箱根の四季

箱根パークボランティアによる箱根の最新自然情報をお届けします

金時山自然情報 2017年1月12日

2017年初めの自然情報は絶好の晴天に恵まれた。公時神社に今年初めの参拝で今年の無事をお願いし出発した。数日前の積雪により暫く歩いて安全のためアイゼンを装着した。雪の積もった尾根筋を登とノスリが風を上手にとらえ羽ばたきせずに静止していた。好物のモグラ、ネズミの居る環境ではないのでただ単なる省エネ飛行であろうか。頂上では雪をかぶった富士山は美しい。雪は醜いところを隠すためかもしれない。ブナ、ミズナラ、ヒメシャラ、ヤマボウシなど葉を落とした後の枝の様子は冬季しか見られない。縦横無尽に光を求め成長しているその様はまことに美しい。群青の虚空に映える姿形は繊細、幾何学的かつ芸術的でこの時期にしか見られない。光る芦ノ湖を左、右北西に県境の三国山稜、雪面にクマシデ、イヌシデの果苞が無数に散乱する尾根を経て下山した。

稜線の雪
30cm以上は積もっていました。
稜線金時170112

稜線からの大涌谷
今日の噴煙は少ないです。風向きにもよりますが。
大涌谷金時170112

カイガラタケ
カイガラの様に見えることからこの名がついた。
カイガラタケ金時170112

ヤマツツジ
寒い冬を葉でしのぐ(越冬葉)
ヤマツツジ金時170112

ツノハシバミ
雌雄同株、葉に先立ってひも状の雄花序の垂れ下がりが目立ちます。
ツノハシバミ金時170112

本日のトップ10
1.雪を抱いた富士山
2.イヌシデ(植物)      果穂
3.クマシデ(植物)      果穂
4.サルトリイバラ(植物)  果実
5.ツノハシバミ(植物)   花穂
6.ヒメシャラ(植物)     果実、冬芽
7.ヤドリギ(植物)      果実
8.ヤマツツジ(植物)    越冬葉
9.カイガラタケ(きのこ)
10.ノスリ(野鳥)      ホバリング

箱根PV 原田


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ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2017年1月13日

2017年最初のミニ観察会です。数日前の雪がまだ凍っています。そんな寒い箱根ですが、ビジターさん15名に参加いただきました。パークボランティア9名、合計24名のミニ観察会です。本日のテーマは「シダ植物入門」です。シダの歴史は大変古く、地球上に登場したのは約4.3億年前です。恐竜時代の風景に大きなヤシのように描かれているのはシダの仲間です。

これはゲジゲジシダという名前のシダです。夏は緑色ですが今は枯れています。足の多いゲジゲジを連想させるのが名前の由来です。
ゲジゲジシダ VC170113

オオイタチシダです。表面につやがあり、一番下の第一小羽片がその上の第二小羽片より大きいのが特徴です。
オオイタチシダ VC170113

逆に、第一小羽片が第二小羽片より小さいのがベニシダです。
ベニシダ VC170113

シダらしくないシダのひとつとしてトウゲシバがあります。ヒカゲノカズラ科ですが、この科の別のシダは恐竜時代に巨大化して高さ50m、基部の太さ2mに達するものもありました。巨大なものが消滅し生き残ったのが小さなトウゲシバでした。
トウゲシバ VC170113

これはオオハナワラビです。一つの株に栄養葉と胞子葉をつける二形性のタイプです。栄養葉は光合成をおこない、胞子は胞子葉につきます。まっすぐ立っているのが胞子葉です。
オオハナワラビ VC1700113

アカハナワラビです。夏は緑ですが、冬には冬に胞子を散布した後、胞子葉は枯れて、栄養葉は紅くなります。
アカハナワラビ VC170113

広がり伸びる葉の集まりを獅子の頭にたとえたシシガシラです。
シシガシラ VC170113

シダ植物はなかなか観察が難しいですが、シダ植物のつくり、見分け方のポイントなどを学習した観察会でした。それにしても寒かったです。

本日のトップ10
1.  トウゲシバ 
2.  シシガシラ 
3.  ベニシダ
4.  オオイタチシダ
5.  ヤマイタチシダ
6.  オクマワラビ
7.  アカハナワラビ
8.  トウゴクシダ
9.  カシラダカ 野鳥
10. アトリ 野鳥

箱根PV 高橋

ミニ観察会(ビジターセンター周辺) 2016年12月23日

三連休の初日、曇り空の中、8名のビジターさんに参加いただき、パークボランティア10名、ビジターセンター職員1名、合計19名のミニ観察会でした。本日のテーマは「ドライフラワーと冬芽の観察」です。
静かな冬の季節、薄く透き通ったドライフラワーになった装飾花がまだ落ちないで残っています。

