはそのようなところでしょうか。



8:55箱根港発16:00キャンプ村着


今回のトップ10
①ハコネシロカネソウ
②ヤマルリソウ
③タニギキョウ
④サルトリイバラ
⑤ランヨウアオイ
⑥カヤラン
⑦ホウチャクソウ
⑧フタバアオイ
⑨タチツボスミレ
⑩ゴヨウアケビ


ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2019年5月10日

令和最初の観察会は、幸先良く天気に恵まれました。ビジター16名、パークボランティア15名、総勢31名と沢山の参加でした。本日のテーマは「ツツジ」です。ツツジは漢字で「躑躅」(テキチョク)と書きます。2文字とも「足へん」です。何故「足へん」と言うことで観察会はスタートしました。

ヤマツツジ  (ツツジ科)
初夏の箱根を飾る代表的なツツジです。日照の強い尾根筋、酸性の土地によく生育する。雌雄同株、両性花。葉には春葉と夏葉がある。
ヤマツツジVC190510

トウゴクミツバツツジ  (ツツジ科)
箱根でよく見られるミツバツツジにトウゴクミツバツツジ、ミツバツツジ、キヨスミミツバツツジがあります。ミツバツツジの雄しべは5本でトウゴクミツバツツジとキヨスミミツバツツジは10本です。トウゴクミツバツツジとキヨスミミツバツツジの違いは外観では難しいです。花柱に腺毛の有無です。
トウゴクミツバツツジVC190510

ウマノアシガタ  (キンホウゲ科)
VC周辺の黄色い花の代表でしょうか、沢山咲いています。ウマノアシガタ(馬の足形)とは変な名前です。花を上から見ると花の輪郭が「馬わらじ」に似ているとか。葉の形が馬蹄形と言う説もあり。英名はジャパニーズバターカップ、花の色は黄色で光沢があり、形はカップに見えます。
ウマノアシガタVC190510

ズミ   (バラ科)
子供の広場周辺で咲いています。コナシ(小梨)、コリンゴ(小林檎),ミツバカイドウ(三葉海棠)などの別名があります。図鑑ではズミ(酢実)と表記されています。蕾の時は淡いピンク色で花が開くと白に変わります。このツートンカラーが何とも言えません。
ズミ VC190510

マルバアオダモ  (モクセイ科)
繊細な花をつけています。野球のバットの材料となるアオダモによく似ている。違いはアオダモに較べ鋸歯が不明瞭。
マルバアオダモ VC190510

オトコヨウゾメ  (ガマズミ科)
日本の固有種。ヨウゾメはガマズミの地方名で果実は苦くて食べられないので「男」を付けたようです。
オトコヨウゾメVC190510

ニョイスミレ  (スミレ科)
スミレの仲間では遅く咲くようです。沢山咲いていました。名前の由来は花柄が長く伸びて先端に花を付けた姿を、高僧が持つ「如意」に見立てたものです。別名のツボスミレの坪とは庭のことで、庭に生えるスミレのこと。
ツボスミレVC190510

キビタキ  (ヒタキ科)
VC周辺でよく囀っています。眉班、腰、喉、胸腹部が黄色の綺麗な夏鳥です。姿も綺麗だが、声も綺麗で楽器のピッコロの様に囀ります。
キビタキVC190510

イタヤハマキチョッキリ  (チョッキリ亜科)
揺籃を作っているところでしょうか、揺籃の上に乗っています。虫の大きさに較べて大きな揺籃を作る。多くの葉を重ねた形を葉巻(たばこ)に例えて、ハマキの名前がある。
イタヤハマキチョッキリVC190510

本日のトップ10
1.ヤマツツジ          花
2.トウゴクミツバツツジ   花
3.シロヤシオ        花
4.ズミ             花
5.マルバアオダモ      花
6.ウマノアシガタ      花
7.オトコヨウゾメ      花
8.キビタキ          野鳥
9.イカル           野鳥
10.イタヤハマキチョッキリ  昆虫

箱根PV 原田育生

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