花の広場には何本かのノリウツギがあります。飾り花に囲まれた円錐状の花序はそれだけでノリウツギとわかります。
ノリウツギ VC161223

イワガラミは茎から無数の付着根を出して他の木によじ登ります。果実とともにラケットのような形の飾り花が冬でも残っています。
イワガラミ VC161223

一緒に参加していたビジターセンターの方が、ケヤキにぶら下がっているウスタビガの繭を見つけました。繭の中にはもう幼虫はいませんでしたが、皆さん大喜びで観察していました。
ウスタビガの繭 VC161223

この季節、葉が落ちるとツルウメモドキが大変目立ちます。黄色い果皮が裂けて反り返り、鮮やかな朱赤の仮種皮との対比が美しいです。
ツルウメモドキ VC161223

サラサドウダンは枝の先から、果柄が何本も出て果実をぶら下げています。果実はよく見ると柄に対して上向きについています。
花は鐘状で下につり下がりますが、果実になると上下反転して上向きになります。冬芽も一緒についています。
サラサドウダン VC161223

オニシバリの雄花が開花していました!例年よりも2か月近く早い開花です。
オニシバリ VC161223

アセビももう白い花が咲いています。こちらも例年より1週間ほど早い開花です。
アセビ VC161223

静かな冬の箱根も、この季節ならではの見どころが一杯です。

本日のトップ10
1.  ノリウツギ  ドライフラワー
2.  イワガラミ  ドライフラワー
3.  オニシバリ  雄花の開花
4.  タマアジサイ ドライフラワー
5.  コアジサイ  ドライフラワー
6.  ノハナショウブ  果実(種子)
7.  ツルリンドウ  果実
8.  ウスタビガの繭
9.  ツグミ  野鳥
10.  ウソ  野鳥

箱根PV 高橋

大涌谷 (姥子往復) 2016年12月17日(土) 

風がほとんどない晴天に笑まれた今年最後の自然情報日でした。冬の寒さはこれからという季節ですが、植物たちは開花の準備を着々と進めています。来年も素晴らしい箱根での出会いがありますようにと願いを叶えた一日でした。

姥子駅からの富士山が、とても綺麗でした。
富士山大涌谷

船見岩から眺める大涌谷は、噴煙が少なく見えます。
大涌谷大涌谷

リョウブは実を残していますが、来年の葉芽は膨らんでいます。
リョウブ大涌谷

コボタンズルの実は、羽毛状の花柱が白い花のように見えます。
コボタンヅル大涌谷

ミヤマシキミの実がとても綺麗です。種を食べると痙攣するようなので、食用には適していません。
ミヤマシキミ大涌谷

ヤシャブシは、既に開花の準備を進めています。
ヤシャブシ大涌谷

甘い香りがする花のスイカズラの実です。
スイカヅラ大涌谷

オニシバリの花芽が付いています。開花は来年寒い季節になります。
オニシバリ大涌谷

本日のトップ10
1   コゲラ
2   ヤマガラ
3   メジロ
4   ヤマノイモ (種)
5   ガマズミ  (実)
6   サルトリイバラ (実)
7   ミヤマシキミ(ツルシキミ) (実)
8   コボタンヅル (種)
9   スイカズラ  (実)
10  ヤシャブシ  (実)

箱根PV青山

金時山自然情報 2016年12月8日

木や葉や実も落ち、枝を通して青空が見える状況でした。その中でカマツカ、ノイバラの実はわずかに残り、マルバウツギの葉は紅葉し、夏に葉を落とすオニシバリの葉は青々としていました。頂上からの眺望は素晴らしく、富士山の右側の裾野の上に南アルプスが見えました。富士山、北岳、間ノ岳と日本で標高の高いNO3までの山を眺望できました。年間を通じて金時山頂上から360度の眺望に出会える機会はほとんどなく、今日の山行はラッキーでした。今年最後の金時山の自然情報につき、頂上から早々に引き返し、参加者5人で忘年昼食会を行いました。

金時山頂上からの眺望
富士山、右の裾野に南アルプスが見えました。
富士山金時161208

ヤドリギ
沢山ありました。今年はレンジャクが食べに来るかな。
ヤドリギ金時161208

マルバウツギ
殆どの木々が紅葉して落葉している中で紅葉していました。
マルバウツギ金時161208

キッコウハグマ
葉の形が5角形で亀の甲羅に似ています。
キッコウハグマ金時161208

カマツカ
わずかに実が残っていました。鳥が食べますが、この冬を越せるかな。
カマツカ金時161208

オニシバリ
冬は葉を落とさず、夏に葉を落とす変わり者。別名ナツボウズ。
オニシバリ金時161208

本日のトップ10
1.頂上からの眺望(富士山)
2.イヌシデ
3.オニシバリ
4.オヤマボクチ
5.カマツカ
6.キッコウハグマ
7.マルバウツギ
8.ムラサキシキブ
9.ヤドリギ
10.ウソ

箱根PV 原田